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2006年05月11日

2006年J2第13節 東京ヴェルディ1969-横浜FC「今では…今なら…今も…」

東京ヴェルディ1969がACLに参戦する為に、この日だけの変則開催。
J1も代表戦も行われない為に、関東一円のサッカーファンが
味の素スタジアムに詰め掛ける。

それは純粋にヴェルディあるいは、横浜FCのサッカーがみたいのか。
いや、立場こそ変われカズとラモス監督という、
深夜に放送する日テレの思惑通りに、ヴェルディが黄金期だった
時代のエースの対決に時代を懐古しながら観戦に訪れているのだろうか。

そのカズ。

マスコミが書く程良いプレーをしている訳ではない。
昨年に比べれば格段の出来だが、日本代表でレギュラーだった
昔に比べて今では明らかに泥臭く、重くなってしまった。
日本代表の頃のキレはもう失ってしまった。

では彼には何が残ったのか。技術やスピードは年々衰えていく。
これは紛れも無い事実。選手はそういう事を口にしないが、
プレーは隠せない。それはカズも同じだ。

ただ、ボールに対する執着心は消える事はない。
「サッカーが好きだ。」理由はそれだけだ。
それは気持ちの問題だから。気持ちが切れていたならJ2には来ない。


前半から横浜がヴェルディの攻勢の前に守備が混乱する。
特にバジーリオとアナイウソンのコンビネーションは
軽快なワンツーを繰り返し横浜のラインを破ろうとする。
バジーリオが前を向いた時は、鋭い突破を繰り返される。

しかし、この状況を打破したのはセットプレーからだった。
カズの蹴ったCKはフリーで飛び込んだトゥイードに。
マークも不在で、横から来たボールを額で正面に押し込むだけで
よかった。0-1

この横浜の先制点でヴェルディは浮き足立つ。
攻撃という呪縛が出足を遅くし、ディフェンスラインでボールを
回させられるばかりだ。戸川は不安定なクリアを繰り返し、
CBとしてチームをコントロールしている様には見えない。

ビルドアップが安定しなければ、足の速い攻撃陣に有効なパスは出ない。
横浜のボランチ、山口とヨンデの網を逃げるばかり。
彼らの質の高いボールカットには目頭が熱くなった。
左SBのヴェルディ・ヒキは最初のオーバーラップで目を引いたが、
内田がケアするとその攻撃参加は散発的なものに。

また、前半からそうだったが、ヴェルディ・永井が内に
絞ってしまい、横浜の左サイドに大きくスペースが開き、
攻撃ではここを基点に自由に使う事ができた。
攻撃時に自由に左を使い、守備では右の攻撃を抑えると
自然と横浜が外国人を中心としたヴェルディの
速い攻撃を鈍くさせる。平本が浮いてしまう等、
ヴェルディの攻撃の手詰まり感は前半から見受けられた。

しかし、前半終盤にバジーリオに抜け出され放たれたシュートは
辛くもクロスバーが救ったシーンが本当に危ないといえるシーン
かもしれない。そこに競りに行ったトゥイードが負傷退場。
これは今後に暗雲立ち込める暗示か。実際雨も後半落ちてきた。

後半はそのトゥイードに代えて吉武が出場。ヨンデが下がり、
内田がボランチに入る。
ヴェルディは根占に代えて森本を投入。攻撃的な姿勢だが、
個人的には早過ぎる投入。大野と根占で大野を取った訳だが、
彼がボランチをしてもアウグストを全く抑えられなかった。
どちらかというと展開するタイプのボランチを残して、
最初にアタックに行くボランチを代えてしまうと
守備は破綻するのではないのかと。

後半は城が強烈に輝く。挟み込まれなくなり、ポストに綺麗に
ボールが収まり、攻撃のアクセントになっている。J2にいる
選手になったが、日本人で初めてスペインでプレーした元日本代表。
その輝きは「金ではないかも知れないがいぶし銀の輝き」
怪我を抱えながらも気持ちを全面に出して戦う。

そしてここに絡むのがアウグスト。グランドを縦横無尽に切り裂く。
ボールを持ってドリブルしているのに、ヴェルディのサイド・
塗師が全く追いつけない。

森本を入れて攻撃面は裏への意識が強くなったが、
ボールを奪われてしまうと数的不利になり、サイドを
広く使った横浜のカウンターに翻弄されっぱなしだ。

その横浜のカウンターが実ったのが59分。
アウグストが捌いたボールを内田が裏に飛び出た吉武に、
吉武が中央でフリーのカズに。彼が簡単に流し込んだ時、
静けさと歓声がハーフラインを境にスタジアムを真っ二つに切り裂いた。

2点差が付いてからは横浜がヴェルディの攻撃をはじき出す時間。
カズも城も交代させ徹底的に守る。攻められても、気持ちで
体一つ前に出る。誰かの言葉が乗り移った様だ。

戸川のロングシュートも、直接FKを菅野が弾いたボールに
詰めたバジーリオのシュートももう一度菅野がセーブ。

これで試合は殆ど終わった様なもの。
カズとラモスの第1ラウンドはカズに凱歌が上がった。
最後まで気持ちの切れなかった横浜FCは昨年より成長したと
言っていいだろう。技術的なものはそれ程大きく変わってないと思うし、
大きく成長する年代でもない。では勝因はどこにあるのか。

カズはラモスのいるヴェルディに特別な感情を抱いたと
マスコミに告白していた。しかし、彼が貫いた思いは
ヴェルディにいた頃も横浜FCでも変わらない。

今では・・・
今なら・・・
今も・・・
「サッカーが好きだ。」

その純粋な思いを共有する「仲間」が、「今」ここ横浜にいる。
posted by おかき at 02:43| Comment(0) | TrackBack(5) | 横浜FC2006観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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