T&Tを寝坊して飛び出てきたので、汗を相当掻いているだろうから。
部屋に着る物を散乱させても、気にすることなくシャワーを浴びる。
シャワーを浴びながら1つ実感する。「T&Tに行ってきたんだよな」って。
たった1日。しかも数時間しか歩いていないのだから日焼け等するはずもないが、
どことなく焼けているのではないかと、温かい湯を体に打たせながら探ったりした。
ただ、そういう感慨に浸れるのは今だけだ。
というのは日本に残してきた方へのお土産を買いたかったから
急いで買い物にいかなければならない。
シャワーを終えて出てきた部屋は、冷房を止めたとは言え
その余韻が残っていたが、濡れたその肌に爽快感を与えてくれる。
そしてホテルを出て最初にトロントで立ち寄った
「Yorkdale」のショッピングセンターに行く事にした。
決めたのはいいのだが、このホテルが非常にそこまで遠い。
しかも、バスに乗ろうとしたところ、5CA$しかなく、乗車拒否される。
片道2.5CA$だからってそりゃやりすぎだろうよ。
往復で乗ろうと思っていたのに。もういいや。
これで僕はへそ曲げてバスに乗らないと決めた。
しかも一度ホテルのフロントにYorkdaleまでの行き方を聞いたのだけど、
このホテルのフロントは態度悪すぎ。腕組みしながら、口頭説明のみ。
こっちが理解しているかうかがいもせず、まくし立てられ終了。
途中で腹立って、適当に返事して出てきた。
さてこれで、タクシー決定。
近くにマリオットホテルがあったので、そういう大きなところは
タクシーがホテルから出て行く客を待っているから、
直ぐにみつかるだろうという事で向かう。
案の定、タクシーが見つかったのが、この運転手が問題だった。
まず強烈なスペイン訛り。"Yorkdale"(ヨークデール)を
「ヨ〜クデ〜ルルル」なんだもん。1単語でそれなんだから
車中の会話なんてもう無理。途中で窓の外しか見てなかった。
しかし、メーターだけにはチラリチラリ目を遣る。
笑えないところまで増えていく。結局20分程度も走り、チップも含めて30CA$。
今カナダドルは100円位だから3000円も消費。
これで何も買えなかったら笑えない。
結局到着は5:45近く。やっと到着かという気分は
ヨークデールショッピングセンターの入場口を開けると、
どこかに行ってしまった。巨大すぎる。
天井高け〜〜。巨大な迷路。広いのにごった返す店。
手の届かないところに置いてある商品。
幸せそうに買い物をする家族、思い出と幸せを抱えて帰る恋人達、
ワイワイ騒ぎながら大きな通路を闊歩する若者達。
そこに日本人ポツリ。寂しいというか、こんなところ
相模原じゃお目にかかれないんだよなぁ。
この無駄さが好きだが、さて、どこから回ろうか。
トロントに来た初日に回る店の目星は付けていたから簡単だ。
と、ちょっとその前に、
巨大なスポーツグッズショップがあったのでそこに寄って見る。
地元NHLのメイプルリーフスのグッズは沢山並んでいるが、
NBAラプターズは殆ど並んでいない。伝統の違いが、それはここにも現れている。
日本人では殆ど履かない様なサイズのバッシュや
デブな自分でも合わない4XLのシャツとかが当たり前の様に顔を見せる。
さて、お土産のショッピングと思ってその店を出た矢先の事。
辺りの静けさに戸惑う。さっきまであんなにお客さんいたのに。。。
何かが違う。たった数分だったが、その間に何かが変わった?
そう閉店し始めたんだ!時計を見ると6時を数分過ぎている。
ここが6時閉店という事すら知らずのん気に散歩してしまったぁ。
慌てて目的に店に行くも、全部「CLOSED」と札を出し鉄柵を下ろしていた。
呆然自失。
立ち尽くすとは正にこの時の自分を表すのにピッタリの状態。
その後で、ベンチに座ってから6時閉店に怒りを覚えたと同時に
自分にも腹が立った。
海外は閉店が日曜だと開いていないか、閉店が早い事は
認識していたつもりだったが、すっかり忘れていた。
さてと、何も収穫がないまま30$もかけてここに来てしまった。
「どうしようかな。少しでも何か食べるか飲むかしようかな」と
思い歩いていると1軒だけまだ開いている店がある。
当たって砕けろだ。とりあえず店員さんに聞いてみる。
おかき「買いたいものは決まっているけど、まだ開いている?」
店員「まだ開いているよ。ここは7時までだ」
助かったぁ。と買い物をしたが、7時まで。
デブな自分に大き目の服を買った程度。
さてこれからどうしようか。市街地から遠いホテルは酷いなぁ。
何も出来ない。ヨークデールからまたタクシーは30$もするし、バスはあるけど、
カナダの時刻表って書いていない停留所もあって降りられるか不安。
(まぁ最悪空港に行ってしまうだけど、面倒すぎる。)
という訳でトークン(乗車券をコインにした様なもの。)もあったので、
ヨークデールから地下鉄に乗車。地下鉄といってもヨークデールの駅は地上にある。
(どこからかの駅から地下に潜るのだが、そこまで覚えてはいない。)
そして南に進み、乗り換えて西に向いKieplingキープリングに移動。
位置関係で言えば、ホテルの東にヨークデール。ホテルの南にキープリング。
地図上は多少こっちの方が距離が短い。その為に回り込んだ。
トークンも余っていたし、使っておいた方がいいしね。
キープリングのタクシー乗り場は厄介だった。
そもそも乗り場という様なロータリーは存在していない。
近くの路上に縦列駐車されているだけ。運転手のおっさんらは、
適当にタバコを吸いながら談笑して客を待っている。
(でも傍目には危ない薬吸っている様にしか見えない。)
でもどうしようもないので乗り込み、行き先のホテルを告げて、タクシーは動き出す。
この運転手のおじさんは、行きのスペイン人と違って訛りはないが、
無愛想というか話題がない。NBAもNHLも結果は「知らない」の一言。
バカバカしいので、どうでもいいやと外を見る。
そうすると今度はおっさんが話しかけてくる。
人の話は聞かないのだから、こっちも答えません。無視して窓を眺め、
ホテルの玄関に止めてもらい20$を払ってさっさと部屋に帰る。
無駄に50$も使って殆ど無駄な動きをした事を後悔しつつも、
「後悔先に立たず」なんだから仕方ないやと、ベッドに体を投げ出す。
天井を見ながら思った。このホテルは安いし、空港から近いけど、町に行けない。
大失敗。フロントの対応に期待していないのは、海外だから
まぁその時は怒るが別に国民性の違いだからいいけど、
立地条件が悪いのはどうしようもない。近くにレストランもない。
ホテルで食べても良かったけど、何かそこまで気持ちが動かず、
ホテルの売店でちょこっと土産といくらかの食品を買った程度。
観光じゃないのは明らかだが、入国の際には
ただ、この晩はT&Tの時の失敗を繰り返さない様に、
バッグに全ての荷物を叩き込んでから眠る。
そのパンパンに張ったバックパックは、思い出の大きさを物語っていた。
"トロント ホリデイインセレクト トロントピアゾンエアポート PM8:30"



