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2010年11月21日

2010年J2第35節 横浜FC-コンサドーレ札幌 「サヨナラの時」

前節徳島に敗れ、昇格への情熱が限りなく小さくなったことを空は察したのだろうか、振り返って見ると今週は急に寒くなった。その寒波に影響されてだろうか、カイオが体調を崩してベンチからも離脱。(本人曰く「腹の調子が良くない」との事。最近流行りのウィルス性胃腸炎でなければよいが。)横浜の試合に先立って行われた福岡と東京Vの試合は福岡が勝ち、東京Vの昇格は消え福岡は昇格レースで優位に立ち、横浜をより追い詰めていく。



試合開始から横浜は動きが鈍い。やはり10月であることを忘れてしまう熱さはそこにはなかった。カイオ、ホベルトの欠場を加味しても、プレー一つ一つに昇格したいという切迫感はなかった。ガラガラのスタンドに押し込んだ招待客のゲームとは関係ない歓声が、ゲームへの集中力を削いでいく。サポーターの思いと、ピッチの間には冷たいすきま風が吹いていた。
前半も半ばになると札幌の攻撃に押され始める横浜。満身創痍でベンチにも7人揃わない札幌だったが、前線の三上、高木という若い選手が横浜の守備陣を翻弄してチャンスを作る。横浜は渡邉が声を荒げるが、締まらない。



横浜も同様に奮闘していたのは阿部、久富の未成年の二人。どちらもアグレッシブなドリブルでチャンスを作る。阿部が前線まで抜け出して、アーリー気味のクロスが中の西田が潰れ、大外から飛び出してきた久富が果敢にシュートを放つが札幌GK高原がスーパーセーブでクリアする。この前半16分のシーンだけが横浜の前半唯一のチャンスと言ってもよかった。

後半負傷明けの寺田がエデルに代わって投入されると、徐々に横浜は前線でボールを受ける場所が出来てスムーズにゲームを組み立てられる様になった。高地がボランチに入ると、皆彼からのボールを待ってしまうが、寺田が入る事でゲームメイクとビルドアップの役割がある程度分担されて、札幌もターゲットを絞りにくくなった。本来は八角がバランスを取って前線に顔を出して、前線と繋いでいく意識が必要だし、実際にそれが出来ている時横浜は厚みのある攻撃を仕掛けている。

後半19分野崎が負傷の為下がる。札幌が満身創痍なのと同じく、横浜も負傷者が続出。早川、寺田、柳沢、根占、そしてこの日のカイオ。増える怪我人、緩いプレー、奪えない得点、開く勝ち点。日没が過ぎてから始まるゲームの空は夕暮れが進む。まるで情熱が沈んでいくかの様だった。



札幌も前線に砂川が投入されて左サイドが活性化されるが、今度は前線の内村や三上と噛み合わない。彼は今シーズン限りでの札幌退団が決まっている。彼とてこのまま沈みたくない筈だ。

この沈みがちなゲームを一人で引き上げたのは久木野だった。後半38分、CKから寺田のクロスは札幌DFに跳ね返されるが、そのルーズボールをゴールに押し込んで得点を挙げた。このまま沈みたくないのは久木野も同じ。レンタル移籍の彼の来年はどうなるかわからないが、彼も今の横浜と同じ様に目先の結果を残し続けるしかない身だ。



札幌は後半ロスタイムに砂川のFK。ゴールを捉えていたが横浜GK関がこれをスパーセーブで弾き出し、そのCKには札幌GK高原が合わせるが、ヘディングは枠の外に転がり試合に幕が下りた。

福岡が勝ち点62、横浜は勝ち点53。昇格の為には福岡全敗、横浜全勝が最低条件。数字上の可能性が残っていて残りはたったの3試合。
失点すればうな垂れて追加点を許し、敗戦を喫すると次の試合まで引き摺って動かなかったチームはもうここにはいない。でもあの日があって、今があるのも事実。平々凡々に来ていたら強い反発心もないまま、飲み込まれていたかも知れない。「サヨウナラ、あの日の私。アリガトウ、あの日の私」
だから、たとえ他力本願であっても試合を投げずに願い続ける。「まだ終わっていない。終わりは決まっていない」と。昇格にサヨナラはまだ告げたくない。
posted by おかき at 10:26| Comment(0) | TrackBack(2) | 横浜FC2010観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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「横浜FCvsコンサドーレ札幌」観戦記 〜苦境の先に見える境地は?〜
Excerpt:  いやはや、この久木野のゴールとか、関のファインセーブがなければどうなっていた事やら・・・と、後々考えたら何ともゾッとするような展開だったと思いましたね(汗)。  横浜FCも札幌も、お互いが..
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