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2018年07月22日

2018年J2第24節 横浜FC-FC岐阜「一つ一つ」

試合前、ゴール裏のメンバーから先日の天皇杯の試合前の黙とう時に応援をしていた事に対する謝罪がメインスタンドにあった。新鮮だった。これまでは、尻を出そうがサポがフィールドに侵入しようが私の知る限り表立って謝罪をする、しかも他のスタンドのサポーターにはなかった。起こしてしまったことは仕方ない。それでも謝罪を公の場所でしたら、それで終わり。横浜のサポーターはそこまで粘着質ではない。大きな拍手がそれを物語る。信頼は作るのに時間はかかるが、壊れるのは早い。何でも一つずつである。

サポーターのそういう一件はありつつも、チームとしては一時昇格プレーオフ圏外になりつつも一つ一つ取り返してきた。甲府戦は齋藤がJ初ゴールで勝ち星を挙げ、山口戦では役者そろい踏みの3ゴール完勝、山形戦も先制点を許す展開も後半最後に佐藤謙介のゴールで同点にしてみせた。前節は耐えに耐えて連動して戸島の奪ったゴールを守り逃げ切った。序盤で失った勝ち点はもう戻ってこない。下を向いても仕方ない。これから一つ一つのゲームをどう戦えるか。

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前節からはとうとうレアンドロ・ドミンゲスがベンチからも外れて、横浜としては苦しいゲームになることも予想されたが、開始3分で右サイドをパスカットから50メートル近く独走した北爪の折り返しを、イバがヒールで落とし、走りこんだ野村のダイレクトシュートが岐阜ゴールを強襲。GKビクトルの脇を抜けて、ポストを叩いてゴールに吸い込まれていった。ベルギー-日本代表戦のあのベルギーの3点目の再現シーンを見ているかの様な鮮やかなゴール。これで、横浜はゲームを優位に進められた。

岐阜の監督は大木監督。彼が率いてきたチームは、その殆どがポゼッションサッカー。パスを丁寧につなぎつつ、連動してゴールに向かっていく。岐阜でいえば、古橋や田中というキレのある選手がサイドに構えて横浜ゴールを虎視眈々と狙う。ただ、横浜が先制点を挙げて岐阜にボールを回させる展開は怖くない。もちろん、田中や中島が抜けたシーン、古橋にフリーでシュートを打たれたシーンもあったが、それが余計に横浜守備陣の失点に対する意識を高くした。
それと古橋のような選手をサイドで張らせるだけでは、岐阜にチャンスは生まれない。彼をそこにくぎ付けにしたのは、渡邊の貢献度。古橋に出てしまったのは仕方ないが、そこに良いボールを渡さなければ必然的にピンチは生まれにくい。この駆け引きで、罠を張っていた。
前半45分、その渡邊がボールを奪うと北爪に預けて一気のカウンター。サイドラインギリギリを駆け上がると、グラウンダーのクロス。岐阜のゴール前を抜けていくが、そこに合わせたのは走りこんでいた左の武田。無人のゴールに難なく押し込んだ。これで2-0。

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posted by おかき at 23:09| Comment(0) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月18日

2018年J2第23節 アルビレックス新潟-横浜FC「まつりや」

試合後、新潟タレカツの有名店「政家」で夜食を取る。メニューを見たら飛び込んでくる「粘り勝つ」の文字。なんだ、今日の試合のことかと、その「とろろかつ丼」を注文。夏に粘り勝つとろろかつ丼を頬張りながら、試合を回想。まさしく粘り勝つが当てはまる厳しいゲームとなった。

守備からゲームを組み立てると言われている新潟らしく、前線からの積極的なプレッシャーを受けて横浜はボールを繋げない。今年イバが不調と言われているが、昨年はセカンドボールを収める選手が近くにいたが、今年は5−3−1−1と極端な守備戦術を敷いているので前線と後ろとの距離が長く、イバがボールを収める機会が少ない。そして、レアンドロ・ドミンゲスがこの試合欠場し、5−3−2の形になるが今度は中盤でボールを奪えず苦しい展開だった。

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それでも、前半の中頃から中盤に配した戸島とトップに入れた野村の位置を変えると横浜の攻撃も徐々に機能し始める。イバが落としたところから、北爪のクロスに飛び込んだ戸島のシュートは枠を僅かに逸れてしまうが、横浜も新潟を押し返し始める。戸島はやはりサイドではなく、ストライカーの選手。彼の今シーズンのゴールはどれも点で合わせたもの。前線においてこそ彼だけではなくチームとしても機能する。

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ただ、この日の横浜はミスが多すぎた。横パスもずれて奪われカウンターを受けたり、縦パスが入らなかったりと、どこかチグハグな部分もあった。それでも、時間が経過するにつれて新潟の方が運動量が落ちていった。前半に見られたような奪ってから連動して、前線の選手がシュートを放つ様な形にならない。GK南の好セーブ連発にも救われた。
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posted by おかき at 16:25| Comment(0) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月13日

天皇杯第98回全日本サッカー選手権大会3回戦 横浜F・マリノス-横浜FC「"よくやった"でよいのか」

久しぶりのF・マリノスとの横浜ダービーが三ツ沢で行われる。前回の三ツ沢での対戦は2007年のJ1での試合。クラブ創設初めてトップチーム同士の横浜ダービーとあってあの時は両チームのサポーターが試合前からかなりヒートアップしていたっけ。
そう考えるとこの試合は時代が変わったと感じる。ホーム側になったF・マリノスの応援がどう聞いてもパワーがない。一触即発で何かあったら緩衝地帯を破って突撃されるようなピリピリしたものは感じない。無論、試合前から神奈川県サッカー協会から警告に近い形で注意がなされ、スタジアムの導線も交わらない様に整理されていたとは言え、スタジアムに同居してはみたものの戦争から一種のイベントになった気がした。戦いを喧伝してきた横浜FC側にとってはやや拍子抜けに感じた部分もある。

フィールドの選手たちもギラギラしたというよりも、良く言えば大人になって120分を通じてイエローカードが1枚という非常にフェアなゲームを展開した。このゲームに出場した選手の中で、あの三ツ沢を知っているのは横浜FCはカズ、F・マリノスは中澤しかいない。直近の横浜ダービーだった2012年第92回の天皇杯を含めても、さらに数選手が増えるに過ぎない。

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ディビジョンの違いがあり、横浜FCはJ2リーグ真っただ中でのターンオーバーで控えメンバー中心、F・マリノスはJ1リーグ中断の中で試合勘の少ないところの公式戦では、お互い言い訳無用のダービーマッチというよりも、諸事情を抱えながら非常にリアルな戦いをしていた。

横浜は普段のシステムを変更して、4-4-1-1。F・マリノスの4-3-3のシステムを、中央のCB2枚で1トップをケアしながら、サイドバックは1対1を耐え続ける。もちろんここを、サイドの選手がプレスバックして奪って1トップの戸島に当ててカウンターを狙う。サイド攻撃に偏重したF・マリノスのサッカーを食い止めるのに有効な手段ではあった。イバやレアンドロ・ドミンゲス、佐藤謙介といった主力に休養を取らせた結果がこのシステムだった。この狙いは功を奏した。前半永田が対面する相手をしっかりと止め、中盤では中里と松井が体を張る。松井は4月5月に見た時よりも、コンディションが良くなっていて押し倒す様なファウルがない。前半は0−0で終了。横浜側からも拍手が起こる。

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横浜としては、相手の中盤の3枚をどうケアするかが課題。F・マリノスはここでサイドを追い越すような動きではなく、中央に向かって攻め込む形が多く横浜としては身体を張って守ることでこれを遮断。と同時に、前線にボールをつなげないこともあり、斎藤がやや前に残り、4−3−2−1のような形に移行。システムどうこうというより、より本能的に戦い続けた。

後半開始直後にF・マリノス陣内に侵入したプレーが狼煙だった。戸島が踏ん張りボールを収めるとカズに渡り、裏に抜けた斎藤にボールが通る。結果的にはシュートに至らなかったが、このプレーから前半と打って変わって殴り合いになり始める。スペースが増え、運動量を求められるよりタフなゲームになった。

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しかし、大方の予想に反して先制点は横浜FCだった。後半23分、右サイドから新井がジョンにボールを預け、ヒールパスでリターンを受けると、中央に折り返す。斎藤のダイレクトシュートはF・マリノスGK飯倉に弾かれるものの、そのボールに戸島が反応し、相手DFより先に頭に触れてゴールネットを揺らした。リーグ戦でも中々お目にかかれないパスワークで横浜FCが鮮やかに先制点を奪う。

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posted by おかき at 18:36| Comment(0) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする