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2014年10月20日

2014年J2第37節 横浜FC-栃木SC 「生きてこそ」

試合後フィールドで行われていた山口監督のインタビューの際に、後ろにかけていた奥大介のユニフォームが風になびいて落ちてしまう。その物音に気がついたのか山口監督が拾い上げ肩にかける。まるで「一緒にいるんだ」と誇示するように。中々笑顔を見せない山口監督が一瞬笑ったように見えた。そこに奥大介を感じたかのように。



この試合はこの試合前から横浜にはなんとなく重たい空気に包まれていた。試合の2日前、チームでも選手としてプレーし、その後横浜FCのテクニカルディレクター、強化本部長を歴任した奥大介の死の報が飛び込んできたからだ。献花台が設けられ、サポーターだけではなく大学生、高校生など彼の死を悼む様々な方が花を供えた。

「ゴールをしたら喪章を掲げるつもりだった」とは寺田の弁。彼も奥大介によって横浜に再びやってきた選手だ。ガンバに戻ったが不遇の時を過ごし、山口監督になった横浜FCに活躍の場を求めて実質片道切符を片手に移籍をしてきた。その言葉の強さが相手を上回ったのか、横浜はゴールラッシュを見せる。



前半10分左サイドからのFKのこぼれだまを黒津が押し込むと、前半28分には野崎のスルーパスに抜け出した黒津がGKと交錯して転倒しながらもゴールにボールを流し込む。4試合未勝利のチームとは思えない力強さを感じる。



前からガツガツ来ず構えてくるチームには相性が良い。守備時には4バック、攻撃時には3バックで戦う今の横浜もやっと板についてきた。元横浜の荒堀のいる右サイドでは圧力を受けるが、松下裕樹のカバーリングが鋭く決定的なシーンは前半終了間際の数回に抑えることが出来た。

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posted by おかき at 05:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 横浜FC2014観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月06日

2014年J2第35節 横浜FC-松本山雅FC 「切り換えの速さは強さの源」

「切り換え!」とゲーム中に声援が出るのは良く耳にする。ところが、何を切り換えるのか実は指示されていないが、サッカーをする上で大切なのは、思考(メンタル)の切り換え、判断の切り換え、そしてプレーの切り換え。ほぼこの3点で収束する。ファウルを犯した時、ボールをもらう前、もらった時、そしてゴールを与えた時など、サッカーでは様々な状況に遭遇するが、それぞれの瞬間、あるいはその直前に、一歩先に次のアクションを起こすことで相手とのプレーのギャップを生み出せるのである。

そういう意味で、開始1分での横浜の失点は、この切り換えの遅さを目の当たりにするきっかけとなった。メンタルの部分である。自分達の現在のウィークポイントである右サイドを削られ、与えたコーナーキックから失点。それを引きずるように、失点してからのプレーも重い。前線から激しくプレッシャーに来る松本をいなせない。右サイドに入った野上ではパスを戻すのがやっとの状況でこれでは右の翼を広げられない。前線に当てに行くが、結局相手と同じ土俵に乗ってしまいバタバタするだけだった。



そう、ゲームの最初のポイントは、失点とその後の取り戻し方が全く出来ていなかった。例え自身の弱点を露呈したとしても、どうメンタルを切り換えるか。そして対応するのか。それが出来ないままプレーを重ねてしまう。あったことは仕方ない、平常心で自分達のプレーで奪い返す、そこまで集中出来なかった。

前半31分流れが傾いたまま松本・岩上にFKを直接決められて差を広げられた。ただ、実はその前に流れを変えるきっかけはあった。前半10分位だろうか松下裕樹が最前線までに顔を出してプレッシャーを仕掛けて相手DFと交錯する事があった。彼なりに現状を打破しようとする狙いで、自陣深いところからサイドに行き、そしてトップまで追いかける。実際松本守備陣の弱点はビルドアップで、それが丁寧に出来ないから蹴る方を選んでいる。たった一人のプレッシャーでも慌てさせられると他の10人が感じ取れなかった。



後半にって小池を右サイドにいれた事で安定したのと、松本も2点差があって必死に前線から来なくなったしゲームのペースをコントロールしたから横浜がボールを持てる時間もあったが、正直雌雄は決した後の話でしかなかった。0-2での完敗。プレーオフ挑戦は苦しくなった。

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posted by おかき at 01:07| Comment(10) | TrackBack(0) | 横浜FC2014観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする