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2018年11月11日

2018年J2第41節 横浜FC-ファジアーノ岡山「俺らって何か手にしたっけ?」

ある人がこう言った「あと一つだ!」と。最終節の甲府戦に勝利すれば、自動昇格の可能性は残してはいるのだが、それは他の3チームの動向次第でしかなく、生殺与奪の権利は横浜にない。勝ち点を少しでも高めて、上位の他のチームにプレッシャーを掛けるしか横浜には手段がない。この観戦記を書いている今でも3位。翌日に試合を行う松本、町田の結果次第ではまたしても4位になることもある。それは最終節も同じ。あと1つどころか、昇格プレーオフを含めたら最大残り4つである。

その残り4つか1つかの可能性を高めていく上で勝利することが横浜の絶対条件である。少なくともこの第41節に勝利すれば、他のチームの状況に関係なく昇格プレーオフ圏内は確定する。前節大分に勝利して、横浜界隈はこの試合へのテンションが高かった。この試合の布陣も、出場停止明けのイバや野村を戻すのではなく、前節で大分に勝利したメンバーが優先されて起用された。また控えにDF登録の選手を置かず、とにかく勝ちに行くという気持ちがあった。



ちょうど1年前の2017シーズンの41節の相手も奇しくも岡山だった。そこで後半アディショナルタイムに同点ゴールを許して、横浜の昇格への夢は潰えた。中里はへたり込み、佐藤謙介は人目をはばからず涙をこぼした。残酷なれどそれが現実。あれから1年横浜は岡山相手にどう立ち向かえるか。それはサポーターも選手も抱いていただろう。

その思いが早々に形になる。岡山DFのクリアボールを1トラップして振りぬいたレアンドロ・ドミンゲスのミドルシュートが岡山ゴールを捉えて先制。1万人を超える観衆の中で戦う緊張感とは無縁の経験豊富な男の一撃が横浜に落ち着きをもたらす。前半はこのゴールから横浜に流れが傾き、岡山はハーフウェイから裏へのロングボールばかりで横浜としては、失点する気配はまるでなかった。




攻撃面では相手のボールを奪ってから特に左サイドでポイントを多く作ることは出来たが、余裕からなのか崩し切るという形にすることができないままで、相手を押し込みながらも追加点が奪えないままゲームは前半を終えた。

後半、横浜に追加点が入る。永田からオーバーラップしたカルフィン・ヨン・ア・ピンにボールが渡るとクロスを上げ、中央で戸島が潰れたが裏に走りこんだレアンドロ・ドミンゲスがまたしても岡山ゴールにシュートを決めて2点目。
横浜としては昨年の悪夢を振り払うのに大きなリードとなった。

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posted by おかき at 14:42| Comment(2) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月05日

2018年J2第40節 横浜FC-大分トリニータ「振り切れ、雨も過去も心も」

佐藤謙介に続きレアンドロ・ドミンゲスのミドルシュートもクロスバーを叩いた。「またか。」しかし、そんな言葉が口をついて出る前に、弾いたボールに反応した永田が身体を投げ出し、ヘディングシュートでゴールにボールを流し込んだ。



雨を浴びて叫ぶ永田。「ショーシャンクの空に」の象徴的なシーンを思い出す、そして、選手やスタッフが待つサイドラインに飛び込んでいく。昨年第33節で後十字靭帯を負傷して昇格争いの中でチームに貢献できずチームはJ2残留し、今年もコンディションが戻ってくるまでは田所や武田の前に出場もままならず忸怩たる思いもあっただろう。水戸戦では試合勘がなく前半しかプレーさせてもらえなかった。しかし、ここ数戦でスタメンを奪い返し、そしてこのゴールでチームの危機を救った。希望は人を大きくする。復帰への希望、プレーする希望、そして昇格への希望。雨中のあの咆哮は忘れない。

先に大きな歓声が上がったのは大分だった。後半14分、後半開始から投入された大分・伊佐が田代を交わしてグラウンダーのクロスを入れると逆サイドを走り込んできた馬場が決めた。
横浜としては、4-3-3で三平を頂点に置く大分のシステムは怖くなかった。トップスコアラ―の藤本を欠いた大分の布陣は松本と馬場のバランスが良くなく、双方がそのまま孤立して中央突破だけの形になっていたので、横浜としてはセンターラインを如何に攻略させないかという部分に注力していた。それが伊佐が入り、サイドで横浜が大分を捕まえられなくなってきた。直前のプレーでも前線で落として、馬場が放った強烈なシュート2本は前半と違って大分らしさを感じさせるものだったからだ。



その大分らしいゴールでゲームは動き出す。横浜は下がらない。逆に勝つんだという思いを強くにじませた。前半から横浜が良いペースでゲームを進めていた。大分はボールは持てるが動かせない。左右をしっかり受け止めて、体を張ってボールを奪いきる。大分GK高木もビルドアップに絡むが、効果的なボールを横浜は出させなかった。
その立役者は瀬沼だ。彼の運動量がチームを支えていた。右のボランチに入ると星と馬場のラインを遮断。本来FWなので、スペースを読んだ動きはできなくても、コースを切る、体を張る、ボールを奪えば相手を剥がす。これを後半アディショナルタイムで下がるまでひたすら続けるタフさがこの大一番でチームのベースになったのは間違いない。正直感動的なパフォーマンスだった。



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posted by おかき at 21:55| Comment(2) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月30日

2018年J2第39節 徳島ヴォルティス-横浜FC「俺たちの夢はアワに消えない」

ポカリスエットスタジアムの北側に城の天守閣があったのをご存知だろうか。あれは撫養城(むやじょう)という城の天主である。試合前、私はあの城にいた。試合前に見ていたのは、鳴門の渦潮。高いところなので風は強くて気持ちいいが、渦潮の最後の波に足を掬われてはいけない。阿波で夢を散らせていけない。7位から昇格圏内に進むには、ライバル達が倒れる事を祈りながら、私たちは前に進まなければならない。そう思いながら、あの城を出てスタジアムに向かった。



序盤からゲームは、今シーズン一番退屈なものになりかける。横浜はイバが警告の累積で出場停止で1トップには戸島。それでもイバと比べると1トップとしての迫力には欠ける反面、運動量で徳島にプレスをかけ続けることが出来た。徳島はサイドからの攻撃が狙いのようだが、横浜がブロックを作るとディフェンスラインにまで下げてしまいゲームメイクはほぼできない。相手に持たせた。徳島は裏へのボールも単調でコントロールできず横浜としては非常に守備しやすいゲームで、ロドリゲス監督が「われわれのチームスタイルやアイデンティティーは示せた試合だった」と語っているのだが、にわかに信じがたい内容だった。



横浜もイバが不在で前線でボールが収まらず、タヴァレス監督が言う様に横に横にスライドしている展開で、そこからクロス、戻してシュートなどを放つも精度が低くゴールの匂いどころか、チャンスを迎えた高揚感も感じ取れずにいた。縦にボールを付けられない徳島、クロスが明後日の横浜。どちらが先に動くか。それがこのゲームの興味だった。

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posted by おかき at 20:55| Comment(2) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月22日

2018年J2第38節 横浜FC-大宮アルディージャ「傷つきながらも」

後半、相手選手との競り合いの中で、藤井が足を負傷し担架で運ばれていく。大宮サポーターも声を失う。彼らは藤井の前所属チームのサポーターであって、心配する気持ちはその他のチームと比べても大きいだろう。それが深刻さを物語る。この負傷が最も痛いのは横浜だ。ジョン・チュングンが出場機会を求めて移籍をした時に活躍していたぺスンジンを9月から負傷で欠き、左サイドバックもセンターバックもそしてボランチまでもこなせる田所も負傷で今季は絶望。さらに横浜は、右サイドバックもセンターバックも出来る藤井を負傷で今後欠場を余儀なくされるだろう。

ボロボロである。ボロボロであるが、私たちはここで立ち止まれない。田所をJ1でプレーさせようと誓ったのと同じく、ここまで連れてきてくれた選手達の負傷も乗り越えていかなければならない。ゲームに出られない彼らの悔しさの欠片をサポーターはそれぞれ手にして進んでいくことになる。

ゲームは、J1昇格プレーオフ圏内のチーム同士の拮抗した戦いとなった。横浜としては、本当に怖いのはシモビッチではなく、マテウス。実際シモビッチに収まったボールをしっかりプレスバックして奪い取る事が出来ていた。マテウスの速い縦へのボール運び、そしてゴールへの姿勢にはヒヤヒヤさせられたが、スピードダウンさせた後は大きなチャンスを許していない。
前回の対戦では、開始早々マテウスにゴールを許し、サイドも好き放題に突破されていたが、シモビッチが入った事で全体的に切り裂く様な攻撃ではなく、シモビッチの高さを使いつつ全体を押し上げていく中でゴールを狙う戦いになった事で大前の流れの中での決定力も生きず、横浜としては助かったと思っている。




それでも、横浜は先制点を許してしまう。後半7分、まだ集中しきれていないこの時間帯のコーナーキックを大宮・河本に合わせられて失点。ホームで大宮に勝利したのことの無い横浜には重い1点となりかけた。「またか」きっと多くの横浜サポーターはそう思ったに違いない。ただ、失点してからの横浜は非常に良い流れを生み出していた。
左サイドの永田、野村、そこにキャラが絡み、大宮のブロックを切り崩しにかかる。大宮は先制点を挙げたが、それ以上前に出てこない。前半見られた様な前半からのプレスは下がり、ブロックを作って横浜をかわそうとした。ただ、それは昇格したいという気持ちには感じられなかった。横浜は最初のアタックこそ大宮のゴール前での密集で佐藤謙介がイエローカードをもらう結果にはなったが、左サイドからの攻撃は有効だった。選手各々がSNSだったり、メディアで語るように昇格したいという思いを前に出して大宮ゴールに迫った。




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posted by おかき at 17:37| Comment(2) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする