柔らかい微笑み 今にも帰って来そうなくらい
名前を口にしなくなってどれくらい経ったのだろう
置き去りの想いはまるで伝わないまま」

昨年横浜FCから戦力外通告を受けた北村知隆は、懸命に
山形で戦っている。J2という昨年まで何年も味わった匂い、
所属する山形は奇しくも青と白を纏うサポーターが詰め掛けた。
何も変わらない彼のプレーを見ていると、明日にもまた
横浜FCの練習で内田に弄られている姿が思い出される。
横浜FCがJ1に昇格して、久保・奥と話題は新加入選手の事になり
北村の事はどこか遠い昔話の様に出てこなくなってしまった。
当然といえば当然ではあるが、横浜FCが不振に喘ぐ状態で
あれば、冗談の一つに出てきてもおかしくはないと思うが。
「それでも迷いながら僕たちは
絶え間ない日常の中にある
本当の宝を探しにゆく」
でも、彼の事を今でも大切に思っている人がこの平塚陸上競技場の
アウェイ側に結集した。それが彼らなりの意思表示だった。
「行く先も決めずに二人で白い電車に飛び乗った
このまま永遠にどこかへ行けそうな気がした
スーパースターではないかも知れない。代表選手になる事も
昨年のままでは厳しいだろう。でも、ずっと引退するまで
横浜FCの中心でいて欲しいと思っていた。

"ありがとう"も言えずに それがあたりまえの日々だった
君を失う事なんて思いもしないで」
サッカー界では戦力外通告なんて当たり前だけど、
「ありがとう」の一言も言えないまま遠くに移籍してしまった。
「どんなに辛い時や不安な時も
飾らない君の何気ない言葉
それだけでいつも強くなれた」
彼はサポーターと対応する時はいつも穏やかだ。そして、その
言葉の一つ一つから彼の素直な心がにじみ出てくる。その笑顔だけで
チームの成績が悪い時でもどれだけ多くの人の心が癒されたのか。
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