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2014年07月27日

2014年J2第23節 横浜FC-ジュビロ磐田 「日本の夏 野崎の夏」

うだるような暑さが大好きな男が横浜にいる。野崎陽介。名前の通り明るくて、そして夏が大好きな男。本当に大好きかという事よりも、毎年夏にゴールを挙げるのは横浜サポーターなら知っている。いつかの草津戦での超ロングシュートを決めたかと思えば、水戸戦では後半ロスタイムの決勝点と夏になると途端に元気になる、それが野崎。



この日も前半から野崎の動きが良い。前線、中盤、バックラインと調子のバロメーターを見るにあたって、2トップの彼にボールが何度も転がるのを見ると磐田の守備陣が機能していない事がわかる。ソンホのところで起点が生まれているから、野崎が自由に動いても機能している。

開始序盤こそ磐田のパスワークの前に右往左往させられたが、玉際での強さを見せてポポ、松井という磐田の攻撃陣の縦の突破を許さなかった。唯一怖かったのは、小林のスペースを見つける動き、存在を消す動き、小気味の良いパスだったが、中盤でボールを支配できるようになりその侵入を押し返していった。



前半22分やっと横浜のキャプテンに今年初のゴールが生まれる。シュート性のクロスを磐田GK八田が弾いたところに転がったボールを寺田が冷静に蹴り込み先制点を奪う。今までなら横パスを出して、詰められてという場面だったが、しっかりと空いたスペースにボールを流し込んだ。

前半こそこの1点だったがゲームはほぼ横浜の手中にあった。後半開始から磐田は小林を下げてチンガを投入するが、これは磐田の攻撃陣を各々より孤立させて個人の攻撃に偏らせてしまっただけだった。チンガを入れて中盤をスクリーニングさせて左右にボールを散らしてという狙いだったが、小林が絡むテンポの良い攻撃の方が怖く、結果としてこの采配は失敗に終わる。



失敗に終わらせたのは、夏男野崎。後半9分松下裕から左サイドに出たボールを小池が中央に折り返すと、フリーで走り込んでいた野崎が触って方向を変えてゴールに流し込んで追加点を挙げた。横浜の夏は彼の為にある。ニコニコ笑顔でチームメイトに飛び込んでいく姿は誰よりも眩しい。



その8分後の後半17分には、セットプレーからこれまたフリーだった野上が押し込んで3点目。横浜はここからゲームを締めにかかり、寺田を下げて安を入れて中盤を締める。2点目を挙げた野崎も3日後のアウェイに備えてだろうかお役ご免。

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posted by おかき at 05:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 横浜FC2014観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月21日

2014年FIFAワールドカップ グループF アルゼンチン代表-ボスニアヘルツェゴビナ代表「ああ、メッシ様」

初出場のボスニアヘルツェゴビアが初戦でアルゼンチンを迎えるといういわば16年前の日本とダブらせて見ていた。しかもユニフォームも当時の日本アルゼンチンと同じく、ボスニアが青でアルゼンチンが白。スタンドも大半がアルゼンチンサポーター、そして現地の方、ボスニアサポーター。

ただ、試合内容は16年前のファンタスティックなサッカーを展開するアルゼンチンと違い、今回の代表は非常に手堅いサッカーをする。"戦術メッシ"というような堅守から、ディマリア、そしてメッシにつながるカウンターサッカー。ブラジルのライバルとしてのアルゼンチンとして華麗なパスワークを思い浮かべると、そのイメージとのギャップがひどい事になるだろう。それでも、本大会でこのサッカーをしているという事は、それまでの間で練り上げられた形がこれなのだ。



さて、ボスニアである。ジェコである。このボスニアの誇る、プレミアリーグの誇る屈指のゴールゲッターも見たかった。自分はストイチコフやハジ、ザホヴィッチといった一流ではない国のスーパーな選手が好きなので、こうした選手も好み。堅守のアルゼンチン相手にどこまで戦えるかも楽しみでこのチケットを抑えた。

ゲームは、開始3分オウンゴールから均衡が破れた。その後、一方的なゲームになるかと思いきやアルゼンチンがしっかりブロックを形成してボスニアにまともに攻撃を許さず、ボールを奪うと一気呵成に相手のゴール前まで迫るアルゼンチンという構図で思ったよりも静かな展開。



スタジアムは圧倒的に多いアルゼンチンサポーターの歌ばかりが響く。アルゼンチンのゴール裏にいたのでそれも仕方ないのかも知れないけど。やっぱりルールはそれなりにあって、歌を歌わない時はみんな座ってる。余裕があるのだろう。

逆にアルゼンチンのプレーに対してブーイングが聞こえてくるが、ボスニアサポーターではなく現地のブラジル人らしい。ブラジルとアルゼンチンはライバルだけあって仲が悪いからね。そんな事もあるのだろう。

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posted by おかき at 15:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ├ワールドカップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月14日

第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会2回戦 横浜FC-カターレ富山「報われない歌」

この日昼過ぎにテレビを見ていたら、ブラジルW杯決勝戦までの全ゴールを流していた。そこにいたDF出身の解説者は辛いとも言っていった。ゴールは文字通り試合の目標であり、勝利の為の手段だ。各チームは前方にあるゴール目がけて攻め込むのである。ところが、サッカーはゴールを邪魔する敵がいる。その妨害をくぐり抜けて晴れて目標に達する事が出来る。テレビで映っているゴールシーンより遥かに上回る報われなかったシーンが存在する事になる。



そんな報われないシーンを最近の横浜で見たことあるかなと思い返していると試合が始まった。前線に苔口、中島、白崎と縦への突破に優れた3人が並ぶが、横浜はこれを上手くいなしてサイドチェンジしてくずしてゴールに向かっていく。だが、サイドからのクロスも精度を欠き、内田あるいは小野瀬の突破から放つシュートも富山DF陣の身体を張ったタックルの前に防がれてしまう。
ゴールこそ奪えていないが、横浜に流れがある。多くの時間を富山陣内で過ごし、ロングボールも野上、市村が懸命に跳ね返しチャンスというチャンスを与えない。



ところが、前半22分富山にコーナーキックのこぼれ球のシュートからFKを与え、ペナルティエリアやや外の距離を富山・内田に射貫かれてしまった。あれだけボールもエリアも支配していたというのに、たった一つのフリーキックでゲームは富山がリードする展開になった。



後半横浜は小野瀬を下げて野崎を投入。これも采配としては成功し、横浜は中盤を支配するだけでなくサイドから裏への飛び出しが増えて、より富山ゴールに迫っていく。

そして横浜のゴール裏から流れてきたのは、パフィー愛のしるしのメロディに乗せたチャントだった。
決めろゴールを横浜 それだけがプロのしるし
魅せろゴールを横浜 それだけがプロのしるし

最近はどんな状況でも頑として歌う事のなかったこのチャントを歌ってチームを鼓舞する。アップテンポで明るいメロディは拍手も生まれやすい。オリジナルなチャントが多い横浜のゴール裏にとっては、一種の替え歌は屈辱かも知れないが、ゴールでそんな歌を歌う必要はないんだろ?それを証明してくれよ、それがプロのしるしだろ?という思いはヒシヒシと伝わってきた。チームはそれに応えられるか。

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posted by おかき at 03:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 横浜FC2014観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月12日

「失意、失意、のち晴れ」ブラジルW杯旅行記第3話

日本代表のブラジルW杯初戦は終わった。強く叩き付ける雨。

観戦記はこっち

試合の興奮はどこへやら、この雨が私たちを現実に引き戻す。レシフェのメトロ(鉄道)は午前2時までしか運行しない事が発表になっていた。早く帰らなければならない。試合終了が0時、スタジアム近くのバス停から最寄りのメトロの駅に到着したのが午前1時過ぎ。そこからメトロに乗るが、中々進まない。ホテルをシェアしてもらったので、その方々と移動しているが、心中穏やかではない。

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なぜ負けたのか、なぜあのパフォーマンスだったのか、なぜあの采配だったのか、ずっと頭の中をグルグル駆け巡っていて、様々な選択肢が浮かんでは消え浮かんでは消えていく。結局自問自答を繰り返して、夜は更けていった。

6月15日 10時
この日はレシフェを離れて、なんとリオ・デ・ジャネイロ通称リオに移動。ほんの1週間前まではレシフェからまたバスに乗ってナタルに戻るんだろう位のイメージだったのに、それがマラカナンの試合が取れてしまった事から一変。慌ててレシフェ〜リオ便を取り、翌日ナタルでの試合観戦の為にリオ〜ナタル便を買うという頭の痛い臨時出費発生。ただ、今回は観戦旅行と割り切っているので仕方ない。ブラジル滞在中8日中6試合観戦というハードな日程を楽しもう!

6月15日 15時30分
レシフェを経って、サンパウロ経由でリオに到着。ここからマラカマンまで直接向かう。リオには国際線メインの通称ガレオン空港と国内線メインのサントス・ドゥモン空港の2つがあり、ガレオン空港からマラカナンまではBRTというバスと鉄道を乗り継いで向かう。
BRTの切符売り場で声を掛けたサンパウロ在住のシーザーさんに案内してもらって、マラカナンまで連れてきてもらった。マラカナンに電車が近づくと「ゴール!ゴール!マラカナ〜ン!」と他の駅とは全く違う声色で、本当に特別なんだなと感じた。アルゼンチン人一杯!

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6月15日 16時30分
マラカナン駅からスタジアムまでの歩道橋は、大混雑。警官がFIFAではないという意味で非公式なチケットチェックをするから余計に混雑する。彼らに本物か偽物か見分けが付かないのに、なぜ。
そして、ここで事件が起きる。
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posted by おかき at 11:01| Comment(2) | TrackBack(0) | ブラジルW杯旅行記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月07日

2014年FIFAワールドカップ グループC 日本代表-コートジボワール代表「迷うな、信じろ」

ずっと迷っていた。この観戦記をどう書くべきか。ブラジルW杯での日本代表の結果を知っている自分にとって、あの初戦に感じたことをそのまま真っ直ぐ伝えられるかどうか。いきなり総括みたいにならないようにしなくてはならない。



ペルナンブーコアレナの夜10時キックオフにブツブツ文句を言いつつも、これから始まる日本のワールドカップにサポーターは胸を躍らせていたはずだ。開幕して3日目とは言え、やはり自国の代表のワールドカップ初戦は高揚感も緊張感も非常に高い。1ヶ月後、ワールドカップ決勝マラカナンに立つんだと。その最初の一歩としてこの試合は落とせない。個人的には、ブラジル滞在の間で観戦する日本代表戦2試合(コートジボワール戦、ギリシャ戦)で決勝トーナメント進出を決めたいという思いもあった。

日本からも大勢のサポーターが来ていたし、現地のブラジル人や両方の対決に関係ない観戦者にも日の丸ハチマキを配った。そしてブラジルには日系人も多い。気持ちだけでも日本寄りになる下地はあった。

試合が始まる。日本は序盤からコートジボワールの攻勢にあって中々前に進む事が出来ない。その苦しい中でも本田が左足を振り抜き先制点を挙げた。一目散にベンチに向かう本田とそれを祝福する選手達。



この先制点で目を覚ましたのはコートジボワールの方だった。負傷が懸念されていたヤヤ・トゥーレは存在感を発揮し、ジェルビーニョ、カルーがサイドをどんどん突破しては、決定的なシュートを放つ。GK川島が前半からスーパーセーブを見せている。GKに神が降臨したのならこのゲームはモノに出来る。



前半得点シーン以外はほぼ押し込まれていた日本。後半両チームはどうしてくるのだろうか。特にコートジボワールはドログバをいつ投入してくるのか。日本は彼が入った時にどう対処するのだろうか。

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posted by おかき at 07:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ├ワールドカップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月06日

2014年J2第21節 横浜FC-水戸ホーリーホック 「それでも前を向かなければならない」

前半44分CKからドウグラスの渾身のシュートが決まり横浜が4試合ぶりに先制したが、その喜びもつかの間、わずか1分後には左からのクロスに合せた水戸・馬場にゴールを許して同点となって前半を終えてしまった。先制するまで非常によかった流れをゴールという形で結実させたが、一瞬の隙を衝かれその流れを台無しにしてしまった。



横浜はキャプテン寺田を累積警告で欠き、これまでと布陣を変更して4-4-2の形を採用するとこれが良い方向を生む。今までの4-2-3-1では中央の寺田を通してボールを回していた分どうしても手数がかかっていたが、この形だと中央に選手がいないのでサイドバックが追い越していったり、ボランチから長いボールが出てサイドの選手が中に絞ってシュートを放つなど溌剌とした動きでゲームを支配していた。水戸が3バックを採用し、サイドにスペースがありこの部分で主導権を握れたのも大きい。
市村が攻撃的でポストを叩くシュート、水戸GK笠原の好セーブがなければ入っていた様なシュートもあり、明らかに横浜に良い流れが来ていた。

ゲームを優位に支配し、前半44分に待望の先制点を挙げたが、前半終了間際に同点に追いつかれてしまう。喜ぶのはいいが、スタジアムも夢見心地な気分でフワフワした空気になってしまったのは否めない。それも、PKなどではなく、流れの中からクロスを上げられ、一発で裏を取られ、そのままGK南の股を抜かれて失点というお粗末な内容。



全くの個人的意見だが、自分はゴール後のセレブレーションは殆どいらないと思っている。なぜならゲームは終わっていないから。勝ってから死ぬほど喜べばいいのであって、悲しいが弱いチームだからこそ今は道程一つ一つで隙を見せる余裕などないはずだ。
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posted by おかき at 10:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 横浜FC2014観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月04日

2014年FIFAワールドカップ グループG ガーナ代表-アメリカ代表「サッカーのるつぼ」

試合前に流れるガーナ国歌。続いて流れるアメリカ国歌。目の前にいるガーナのシャツを着たガーナ人であろう大柄な黒人2人は、ガーナ国歌どころかアメリカ国歌も歌っている。アメリカ国歌は世界で一番有名な国歌だろうから、メロディくらいわかるし、自分も一部は口ずさめる。だが、彼らはそういうレベルではなかった。高らかに歌い上げていたのだった。周りの人も彼らと握手をしている。



その感動の余韻を断ち切るようにいきなりゲームは動く。開始1分、味方のスローインを受けたデンプシーがそのままドリブル突破でガーナディフェンスを抜き、放ったシュートがネットを揺らした。現地ブラジルの方にとっては興味のあまりないチーム同士かも知れないが、それでもこうしてゴールが生まれると皆嬉しい。
私たちも2002年日本代表以外のゲームで、詳しく知らないチームの知らない選手のゴールを目の前にして一喜一憂したのを思い出した。



予選リーグの初戦とあってアメリカは先制点を得た事でゲーム運びが慎重になり、ガーナのペースで進み始める。身体能力を全面に出してくるガーナ。ギャン、アサモアといった2010年にベスト8まで進んだメンバーもおり、大会には慣れている。焦りはなく徐々に攻勢が強くなる。ギャンは真ん中でボールを受けたと思ったら、サイドも疾走する等前線で奮闘する。

アメリカはドノバンが代表から外れてどうなるかと思ったが、クリンスマン監督になってポゼッションでプレッシャーをかけるサッカーが浸透している。逆にドノバンでは前線からのプレッシャーやマークの受け渡しの連動など難しいだろう。チーム全体でボールを奪いに行くのは消耗も激しいし、ブロックを抜かれた時の危うさもあるが、ガーナを相手にしてGKハワードを中心に良く耐えている。



後半も流れはガーナのまま。ボアテング、エッシェンらを立て続けに投入して、前に比重をかけたガーナの攻撃が実った。遂にガーナが追いついた。後半37分。最後はギャンの落としをアイェウがたたき込み同点に。

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posted by おかき at 02:07| Comment(0) | TrackBack(0) | ├ワールドカップ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする