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2018年10月30日

2018年J2第39節 徳島ヴォルティス-横浜FC「俺たちの夢はアワに消えない」

ポカリスエットスタジアムの北側に城の天守閣があったのをご存知だろうか。あれは撫養城(むやじょう)という城の天主である。試合前、私はあの城にいた。試合前に見ていたのは、鳴門の渦潮。高いところなので風は強くて気持ちいいが、渦潮の最後の波に足を掬われてはいけない。阿波で夢を散らせていけない。7位から昇格圏内に進むには、ライバル達が倒れる事を祈りながら、私たちは前に進まなければならない。そう思いながら、あの城を出てスタジアムに向かった。



序盤からゲームは、今シーズン一番退屈なものになりかける。横浜はイバが警告の累積で出場停止で1トップには戸島。それでもイバと比べると1トップとしての迫力には欠ける反面、運動量で徳島にプレスをかけ続けることが出来た。徳島はサイドからの攻撃が狙いのようだが、横浜がブロックを作るとディフェンスラインにまで下げてしまいゲームメイクはほぼできない。相手に持たせた。徳島は裏へのボールも単調でコントロールできず横浜としては非常に守備しやすいゲームで、ロドリゲス監督が「われわれのチームスタイルやアイデンティティーは示せた試合だった」と語っているのだが、にわかに信じがたい内容だった。



横浜もイバが不在で前線でボールが収まらず、タヴァレス監督が言う様に横に横にスライドしている展開で、そこからクロス、戻してシュートなどを放つも精度が低くゴールの匂いどころか、チャンスを迎えた高揚感も感じ取れずにいた。縦にボールを付けられない徳島、クロスが明後日の横浜。どちらが先に動くか。それがこのゲームの興味だった。

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posted by おかき at 20:55| Comment(2) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月22日

2018年J2第38節 横浜FC-大宮アルディージャ「傷つきながらも」

後半、相手選手との競り合いの中で、藤井が足を負傷し担架で運ばれていく。大宮サポーターも声を失う。彼らは藤井の前所属チームのサポーターであって、心配する気持ちはその他のチームと比べても大きいだろう。それが深刻さを物語る。この負傷が最も痛いのは横浜だ。ジョン・チュングンが出場機会を求めて移籍をした時に活躍していたぺスンジンを9月から負傷で欠き、左サイドバックもセンターバックもそしてボランチまでもこなせる田所も負傷で今季は絶望。さらに横浜は、右サイドバックもセンターバックも出来る藤井を負傷で今後欠場を余儀なくされるだろう。

ボロボロである。ボロボロであるが、私たちはここで立ち止まれない。田所をJ1でプレーさせようと誓ったのと同じく、ここまで連れてきてくれた選手達の負傷も乗り越えていかなければならない。ゲームに出られない彼らの悔しさの欠片をサポーターはそれぞれ手にして進んでいくことになる。

ゲームは、J1昇格プレーオフ圏内のチーム同士の拮抗した戦いとなった。横浜としては、本当に怖いのはシモビッチではなく、マテウス。実際シモビッチに収まったボールをしっかりプレスバックして奪い取る事が出来ていた。マテウスの速い縦へのボール運び、そしてゴールへの姿勢にはヒヤヒヤさせられたが、スピードダウンさせた後は大きなチャンスを許していない。
前回の対戦では、開始早々マテウスにゴールを許し、サイドも好き放題に突破されていたが、シモビッチが入った事で全体的に切り裂く様な攻撃ではなく、シモビッチの高さを使いつつ全体を押し上げていく中でゴールを狙う戦いになった事で大前の流れの中での決定力も生きず、横浜としては助かったと思っている。




それでも、横浜は先制点を許してしまう。後半7分、まだ集中しきれていないこの時間帯のコーナーキックを大宮・河本に合わせられて失点。ホームで大宮に勝利したのことの無い横浜には重い1点となりかけた。「またか」きっと多くの横浜サポーターはそう思ったに違いない。ただ、失点してからの横浜は非常に良い流れを生み出していた。
左サイドの永田、野村、そこにキャラが絡み、大宮のブロックを切り崩しにかかる。大宮は先制点を挙げたが、それ以上前に出てこない。前半見られた様な前半からのプレスは下がり、ブロックを作って横浜をかわそうとした。ただ、それは昇格したいという気持ちには感じられなかった。横浜は最初のアタックこそ大宮のゴール前での密集で佐藤謙介がイエローカードをもらう結果にはなったが、左サイドからの攻撃は有効だった。選手各々がSNSだったり、メディアで語るように昇格したいという思いを前に出して大宮ゴールに迫った。




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posted by おかき at 17:37| Comment(2) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月10日

2018年J2第36節 栃木SC-横浜FC「一歩千金」

試合後、両チームのボランチの選手が同じ様なコメントをしているのが印象的だった。栃木・古波津、新井とも「行こうかなと悩んでいた」「自分がもっと積極的に拾って絡んだほうが」と。その通りで、セカンドボールを奪った方が速攻を決めて、守備側はそれをディレイさせて、ブロックを作って凌いでセカンドボールを奪うゲームになった。その前に出て行く時にボランチがもう一枚絡めないとと感じてはいた。

栃木は7月8月負けなし。9月の徳島戦で大敗してリズムを崩してから負けが込み始めたとは言え、パウロン、ヘニキのフィジカルに特長のある選手がいて、中盤で思う様にボールを保持できなかった。イバがサイドに流れてゲームを作ろうとしたのも、彼とパウロンのマッチアップから2列目の飛び出しを考えていたのだろうと思う。

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ただ、試合後にボランチ2人が語った様にそれぞれセカンドボールを良い形で収めることが出来ず、ブロックを作られて攻撃は遅くなり、ミスが増えて決定機を作りきる事が出来ないままだった。

栃木に攻撃の鋭さはなかった。守備を固めて一気に前線に迫るスタイルで、頂点にいる大黒に一度だけクロスにフリーで侵入を許したが、多くのシュートはゴールの枠を捉える事が出来ず横浜は難を逃れた。ロングスローは長身のパウロンをターゲットに横浜ゴールを脅かし、ロングボールのこぼれ球の反応という意味で怖さはあったが、崩し方は単調で読めている部分もあった。

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横浜に勢いが出てきたのは後半野村が投入されてから。後半彼が入る事でセカンドボールを回収して、さらに縦に縦に歩みを進める事で栃木のブロックを釘付けにしてラインを食い破ろうとする。退いた齋藤への批判があるのは仕方なく、彼は守備の時に体を張ることが出来ていない。そして、ボールを持った時に自分で仕掛けない。これでは苦しい。得意なポジションか否かという議論はあるが、それは野村も同じ。サイドでもっと縦に行きたいが低いところで相手に体を寄せてボールを奪って、さらに縦に当てたボールをサイドに捌いて前にも顔を出す。そうしたプレーはポジションは関係ないだろう。

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4バックにシステム変更して攻撃的に横浜は栃木ゴールに向かう。ただ、それでも栃木の激しい守備に手こずりチャンスらしいチャンスを迎える事はできない。イバが抜け出して放った右足のシュートもゴールの右上隅を掠めてしまう。

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posted by おかき at 20:16| Comment(0) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月01日

2018年J2第35節 横浜FC-レノファ山口「ピタッと」

このゲームは開始1分で横浜のゲームプランは壊れてしまった。現在15試合勝ちなしの山口に対して見せた隙。右サイドの侵入から、折り返しのパスも、そしてサイドから流れたクロスに対しても誰も大してピタッと体を寄せる事なく、山口・高木のゴールを許してしまった。試合開始から横浜の選手の足が止まっていた。

試合開始前に、佐藤謙介キャプテンから昇格へのメッセージがゴール裏にあった。マイクを通してだったのでスタジアム全体に届いていたと思うが、これがプレッシャーになったというのはないだろう。昇格するぞってのは、まだ通過点の話だからだ。2006年の昇格は、昇格したい昇格したい。1年で降格してもいいから経験するんだ!で上がった昇格。上がる事がゴールだった。
今回は違う。定着する為の戦いに挑む昇格。その通過点にもいない自分たちが、通過点を語って緊張するんだとしたら、その心構えはまだできていない。そうじゃないはずだ。選手たちだって上でやりたい。日の目を見たい、年俸上げたい、もっと有名なクラブに行きたい、はたまた海外に行きたい。その先の夢をかなえる為に戦っているはずだからだ。

そういう意味で、この1点は挨拶に対して痛烈な罰を下した。そんな甘くはないんだと。横浜は追いかける展開になると途端に苦しくなる。サイドバックにボールが入っても下げるばかりの苦しいゲーム。下げないといけないのは、彼らの足元にボールが入っているから。足元にボールを入れざるを得ないのは、その先のスペースを消されているからだ。ピタッと横浜のサイドバックを封じる守備の上手さばかりが目立った。


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posted by おかき at 19:32| Comment(0) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする