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2017年09月25日

2017年J2第34節 愛媛FC-横浜FC「追うものと追われるもの」

4130対4613。前者は9月24日に行われた愛媛FCの観客動員数、後者は同じ愛媛の今治で行われたFC今治の観客動員数である。方やJ2、かたやJFLで、(JFLをJ3の下と完全に置き換えられない面もあるが)カテゴリが2つ違うクラブに動員数で抜かれてしまった。全国的な露出でいうと愛媛よりも、元日本代表監督の岡田武史氏がいる今治の方がやや優勢な面もあり、この2週間前に自前のスタジアムが完成したという特需的な部分もあってこの結果なのだろう。愛媛と今治の今後はどうなるかわからないが、県内に2つクラブがあり追いつ追われつで成長していかなければ消えてしまう、県内に複数のクラブあるということはそういうことである。

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追いつ追われつという意味で言えば、このゲームを前にして残り9試合となった2017年のJ2。1位湘南は別にして、2位以下が小さな勝ち点の差で並ぶのは、この段階でも変わらない。昇格プレーオフ圏内にいる横浜FCとしては、このまま食らいついていくしかない。
ところがそこに壁が立ちはだかるには時間はかからなかった。前半15分、コーナーキックのこぼれ球を愛媛・河原に打ち抜かれて先制点を許してしまう。このプレーもそうだが、前半失点するまで横浜はゲームを作れない。右サイドの小宮山が低くポジションを取るので、相手に侵入を許してしまう。彼を前に出すには、ジョンが高い位置からプレスをかける。前に行った小宮山の裏のスペースを西河が埋めるという約束を後半作るまで待たなければならなかった。ここ数戦、立ち上がりから押し込まれるのはディフェンスが下がって受けてしまうのが主な原因。

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愛媛の攻勢に苦しんだ横浜だったが、GK高丘のセーブもありこれをこらえると比較的高い位置をとれる左サイドから攻撃を仕掛ける。前半20分、田所のミドルシュートをレアンドロ・ドミンゲスが頭で合わせて方向を変えるも、愛媛GKパク・ソンスが左手一本でセーブする。前半27分田所のクロスをイバが折り返し、レアンドロ・ドミンゲスがフリーでヘディングするも相手DFに跳ね返されてしまう。が、そのCK中に佐藤が倒されPKを得ると、イバがこれをきっちりと決めて同点に成功。

後半、ジョンを高い位置に置き、右サイドを前に押し出していく。これでゲームの流れは横浜に。後半10分イバが中盤で前を向いてボールを受けると、そのままドリブルで敵陣に侵入。彼を追い越していたジョンにボールが渡るとこれを流し込んで逆転。愛媛DF陣の意識が左利きのイバの左側にある中で、DFの虚を衝くパスで勝負ありだった。

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横浜の流れは止まらない。中盤でボールを受けた佐藤が駆け上がり、左に開いていたイバにパス。イバの強烈なミドルシュートはGKのほぼ正面だったが、高速で無回転のボールはGKの手の間を突き抜けてそのままゴールに突き刺さった。

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終盤2点差になった横浜は中盤の運動量が下がり始め、途中交代で入った愛媛・小暮にミドルシュートからゴールを許してしまう。アディショナルタイム5分もほぼ守勢の中で、1点差を守り切り横浜が勝利。プレーオフ進出に望みをつないだ。

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1失点の後で形こそPKだったがそれで立て直せたのが大きい。課題はあって、監督の言葉を借りれば「「反省」なんて言ってられない」が、そこを如何に消せるか。前節勝ちゲームを自分の采配で失った指揮官も外向けの采配をせず、妥当な采配でゲームをコントロールしようとした。
残り8試合、横浜は勝ち続けるしかない。ここにきて2位3位と差が開き、また7位以下とも差が開き始めた。だから緩んではいけない。追うものも追われるものもどちらも前に向かっている。迷ったら退くではない。迷ったら前に出ろ。前に進む勇気のあるものだけが、次の扉にたどり着ける。続きを読む
posted by おかき at 13:54| Comment(0) | 横浜FC2017観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月17日

2017年J2第33節 横浜FC-東京ヴェルディ「雨の思い出」

あの時、あの雨、そして緑の衣。2006年横浜がJ1昇格した年、最後の最後に土をつけたのが東京ヴェルディだった。思い出す。最後の最後まで立ちはだかる緑の軍団。この雨は敗戦の暗示なのか、それとも。

前回の対戦と違って外国人FWを前線に置いたことで、横浜は高い位置からのプレスを受けることがなく前線にボールを運べる。ただ、その先が難しい。一つは切り替えの速さ。「J2本」にJ1昇格チーム予想の一つとして私は東京ヴェルディを挙げているが、これは切り替えの速さが大いに関係している。守備をしなければならないとなった瞬間にフィールドの10人、最低でも最終ラインと中盤の2本のラインがすっと陣を作ることができるから中々攻撃の糸口を与えない。

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逆に相手の深い位置からのカウンターはさほど怖くない。東京ヴェルディの攻撃の核はサイドの両アンザイ、安西と安在である。彼らがどれだけ縦に行ってボールに絡めるかという部分。前線のアラン・ピニェイロとドウグラスヴィエイラをしっかりと横浜守備陣はケアして彼らにボールを収めさせず横浜は優位にあった。彼らと前線の距離が重要だった。東京ヴェルディがチャンスを迎えていたのは、中盤で内田、渡辺、梶川が高い位置でボールを奪ったときだった。

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横浜にとって誤算だったのは、永田の前半7分での負傷交代。野崎がここに入るが、守備では彼は中々機能しない。一回交わされると次エンジンをかけなおすまで時間がいる。ここに蓋を出来ず横浜の左サイドは辛抱の時間が続く。逆に右サイドはジョンが、安在をほぼパーフェクトに抑え込み主導権を握らせない。このゲーム、ジョンは得点に絡むことはなかったが安在をシャットアウトし、このゲームで最初の退く選手に追いやったのは素晴らしい。東京ヴェルディの両サイドをただのクロス職人にし、攻撃力は半減した。

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逆に横浜は攻撃の形を中々作ることができない。出来ていないが、縦パスを積極的に入れて挑戦しているのは前節とは違うところ。ただ、東京ヴェルディの堅い守備陣を打ち破れない。そのまま前半終了。

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posted by おかき at 19:55| Comment(2) | 横浜FC2017観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月10日

2017年J2第32節 横浜FC-ツエーゲン金沢「持たせるのはボールと期待」

「やってみなはれ」とは某飲料メーカーの精神を端的に表現した言葉であるが、横浜もこの試合では前半から金沢にやってみはなれとばかりにボールを相手に持たせて金沢の攻撃を封じにかかった。金沢の攻撃は、中美と宮崎がどれだけ前を向いてゲームできるかにかかっている。金沢の前線は佐藤と杉浦と特別大柄ではないので、ロングボールを蹴ってくるなら跳ね返せると踏んでいる。無論、金沢の柳下監督がそれを最初から考えているとは思っていないが。

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横浜は、相手のディフェンスラインとボランチを牽制してここで簡単にボールを通させない。すると金沢はボールも人も動かなくなる。ロングボールは蹴りたくないが、パスを繋げない。ゾーンはあっても、餌を巻いているとわかるから金沢DFは出しどころに困る。金沢・沼田は唯一何度も縦に行こうとして、中美を押し上げることで全体を押し上げる意図があったと感じたが周りとの呼吸があってなかった。金沢のカウンター崩れからの高い位置で中美、宮崎が崩しに来る方が怖かった。

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横浜は攻撃に転じた時に構えていた分、前半は後ろで奪ってからだと前線が遠く、イバが金沢に上手く抑えられていたこともあり、中々よいフィニッシュを迎えることができていなかった。よいフィニッシュを迎えられないと、組み立ても雑になる。右サイドはジョンも藤井も孤立して、ここからゲームメイクはほとんど出来ていなかった。前半終えて0-0。ホーム側はほぼ満員のスタジアムだが、ゲーム内容は低調。

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posted by おかき at 14:47| Comment(0) | 横浜FC2017観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月03日

2017年J2第31節 湘南ベルマーレ-横浜FC「シナリオ」

フジタの日に、藤田がゴールを挙げて、控えの藤田も登場して試合の最初から最後までフジタに敬意を表する。湘南の監督はどうやらシナリオライターになろうと考えてしまったのかもしれない。
ただ湘南・坪井の交代が自滅みたいなもので、レアンドロドミンゲスは交代で入った奈良輪を置き去りにし、湘南・石川のマークも腕でブロックを作りながら右足を鋭く振りぬいて1点を返した辺りから、湘南の雲行きは怪しくなった。驕ったシナリオは神に受け入れられなかった。

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2-0のリードが残り20分で2-1となって色めき立ったのは湘南だった。前半にあったような組織的なサイド攻撃は影を潜め、ジネイに当ててのカウンター攻撃ばかりになっていく。横浜としては、これを懸命に耐えて追加点を許さない。湘南のシュートもミスで枠をとらえきれないものも増えていく。

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posted by おかき at 06:16| Comment(2) | 横浜FC2017観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする