2004年06月25日

EURO2004 準々決勝 フランス代表 VS ギリシャ代表 その1

対戦の組み合わせがわかって僕は舌打ちした。フランス-ギリシャ
自分でもこのカードは面白そうな気はしていたけど、やっぱりなぁ。
僕が友人らに最大の惑星と言っていたように日本国内よりギリシャは
サッカーを見ている人なら知っている、その強さを。

特に今大会の予選ではスペインを撃破してスペインをプレーオフ送りに
したチームが彼ら。同じ組にはシェフチェンコ率いるウクライナもいたが
これも撃破。マスコミが言うほど実力不足とは思っていなかった。
では舌打ちしたのは??

 それは単にポルトガルを見たかったからだ。黄金世代最終章、
ホスト国、それに対する前回王者。非常に楽しみだった。サッカーの
内容はともかく、ホスト国で一緒に暴れられる(笑)。そういう気持ちが
先行していたからギリシャになった事は少しばかり残念ではあった。

しかし、ロカ岬のあるユーラシア大陸の果てまで行って国際大会の
常連であり優勝候補フランスと同時に強くなったとはいえこのタイミングを
逃したらもう見る事は出来ないかもしれないマイナー国ギリシャを同時に見られると思うとそれはそれで試合時間が近づくにつれ日に日に楽しみになっていった。ただ直前まで迷ってはいたのだが「最初は」フランスを応援する
つもりだった。世界でも有数のトップリーグに所属する選手も多く、
テレビで見ていてもそのプレーは見るものを魅了するに足るだけの実力を
有しているからだ。

ホテルでシャワーを浴びて、17時30分近くにスタジアムに向かう。カンポ・グランデ駅から徒歩数分。駅の改札を出た付近は混雑していた。ギリシャのマフラーを着たギリシャ人?がギリシャの応援歌だろうか何人かで騒いでいる。フランス人は「しょうがねぇ奴らだな」「今だけ騒いでいろ」と見下した感じでその脇をスルスルと無視する様に出て行く。駅を出るとまずダフ屋の群れだ。日本人より遥かに安い価格で売っているが、それが本物かどうかは怪しい。まぁチケットは持っているのでスルー。スタジアム周辺はスポンサーがらみの催し物でサポーターは無邪気に遊んでいる。それにしても日がこんな時間なのに凄く高い。

 このジョセ・アルバラーデは日本の多くのスタジアムと違ってコンクリ剥き出し色でなく、壁にもしっかりと色を施してありそれだけでも綺麗だ。確かにここは普段はショッピングセンターという環境はあると思うが、日本のスタジアムにもそういう見る楽しさといった工夫はして欲しい。記録に残るスタジアムでなく、記憶に残るスタジアムという事かな。




 簡単なボディチェックも済み、スタジアムに入る。中は殆どの席を屋根が覆っているので日陰となり、涼しい。日本では飲まないビール(ここではノンアルコールを売っていた)を飲みながら、おじさんフランスサポ集団の記念撮影を手伝ったり(日本人とかアジア人ってわかっているからだろうか)、結構和気藹々な雰囲気。まぁポルトガル人も自国の試合でない事もあってそれほど満員という訳でもない。よく言われる戦争という雰囲気はどこにもない。観客が多く見えるのは、座席の色をわざとそういう様々な色に配色している関係だけで、よく見ると結構スカスカだったりする。

 もう一つにはフランスサポが完全にギリシャを見下していたからだろう。試合前の応援にしてもその後見るオランダ-スウェーデン等の緊迫感に比べたらダラダラしている。ギリシャサポの方が圧倒的に熱い。声量もフランスより断然大きい。フランスサポはそういう熱い奴らを見ながら嘲笑を浮かべ、余裕の表情。  それでもフランスは勝つんだよなぁ。それが強さなんだろうな。やっぱそれなりに大金出して、会社休んで借金してまで観戦に来た甲斐があるよなぁ。そう思った、その瞬間。

「Hi! Can you speak English?」
後ろの列にいるフランス人らしきサポーターが声をかけてくる。
「ah,Little bit」

 僕がそう言った途端強烈に早口でまくしたててきた。もうさっぱり全部の
言葉は理解不能だが、大体の趣旨は理解した。「友達が遠い席で離れ離れ
だから、そこと席代わってくれって。」まぁそういう事は国際大会では
よくあるんだろうが、こちとて借金までして来てんの。動きたくない。
まぁでも話は聞こう。
「Really?」
「Yes,please」
席を替わるのはいいが、それはどこの席なのか?後ろとかだったら嫌だ。
礼儀に欠けるだろ。前なら考えるけどさ。
「Where is our seat?」
そこで彼ら4人位が一斉に後ろに向かって指を指す。
「low thirty」
「はぁ?30?アホかこいつら」
それでも自分の耳が悪いかと思って聞きなおす。
「thirteeeen? thirty?」
「thirty」だと。バカかよ。しかもご丁寧に「very good seat」なんて
叫んでいる。ああもう嫌だ。こいつら日本人バカにしすぎ。

「MOVE? No! I want to stay here.No need to move back.I bought this seat.OK?」

 彼らは鼻で笑い始めた。ああ、所詮は中学生英語だよ、英検なんてもん
持ってないよ。高校の英語で50点越えたのは1回だよ。あー、腹立ってきた。
指一本でも触れたら病院送ってやる。そういう気持ちだった。僕らの前の
席のポルトガル人は快く席を替わっている。自国の試合でないからそれほど
興味なんてないからだろう。でも、俺はそうではない。また後ろの奴が
耳元で騒ぐ。

「You just move! just move」「change it!」耳元でシャウトを繰り返す。
しつこいなぁ。こいつらは。遂に怒った。日本語で

「おまえら、うるさい!!黙ってろ!!」それで後ろのフランス人は静かに
なった。英語で答えるのがバカバカしいというか、人間怒ったら最後は
母国語なんだな。

 そこでバツが悪そうに前の席とかを交換していたその仲間の一人が声を
かけてくる。こっちはむかついているんだよ。多分相当怪訝な機嫌悪そうに
俺は睨んだ。怒っているのを知っているのか下手に出て頼んでくる。
 「Sorry、Sorry.So please change seat? the place is here」そういって僕らの一つ前の列をさす。目の前で彼らと交渉していたのは知っている。でも怪しい。
「Really?」多少迷った。でも怪しいから条件を出した。それを飲むならOKにした。
 「Thanks,but I'm not spend the money.only change it.and I'm not hope that will change ticket,cause this own ticket is souvenir.named my name,OK?」

 まぁこんな感じ。文法や単語の意味があっているかどうかなんてこうなって
くるとお構いなし。フランス人はあっさり「OK」それで交渉成立。
 でもお陰で今日はフランスの応援は止めた。フランス代表に罪はないが、
日本人を見下した罪は重い。土産のつもりで買ったギリシャマフラーを
きっちり腕に縛り(首にまくと暑いからね)、ギリシャ応援に決定。
ぜってぇ負けるなギリシャ、こういうアホに鉄槌下してやれ。地獄を
見せてやれ。負けても1点取って鼻明かしてやれ。自分の腹は決まった。
グループリーグでもギリギリで勝ってきたフランスに、ポルトガルを下した
サプライズをもう一度。

 そう祈りながら自分の中では静かに炎を燃やして試合開始を待つ。つうか、まだ試合前なんだが。
posted by おかき at 18:09| Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/23650063

この記事へのトラックバック
新着記事
記事検索