最近の記事

2018年07月13日

天皇杯第98回全日本サッカー選手権大会3回戦 横浜F・マリノス-横浜FC「"よくやった"でよいのか」

久しぶりのF・マリノスとの横浜ダービーが三ツ沢で行われる。前回の三ツ沢での対戦は2007年のJ1での試合。クラブ創設初めてトップチーム同士の横浜ダービーとあってあの時は両チームのサポーターが試合前からかなりヒートアップしていたっけ。
そう考えるとこの試合は時代が変わったと感じる。ホーム側になったF・マリノスの応援がどう聞いてもパワーがない。一触即発で何かあったら緩衝地帯を破って突撃されるようなピリピリしたものは感じない。無論、試合前から神奈川県サッカー協会から警告に近い形で注意がなされ、スタジアムの導線も交わらない様に整理されていたとは言え、スタジアムに同居してはみたものの戦争から一種のイベントになった気がした。戦いを喧伝してきた横浜FC側にとってはやや拍子抜けに感じた部分もある。

フィールドの選手たちもギラギラしたというよりも、良く言えば大人になって120分を通じてイエローカードが1枚という非常にフェアなゲームを展開した。このゲームに出場した選手の中で、あの三ツ沢を知っているのは横浜FCはカズ、F・マリノスは中澤しかいない。直近の横浜ダービーだった2012年第92回の天皇杯を含めても、さらに数選手が増えるに過ぎない。

IMG_4136.JPG

ディビジョンの違いがあり、横浜FCはJ2リーグ真っただ中でのターンオーバーで控えメンバー中心、F・マリノスはJ1リーグ中断の中で試合勘の少ないところの公式戦では、お互い言い訳無用のダービーマッチというよりも、諸事情を抱えながら非常にリアルな戦いをしていた。

横浜は普段のシステムを変更して、4-4-1-1。F・マリノスの4-3-3のシステムを、中央のCB2枚で1トップをケアしながら、サイドバックは1対1を耐え続ける。もちろんここを、サイドの選手がプレスバックして奪って1トップの戸島に当ててカウンターを狙う。サイド攻撃に偏重したF・マリノスのサッカーを食い止めるのに有効な手段ではあった。イバやレアンドロ・ドミンゲス、佐藤謙介といった主力に休養を取らせた結果がこのシステムだった。この狙いは功を奏した。前半永田が対面する相手をしっかりと止め、中盤では中里と松井が体を張る。松井は4月5月に見た時よりも、コンディションが良くなっていて押し倒す様なファウルがない。前半は0−0で終了。横浜側からも拍手が起こる。

IMG_4056.JPG

横浜としては、相手の中盤の3枚をどうケアするかが課題。F・マリノスはここでサイドを追い越すような動きではなく、中央に向かって攻め込む形が多く横浜としては身体を張って守ることでこれを遮断。と同時に、前線にボールをつなげないこともあり、斎藤がやや前に残り、4−3−2−1のような形に移行。システムどうこうというより、より本能的に戦い続けた。

後半開始直後にF・マリノス陣内に侵入したプレーが狼煙だった。戸島が踏ん張りボールを収めるとカズに渡り、裏に抜けた斎藤にボールが通る。結果的にはシュートに至らなかったが、このプレーから前半と打って変わって殴り合いになり始める。スペースが増え、運動量を求められるよりタフなゲームになった。

IMG_4093.JPG

しかし、大方の予想に反して先制点は横浜FCだった。後半23分、右サイドから新井がジョンにボールを預け、ヒールパスでリターンを受けると、中央に折り返す。斎藤のダイレクトシュートはF・マリノスGK飯倉に弾かれるものの、そのボールに戸島が反応し、相手DFより先に頭に触れてゴールネットを揺らした。リーグ戦でも中々お目にかかれないパスワークで横浜FCが鮮やかに先制点を奪う。

IMG_4176.JPG


続きを読む
posted by おかき at 18:36| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月11日

2018年J2第18節 大宮アルディージャ-横浜FC「イト」

そこが勝負だと監督は決断したのだろう。後半開始から戸島を中山に代えて投入した。前半開始早々大宮に先制を許したが、その後は横浜がボールを持てる展開だった。5-3-1-1のシステムではあったが、積極的に高い位置をとっていた左サイドバックに配された中山がフリーになることも多く、横浜のチャンスはこの左サイドから生まれていた。それだけにこの交代は意外だった。交代して、武田がそこに入ったことで、意図としては戸島に前線と中盤の間でボールを受けながら北爪の飛び出しをサポートしつつ、前線でターゲットになっているイバに近いところでもう一枚、レアンドロ・ドミンゲス以外に顔を出させて点で合わせたいというのは感じ取れた。

IMG_3769.JPG

実際その攻撃の意図は実現しかけていた。戸島が入って、彼がボールを受けだすとイバが比較的自由になり、武田に通した右足のクロスは決定機を生んだが、武田の空振りで同点のチャンスを逸してしまった。その後も、横浜は積極的に攻め立てたが、大宮ゴールを割ることはできなかった。すると後半30分、大宮・大前にヘディングシュートを決められて追加点を許してしまった。その直後、北爪に代えて立花を左ウィングバックに入れ、武田を右サイドに移動させてフィットさせるまでの僅かな隙を、大宮・茨田にミドルシュートで射抜かれて失点。GK南も一歩も動けなかった。さらに、レアンドロ・ドミンゲスを下げて、石井を入れるもミスで奪われたボールをまたも茨田に運ばれ、横浜DFをトラップで切り裂きゴールを許してしまった。たった5分で3失点を重ねて4-0となった。

IMG_3809.JPG

このゲームは、謙介、田所らを欠き横浜としては試合前から厳しい状態が想定された。中盤の運動量に欠けるから、窮余の策として武田を中盤に持ってきた。これはこれで中々良い選択で、中盤で激しいプレッシャーで何度も横浜はボールを奪った。左サイドバックで起用した中山は、今年に限って言えばダナンキャンプからここを試してして、コンバートするのかなと考えていたので、驚きは少なかった。とは言え、経験値が低い分苦しい部分もあったが前半はチーム全体で補って戦っていた。

IMG_3850.JPG

中山を退かせて勝負に出たタヴァレス監督だったが、戸島を入れてもなおゴールが遠かった。意図はわかるだけにこうなってしまうと辛い。それに追い打ちをかけて追加点を許してからは、全く理解できない采配になってしまった。

続きを読む
posted by おかき at 04:27| Comment(0) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月04日

2018年J2第17節 横浜FC-東京ヴェルディ「1分」

ユニフォーム姿になった新井が投入されることはなかった。アディショナルタイム5分で喫した東京ヴェルディ・李のゴールの前に、その策は意味を為さなくなった。
「その」というのは、当然時間稼ぎのこと。このゲーム、東京ヴェルディのロティーナ監督の退席もあり、示されたアディショナルタイムは6分と長い。その6分をリードしている横浜はどう終わらせるか。その1点に絞られていたはずだ。

IMG_3484.JPG

ところがである。アディショナルタイム5分経過したところで、東京ヴェルディは自陣からほぼフリーな形でロングをボールを入れる。東京ヴェルディ・李栄直はカルフィン・ヨン・ア・ピン、スンジンと競り合いながらボールに触り、ボールは山なりにゴールに向かっていく。GK辻も飛び出しており、彼の頭を超えてボールはゴールに転がり東京ヴェルディは土壇場で同点に追いついた。

GK辻のポジショニングが曖昧だった問題もあるけども、あれだけ高さに強い横浜のCB2人がここぞというところで跳ね返せなかったのも痛恨だった。もう一つは、ベンチワーク。選手を交代させたら必ずしも良くならないのが、サッカーではあるけどもアディショナルタイムに1枚でも交代させて1分でも時間を使っておけば起こらなかったのでは、と考えてしまう。

IMG_3564.JPG

特にこの日は、後半からのベンチワークが冴えていたからこそ悔やまれる。前半5−3−1−1のシステムが機能しなかったのは暑さのせいだけではないだろう。東京ヴェルディの高い位置からのプレスに苦しんだ。3トップの東京ヴェルディに対して、結果2シャドーのような形で佐藤、藤本の2人をつかみきれなかった。そして、失点。東京ヴェルディ・佐藤優平がフリーなのはともかく、ボールホルダーに何人も寄せに行こうとしてパス1本で決定機を作られてしまった。
5バックと3ボランチで挟みきれないチームは、渡邊をアンカーにすることで一定の解決を見た。

続きを読む
posted by おかき at 21:27| Comment(2) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月26日

2018年J2第16節 京都サンガ-横浜FC「これが見たかったんだ!」

後半35分、北爪は京都の敵陣深くまでプレスをかけてボールを奪おうとした。あれを見て、北爪を下げるのはよそうと決意させたのかもしれない。前節も前々節も試合の終盤に北爪は交代で下がっている。その直後に失点。もちろん北爪には何の罪もないが、途中交代を喜ぶ選手はいないはず。その忸怩たる思いが、試合の最終盤まで彼を走らせたのかもしれない。終盤でもそれだけ走っている選手は代えにくいし、相手にとっても一番苦しい時間帯に想像以上の走力でプレスをかけられたら怯んでしまうだろう。あの北爪の走りには、大きな意味があった。

IMG_3349.JPG

前節タヴァレス監督が退席処分になり、この試合は早川コーチが指揮を代行。渡邊一がメンバーから抜けた以外は、ここ最近出場を続けているメンバーばかりで、3月の頃の様に選手が毎試合コロコロ変わらなくなったのもチームの成績が安定している一因だと思う。システムも5-3-1-1で変わらない。渡邊が抜けたところにスライドして佐藤が入り、佐藤のポジションには斎藤が入る。
前半の立ち上がりは停滞気味に後ろでボールを回しつつ相手の様子を伺うような探り探りの展開もあった。ただ、サッカーは90分全て同じ流れになることは少ない。攻撃が上手く入らなくても、何度も立て直して作り直しを繰り返せば良かった。その中でチャンスもあった。イバもレアンドロ・ドミンゲスもGKと1対1になりながらも京都GK若原にセーブされてゴールを奪えない。
京都は前線が若返ったような布陣で、上月は昨年インドで行われたU17W杯の代表で一種の期待もあった。前節ゴールを挙げた岩崎も今年20歳。若い選手は勢いに乗せると少々面倒なので、ここをしっかりと抑え込めたのが非常に大きかった。どちらかと言うと、彼ら若い選手はリズムが一定に近いので慣れてくると脅威になる選手ではなかった。そういう意味で大人のチームと若いチームの差が前半から生まれていた。

IMG_3206.JPG

そうは言っても、決定的なチャンスをフイにしているとやってくるのは相手のチャンス。斎藤の緩い守備で簡単に右サイドの突破を許すと、折り返しに反応した京都・大野に飛び込まれるもクロスバーに当たりゴールラインは割らなかった。前節はクロスバーに当たっての劇的な同点弾を許しただけに、この試合はクロスバーに救われた。

続きを読む
posted by おかき at 20:44| Comment(0) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする