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2019年07月11日

第99回天皇杯 横浜FC-仙台大学「タイトウ」

ゲームが終わって最も安堵しているのは、実はこの日出番のなかったリーグ戦でスタメンを張っている選手達ではないのだろうか。このメンバーでスタメンを奪うという意味で脅威になる選手は限られていたからだ。

この日仕事の都合で試合は前半15分位から観戦していた。スタンドに入って電光掲示板を見ると0-0。そして5分程度試合を見て、その理由を確信する。横浜はいつかの退屈なボール回しに終始していただけだった。そして、パスがズレて奪われてカウンターを受けてしまう。ほとんどがその繰り返しだった。大学生相手にペースを落としていると言えば聞こえは良いが、敵陣で回している訳でもなく、縦パスはカットされ、脅威にならない横パスをつないで戻してを繰り返しているを見ていて、ペースを落としているとはお世辞にも言えなかった。



強化指定で横浜に今年加入している松尾はこの日仙台大で出場。その中で、渡邊とマッチアップを繰り返しチャンスを創出。スピードに乗ったドリブルを横浜守備陣は中々止められないので、縦にボールが簡単に通ってしまう。そのボールを仙台大学はシンプルにシュートに持ち込む。枠に飛ばなかったり、GK辻の正面で事なきを得たが、落とすペースが低すぎるのではないか。止められないのか、止めていないのか。ペースが良くないまま前半終了。



「お父さん、今日全然だね。。。」自分の脇を子どもが歩いていく。「う、うん、、、」力なく答えるお父さん。こういう状況を家庭ではどうやって説明しているのだろうか個人的には気になる。

後半横浜に試練が訪れた。コーナーキックをヘディングで押し込まれて失点。

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posted by おかき at 13:09| Comment(0) | 横浜FC2019観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月07日

2019年J2第21節 東京ヴェルディ-横浜FC「新しい翼について」

前半30分に不運な失点を喫した横浜。東京V井上のミドルシュートがカルフィン・ヨン・ア・ピンの足に当たり、逆方向にボールは転がる。懸命にGK南は飛びついたが一歩及ばず先制点を許してしまった。ただ、ゲームの中身としては横浜の方が断然良かった。この失点は横浜に対しての試金石でもあった。エアポケットと割り切れるか、そのままこの順位を反映してズルズルと上がれないままになるのか。

その答えは前半で出た。失点から10分後の前半40分、レアンドロ・ドミンゲスのクロスが流れたのを初スタメンとなった松尾が受けると、ペナルティエリア左を突破して切れ込み、内側にいたイバにパス。フリーのイバは右足で押し込んでゲームを振り出しに戻すと、直後の前半42分松尾のパスカットからイバからレアンドロ・ドミンゲスにボールが渡る。危ないと察知してマークに来た東京V永田のマークを振り払って、右足一閃。絶妙なコースでボールはゴールに吸い込まれていった。横浜が1-2と逆転した。



前半からボールを東京Vに回されてはいたが、ピンチらしいピンチはなかった。松尾が小池とマッチアップ、中山が永田とマッチアップ。横浜に所属した経験のある2人に対して、ルーキーの2人がきっちりとマークをして彼らを自由にさせなかった。サイドで起点を作れない東京Vは横浜の網の前にゲームを作ることができなかった。時折東京V平から大きなサイドチェンジはあったが、スライドさせられるようなこともなく、相手がトラップした時にはマークが対面できている状況だった。FWが裏で受けるような意図も少なかった。東京Vの前線の狙いが自分にもわからなかった。



横浜の感覚としては、東京Vに回させてボールを奪ったら一気にカウンターという狙いがはっきりしていて、特に東京V小池の裏のスペースは狙いどころだった。横浜の攻撃が前半左に偏っていたのもそれだった。右サイドは東京V佐藤が落ちてきて、永田と崩す意図があったので低めのポジションにならざるを得なかった。同点ゴールは逆に右に張り出してきたレアンドロ・ドミンゲスに対して2人のマークがついて真ん中にスペースがあり、左サイドを突破した松尾からのボールに待っていたイバもフリー。内容的にも妥当なゴールだった。

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posted by おかき at 17:07| Comment(2) | 横浜FC2019観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月01日

2019年J2第20節 横浜FC-ファジアーノ岡山「首を傾げる」

後半アディショナルタイムに田代のゴールを見た時に、喜びや興奮よりも引いて見ている自分がそこにいた。いつ以来だろうとすぐに出てこない程の5得点という衝撃もあるが、その一方で岡山の淡白さが目立つ試合に自分は首を傾げていた。横浜がシステムを変更して4-2-3-1にしただけでそこまでハマるのかと。松井を中盤の底に置くシステムを否定していた自分にとっては、このシステムの方が守備に安定感があるのは確証もない期待込みの部分があるとは言え、ここまで相手を圧倒出来るとは思っていなかった。

自分にとって意外だったのは、松井の累積警告による欠場で中盤をどうするのかなと思ったら、中盤の底を2人とも変えたことだった。中里を残して佐藤を入れると思っていたが、佐藤と田代を組ませた。下平監督になって3枚の時も4枚の時も使われてきた中里が外れたのだった。意図としては、モビリティよりも守備を先に考えたと。それが攻撃時には田代が落ちて3バックとなり、3-1-5-1のような布陣となった。5は、高いサイドバックと、中央にレアンドロ・ドミンゲス、2枚は草野と中山として疑似的なインサイドハーフに近く、登録上は3トップであるが外に張り出している感じではなく、レアンドロ・ドミンゲスよりやや高いラインを敷き、中盤から飛び出していくような形だった。

これができるのも、佐藤謙介が中盤にいるからである。彼はタヴァレス前監督時もシーズン前半に何回かスタメンから外れている。新監督になってチームの調子が良くないと彼が外されるのは恒例行事である。首を傾げながら走る彼のフォームが何かの誤解を招き、それを解くまでの時間が必要なのではと勘ぐってしまう。

冗談はさておき、横浜に予想外のアクシデント発生。前半18分に前節プロ初ゴールを決めた草野は負傷で退場を余儀なくされてしまう。裏のスペースに岡山・廣木と競り合いながら走りこんだ際に、左足を痛めてしまった。ここで横浜は、強化指定選手で今節初めてベンチメンバーになった松尾を投入。きっと松浦という手もあったが守備での運動量を考えた時に4-2-3-1では距離感があると判断され、若く運動量も豊富な松尾に白羽の矢が立ったか。



スクランブルにも動じることなく、ファーストタッチから切れ込んでシュートを放つ積極性を見せた。しかし、チーム全体として松尾に合わせている訳でも中々いかず、左サイドは徐々に停滞してしまう。近くでプレーしていた武田も、彼とのコンビネーションを試すも何回かロストをしたのを見て、彼をダミーに使って中を使うプレーが増えていった。とはいえ、これは信頼度から言えば仕方ないことである。今をときめく斉藤光毅もゴールを挙げるまでは、何度を手を上げようがスペースに入ろうが中々ボールは出てこなかったのだから。

その横浜の左サイドを岡山は攻略にかかるが、横浜には脅威にならなかった。松尾の奮闘もあるが佐藤と田代の守備に引っかかっりまともにゲームを作れないでいる。岡山はここまで深刻なのかと過去を見るとここまで7試合無敗。首を傾げたくなる低調な内容に終始した。イ・ヨンジェはJ2リーグ得点王という片りんを垣間見せる機会もない程に決定的なところでボールを受けられない。武田とキャラの2人でサイドを封殺し続けた。



逆に横浜はそうした岡山の隙を衝いた。前半41分、佐藤の縦パスを受けた松尾がレアンドロ・ドミンゲスに流すと、彼は裏に走るイバにピンポイントでパスを出す。岡山GK一森と1対1になったイバは左足でボールをコントロールすると、左足でシュートを放ち岡山ゴールにボールを流し込んだ。昨シーズン横浜が得意とするスピードある速攻が縦パス3本で発動。ボールを運べない徳島戦や水戸戦は何だったのかいう疑問しかなかった。

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posted by おかき at 14:10| Comment(0) | 横浜FC2019観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月24日

2019年J2第19節 水戸ホーリーホック-横浜FC「人能く道を弘む」

22日ザーザーと降り続く雨の中、水戸駅に降り立つと最初に向かったのは弘道館。江戸時代、日本で最大級の藩校である。徳川斉昭によって作られた藩校をゆっくりと巡りながら試合に向けて思いを馳せる。強化指定選手となり選手登録された松尾はベンチに入るのだろうか、4-3-3で失敗したシステムを下平監督はどう修正してくるのだろうか。そう、弘道館の「弘道」ってどんな意味なのだろうか、正庁の中にあった。「子曰く、人能く道を弘む。道、人を弘むに非ず。」なるほど。サッカーで言えば、戦術が選手を上手くするのではなく、選手が戦術をより熟成させていくのだと。自分はそう読んだ。道を何に例えるかによって、用い方は様々変わると思うのだが、この言葉を噛みしめながら横浜の戦いを見守っていた。

前節からシステムを変更して横浜は4-4-2でゲームに向かうと、前節より遙かにゲームとして成立している。ロングボールを収めるイバがいて、草野が左右に衛星の様に動きまわる。左サイドの中山は攻守にハードワークしている。ただし、守備は相変わらず杜撰で整理されていない。ボールを動かすことばかりが前面に出ていて、ショートカウンターに対して中盤の守備は無力だった。それでも水戸の決定力のなさに救われていた。横浜としては高い位置からのプレッシャーに低い位置で引っかかる事は少ないが、いざ奪われた後の守備の整理がなされていなかった。



そういう中で生まれたのが前半32分の草野のJリーグ初ゴール。中里の蹴ったコーナーキックを草野がニアで身体をひねりながら頭で合わせると、フワッと浮き上がったボールは絶妙なカーブを描きゴールに吸い込まれていった。水戸GK松井も飛んで手を伸ばすが、その上から急角度で落ちてくるボールには対処できなかった。



このゴールで勢いが出たと思ったがJ1昇格プレーオフ圏内にいる水戸はしぶとい。前半38分すぐに追いつく。横浜と同じくコーナーキックのシチュエーションから。伊野波がマークについていた細川に上手くイバを盾に使われてしまい、スペースを許してフリーでヘディングを入れられてしまった。

さらに悲劇が横浜を襲う。前半44分右サイドから伊野波がボールを預けるつもりで中央にパスを送ったが、これを途中でカットされ慌てて後ろからタックルをした松井がこの日2枚目のイエローカードで退場となる。状況を何度見返しても、伊野波のプレーはボランチに預けて、その先の左のボランチの中里や反対のサイドバックに渡すイメージを絶対持っている。中里もそれを予測してバックステップを踏んでパスを受ける予備動作をしている。松井の立場からするとそこにボールが出てくるイメージをしてなかったようで、途中で足を緩め相手より一歩遅れて追いかけてタックルに入ってしまっている。奪われると一気にチャンスを作られるのでそれを止めに行くのは仕方ないのだが、守備の一連の動きが出来ていない選手をボランチに据える事に自分は抵抗がある。伊野波がボールを持った時どの選択肢があって、どれを選ぶと考えていたのだろうか。キャラやキーパーに戻すのであれば、結局ボランチが次に受けに落ちてこないといけない。縦に蹴るとしても、相手に跳ね返された時に自分の後ろの広大なスペースを使われる可能性があるのだから少し下がってポジションをとる必要がある。徳島戦でもそうだった。対人戦術はともかく、スペースを埋める動きに乏しいのだが、彼をこのポジションでいつまで使うのか。誰もハッピーにならない戦いの中で、どう監督は勝ち点という現実と折り合いをつけていくのだろうか。



松井が退場となり、10人となった横浜。4-4-2から4-3-3としたシステムも、さらに4-4-1と変更してカウンターからの一発を狙う現実的な戦いにシフト。失点しないゲームの優先順位が高くなるのは指揮官としては当然だ。齋藤を下げて佐藤謙介を入れる。中盤にぽっかり空いた穴を埋めつつ、多彩なパスで相手の急所を衝く。皮肉なのは、数的不利の状態の方がボールが回るという状態だった。2枚の守備のラインが整備されて、中盤の穴を埋めた結果水戸にチャンスらしいチャンスを許さなかった。
数的不利の分、横浜が使えるスペースが広くなるという利点もあり、中山、草野と俊足の二人が水戸の守備陣にプレッシャーをかけていたのが印象的だった。
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posted by おかき at 21:27| Comment(2) | 横浜FC2019観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする