調子がいいオリンピック女子カーリング代表。
カーリングは氷上のチェスとも呼ばれる氷上のパズルゲーム。
このカーリングだが、予選リーグ序盤は調子が出なかった。アナウンサーは
事ある毎に「後手が有利です」と得意げに話し、それに呼応するかの様に
スキップ・小野寺は、後手を常に取っていく作戦を取った。そのまま勝ちが
拾えればいいが、中盤に失点を重ね結局敗戦という形が続いた。
将棋では「先手有利」と言われる。日本将棋連盟の棋譜の細かいところまでは
調べてはいないが、多少先手の勝利数の方が多い様である。
同じ競技でないので真っ向から比べられないが、得点を重ねられる時に
点を取らないのは、視聴者である自分には逃げているだけとしか映らなかった。
将棋で言えば、「仕掛けられる」のを待っている手だ。
将棋では先手を取りたがる。先手先手で攻めて、相手の守備を後手後手に
していく事が勝利への近道だ。カーリングを見ていると、「後手が有利」という
言葉に騙されすぎではないか。
もちろん、小野寺のドローが上手くいかず技術的なミスもあったが、
それにもまして序盤からリードできる時も確実にストーンを置かない姿勢には
ずっとうんざりしていたし、その姿勢で案の定勝利は得られなかった。
これががけっぷちのここに来て序盤から、積極的に点を取る様になった。
だから、エンドによって先手後手が入れ替わるが、それを蹴散らす強さが出てきた。
どんな競技でも相手の時間というのは必ずやってくる。それをいかに凌ぐかが、
勝負の分かれ目なのだ。将棋でも優劣不明の形勢になる事は多々ある。
逃げて相手のミスを誘う事を止めて、自分達から「勝ちに」行っている。
後手を狙い続けて負けるより、「勝ちに行って」負ける方が悔いがない。
何といってもここは五輪だ。世界の強豪が集まる場所。そこに逃げて勝てる程
甘くないだろう。
いつか向き合わなければならないのは、カーリングも人生も同じ。
まだ勝負は決していない。準決勝まで連勝すれば望みはある。
今度も逃げずに前を向いて欲しい。



