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2006年02月27日

ニ・ニ六はカズの誕生日ではなく、悲劇の歴史の始まりの日

今からちょうど70年前のこの日、日本が、もっと言えば日本を統制していた軍部の
若手将校が腐敗した政治・思想を打破せんと、国家の重臣を暗殺した日であった。

この日以来、皇道派と呼ばれる一派は発言力を失い、東条英機を中心とする
統制派が台頭し、太平洋戦争突入に向けて大きく舵を取る事になる。

そういう悲劇の日だ。その70年後の2006年2月26日、
舞台は日産スタジアムで悲劇は繰り返された。


雪の特異日2/26なのに、早朝から降り続く冷たい雨。
過去の遺恨を大きくするでもなく、掘り下げるでもなく、人が大人になったのか、
それともその声も雨音でかき消されてしまったのか、静かな時間
グランドに叩きつける雨をぼんやり眺めながら、もう7年も前の事を思い出してみる。

そしてそれと同時に感じる大きな違和感。カズへの「誕生日」の歌や、
「日本を代表するKINGカズ〜」という、サポーターが辟易するクラブの小芝居。

そういう盛り上げ前提の馬鹿げた小芝居がサポーターとの距離感を広げていく。
この試合で急遽発売される事になったのを知った2006年イヤーブックでは、
奥寺社長が「サポーターとの距離感」を説いているのだが、誰も喜んでいない
イベントをやるという発想自体が、既に距離を作っているのかも知れない。

試合は神奈川大学との練習試合から小山と菅野を代え、吉武に代わってカズ。
前半中盤まではお互い相手というより、自分達との試行錯誤。
ただし、規律を埋め込んでいないチームでは、個々の戦いだけになり
それを簡単に埋められるかと言えば、現代サッカーでは無理な話だ。

足達監督に昨年の成績の原因を聞いたところ、「選手個人の能力が低かった」
答えた。では逆に考えれば、個人の能力が高いなら何もしなくても勝てるのか。
私はそうは思わない。選手個人の能力が低くとも、規律を植えつけてやる事で
それなりの戦いはできるのだ。

金澤がずっと守備に追われ続けたのだが、それは金澤だけの問題ではない。
ザザと金澤の守備の連携が何も決められていないのだ。
だから、金澤が右の高い位置で相手と釣り出され対面する。
これを簡単にワンツーで振り切られる。金澤が戻って対応するも、そこに
吉野がケアに入るとそのスペースを使われる事の繰り返しを何度見たか。

ただそれを差し引いても金澤の守備能力の低さは、
ロッソ戦、神奈川大学戦を見ていても、露呈していた事である。

僕はいろんなサイトで言われている程、イザイアスを評価していない。
あの動きのどこで攻撃に目処が立ったのかわからない。前半のシュート1本だけだ。
あれで評価できるなら、高卒ルーキーならヒーローだろう。

彼は誰かがお膳立てをしないとゲームに絡めない。一人でゲームを作る助っ人では
ないという事
だ。ドゥトラにイエローを与えたプレーでも、その前に
良いパスがあってあの場面なのだ。フリーになれば、そこそこ動けるが
フリーでない時の状況判断力に乏しい。シュートを打ったプレーでも
内田のお膳立てがあって初めてあの形になっただけ。
誰かに使って欲しいからなのか、彼がクロスを上げるシーンは見られなかった。
あのレベルなら日本人で言葉を使って、連携を深めた方が成績は出せる。

それと好対照のはアウグスト。チームはロッソ熊本戦では"ルイス"と表記したり、
今日は"アウグスト"と言って見たり、名称すら定まっていない選手。彼の様に自分で
ガンガン勝負するタイプでないと、攻撃的MFの助っ人としては意味がないだろう。

ただ、彼が出場した時はマリノスも中盤の要・奥を下げていたりするので、
まっとうな評価はできないが個人技はそこそこできるのかなと。
ロッソ戦よりは非常にフィットしてきた感じはある。

カズは何ができたのだろうか。あのレベルなら神戸が放出したのは当然だし、
僕も昨年から何度も言っているが、あの程度ならチームとして機能しない。
お陰で左サイドは無人だったし、カズが動かない分内田がケアしないとダメに
なってしまっていた。昨日の試合の中盤はザザとカズという
運動量と献身的な動きができない選手を抱えた事で混乱していたのは一目瞭然だった。

2失点目からは完全にチームがキれてしまい、テストの意味をも成さなくなった。
マリノスに取っては、テストの意味があるのだろうが、
横浜FCに取ってはストレスを溜めるだけの無駄な時間。

決定的な敗因はやはり、個々の個人能力が強くても、それを揃える規律が
皆無ならこの結果は仕方ないものだ。監督もその構築を望んでいないと思う発言が
多く、連携や組織の構築という点では、選手間で何とかするしかないのだろう。

実際のニ・ニ六事件では、重要人物は4人暗殺されたのだが、
この日の失点と一致するところも奇妙なところである。
この暗殺事件の首謀者達に投降を呼びかけたビラの中で、最後にこう締めている。

「オ前達ノ父母兄弟ハ国賊トナルノデ皆泣イテオルゾ」

このままサポーターを足蹴にする様な、馬鹿馬鹿しい路線に傾倒するのだろうか。
クラブもチームも選手も監督も、この日の雨は誰がこぼした涙なのか知っているのか。

「歴史は繰り返す。」なら、この結果は今シーズンの悲劇を暗示するものになり得る。
posted by おかき at 05:10| Comment(4) | TrackBack(5) | 横浜FC2006観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おかきさん、こんにちは。トラックバック、ありがとうございました。

いやはや、冷たい雨は降る、とにかく色々あった一日でした。実はこれら以外にも不快な出来事に日産スタジアムで遭遇したのでしたが、全部書くと超長文(^^;になってしまうので、割愛させていただいてます。

ただ、風邪をひく事も無く、無事に帰れたので、悲惨な事態にはなっていません。体と心に疲れは残りましたが。

週末の愛媛行きは、重い気持ちの長旅になるかもしれません。
Posted by とし// at 2006年02月27日 06:23
はじめまして、TBありがとうございます。

そうですか、見る人が見ると
ザザの評価は大分違うんですね。
勉強になります。

トラックバックが二重になっていたので、
片方削除させて頂きました。
これからもよろしくお願いいたします。
Posted by 佐々木大悟 at 2006年02月27日 09:05
>とし//さん

初めまして。コメントまでありがとうございます。

中々大変な一日だった様で。。。
僕も横浜線が遅れたり、最初カードがもらえなかったりとアレな感じでした。

愛媛行かれるんですか。。。
ウェルカムパーティを愛媛遠征組にかぶせて行うクラブは何考え(ry
な感じですね(笑)
Posted by おかき at 2006年02月27日 11:27
>佐々木大悟さん

おかきです。初めまして。
コメントありがとうございます。

見る人って程じゃないですけど、期待していた割に、というのもあるかもしれません。
外人助っ人ですからガンガン活躍してもらわないと、と思ってしまいます。

Posted by おかき at 2006年02月27日 11:43
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