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2010年11月08日

2010年J2第33節 横浜FC-水戸ホーリーホック 「プレッシャー」

この試合を前に柏がJ1昇格を決めた。今シーズンは圧倒的な強さだった。8月まで負けることなく戦い、ここまで2敗。そのどちらも最小失点での敗戦。一つだけ異次元のチームがあった様に感じる。その位チームとしての力は図抜けていた。7月の三ツ沢での激闘の思い出と昇格を知らせた携帯電話を握り締めながらこの日も三ツ沢に向かう。

この日の横浜は、柏の昇格決定の影響なのか、はたまた前日福岡が敗れた影響なのか、プレーが冴えない。前半水戸の大橋を中心とした攻撃でシュートを何度も許す。福岡が敗れた事など瞬間瞬間のプレーには関係ないはずである。しかし人は福岡が敗れた→勝てば勝ち点が縮まる→勝たなくてはと連鎖する事でプレーが固くなってしまう。



眼の前の相手を叩く。これは簡単そうで実は一番難しい事だ。人の心は面白いもので、例え報道などの情報一切を遮断しても、チームとして合流した時に有形無形の情報=肌感覚で何が起きたのかを感知する。するとそれに対応しようとする。この日で言えば「福岡の敗戦」という事実は少なからず選手のプレーに影響を与えていたと考えて良いだろう。



ただゲームは徐々に横浜寄りになっていく。時間が経過してゲームに集中し始めたのと、水戸・大橋の上がった裏のスペースのプレッシャーは緩く、ある程度自由にボールを動かす事が出来ていた。特に左サイドでゲームを作る高地、阿部は何度も上がってチャンスを窺っていた。ただ、この日横浜に足りていなかったのは決定力。得点するしないの前に、ゴールの枠に飛んだシュートがそもそも少ない。

消化不良のまま前半終了。ボールは縦に入るし、一定時間キープも出来る。だが、ゴールが遠い。

その消化不良のゲームが動く。後半負傷交代で下がった早川に代わって入ったエデルからの左クロスに反応したのは難波。水戸・大和田を振り切りクロスにピンポイントで合わせ、フワリとしたボールは水戸のゴールに吸い込まれていった。
ところがこの先制点はなかったかの如くゲームは進行する。前半負傷で下がった早川の代わりにCBに入ったのはホベルト。彼が中盤から下がった事で、プレスがかからない水戸の中盤がイキイキしてくる。横浜も中盤でボールを奪えずやや下がって対応し始める。そうなると両チームによるカウンター合戦が始まる。



しかし空砲、ミスだらけのカウンターでそれ以上の収穫はない。横浜は水戸のゴール前に幾度となく攻め込むもシュートを打たず、ボールを捏ねては奪われる始末。水戸もその奪ったボールをペナルティエリアより先でキープ出来ず、横浜守備陣が奪う。

横浜は特に後半野崎にミスが目立つ。ショートパスも通せない。そこに蓋をする為に三浦知を投入するが、彼もチームの流れを変えるまでには至らず。



最後の水戸のCKをクリアして試合終了の笛が鳴った。昇格争いをしているとは思えない気迫の無さが気になった。トーナメント状態だから勝てばよいともいえるが、その先を心配している。この内容で次もこうなったらどうしようと。

人の思いは伝播する。冷え込み始めた秋の夜を打ち破る熱さを見せ、「まだ信じている」「まだ昇格できる」「俺達は勝ち続ける」「負けたら直ぐに追い抜いてやる」これらの言葉を勝利と共に発信する事で、上位チームの選手も否が応にもプレッシャーを感じ始める。前日の試合で福岡の中町は「残り4つ勝てばいい」と言っていたが、私たちは残りいくつ勝つという勘定など出来ないはずだ。

だが、選手も人の子。今までは絶望的だった3位という目標との差が「8」となった。残りゲームは5試合。誰だって横浜の逆転なんて微塵にも感じていないだろう。しかし、数字とは恐ろしいもの。この節では、昇格を意識し始めた福岡が敗れ、その福岡を追っていた4位千葉も敗れた。東京Vもロスタイムでの勝利。

「プレッシャーのない私たちがプレッシャーを感じてどうする」とは試合後の岸野監督の言葉。これから本当に眼の前の敵だけを叩けるのか。純粋に真っ直ぐに思いを貫けるのか。不安はある。でも残り5試合。選手もクラブもサポーターも全てを信じるしかない。勝利を。
posted by おかき at 05:05| Comment(0) | TrackBack(2) | 横浜FC2010観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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