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2011年12月20日

2011年JAPAN XBOWL オービックシーガルズ-富士通フロンティアーズ

風の吹かないはずの東京ドームに嵐が吹き荒れた。その中心にいたのはWR#18木下典。3-10と富士通に7点のリードを許した直後のキックオフ。自陣深くでボールをキャッチすると、WR#83清水へのトスのフェイクを見せておいて、ブロッカーを追い抜くとグングンと加速して、無人のフィールドを一気に駆け抜けた。9-10と1点差に追い上げる。



このタッチダウンは1点差に迫る以上の意味をもたらした。大きな舞台での逆転劇はオービックが得意とするところ。後半になって、こうしたキックオフリターンやパントリターンをタッチダウンにつなげて流れをグンと引き寄せるのはもう何度も見慣れた光景である。昨年の秋季リーグの富士通戦も同じで、前半0-10とリードを許していたが清水が後半最初のキックオフをリターンタッチダウンにし、畳み掛けたのは記憶に新しい。NFLに最も近いといわれた木下が今度はそれを再現するかの様なキックオフリターンタッチダウンだった。金親のキックこそ失敗したが、ゲームはオービックに傾く。

富士通のノーハドルオフェンスにオービックがアジャストして対応する。サイドライン近辺へのパスとRB#6神山、RB#30金らを使ったオフェンスが機能しなくなる。オービックのファンの発するクラウドノイズが、富士通のサイドラインから出るプレーコールを遮り、逆にノーハドルオフェンスのリズムを悪くしてしまう。前半ほどテンポよく攻め込めない。



逆に勢いの出てきたオービックは、最終第4Qにゲームをひっくり返す。自陣深くからのオフェンスだったが、またしても木下へのロングパスがヒットし前進。最後は10ヤードを木下が富士通守備陣をあざ笑うかのようなスピードで翻弄し3人の隙間を駆け抜けて15-10と逆転。TFPに失敗しているオービックは2ポイントコンバージョンを狙う。

QB#6菅原からハンドオフでボールを受けたRB#20古谷はダイブすると見せかけて、ボールを高々と前方にパス。ダイブしてくると待ち構えていた富士通のLBは虚を突かれ動くことも出来ないまま、エンドゾーンにいたTE#89森がガッチリキャッチして17-10と逆転。残り10分30秒。
オービックの勢いはこれでは終わらない。自陣34ヤードからのオフェンスで、菅原はまたしても右サイドを走る木下典にパス。スピードで相手DBを振り切っていた木下典は、キャッチをすればさえよかった。エンドゾーンに走りこみ24-10とリードを広げる。

富士通もまだ終わらない。残り9分47秒でQB#18出原が激しいタックルを受けながらエンドゾーンに飛び込み24-17と1TD差まで追いすがる。2TD差で気が緩んだオービック陣営とは対照的に熱くなる富士通応援席。その後、オービックは上手く時間を消費することが出来ず、富士通に攻撃権を渡してしまう。



残り2分54秒からの富士通は、ファーストダウンを更新しながらエンドゾーンを目指す。目指すはタッチダウン+2ポイントでの逆転か同点での延長。そして、残り11ヤードで4thダウン。最後の攻撃を目の前にして、富士通は選手全員がハドルを組み意識を高める。QB出原が選んだのは、この日富士通でトップのレシーブヤードをたたき出していたWR#15ブレナン。ほぼ真ん中のミドルパスを投げる。

だが、そこに待っていたのはオービックLB#9塚田だった。ダイビングするとボールをインターセプト。これでゲームは決まった。残りの19秒は時間を流せばよかった。オービックは社会人選手権連覇。



MVPは3タッチダウンの木下典が選ばれた。文句も異論もない。ゲームの流れを引き寄せたキックオフリターンタッチダウンに、逆転TD、追加TD。FG以外全ての得点は彼の足から始まった。速さとタフネスさが群を抜いている。

これでオービックはライスボウルで関西学院大学との対戦と決まった。ライスボウルも連覇となるか、それとも関西学院が下馬評を覆すのか、1/3が今から楽しみである。
posted by おかき at 04:02| Comment(2) | TrackBack(0) | アメフト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 ジャパンXボウルあった事、すっかり忘れてました。
 ライスボウルはシーガルスが圧倒的に優勢でしょうね。というか関西学院が勝つには、相手を欺くプレーをたくさん用意してどれだけ成功させるか、あるいはシーガルスがターンオーバー乱発して自滅するしかない気がしています。
Posted by likefukie at 2011年12月20日 23:35
富士通も強かったんですが、オービックは本当に凄いに尽きます。
流れをどこで彼らが引き寄せるか。それだけ。
後半木下のKORが決まって富士通は昨年の悪夢再びでした。

関西学院は厳しいでしょう。ただ、オービックはパッシングの守備にはやや隙を見せる場合があるので、そこでどれだけ食らい付けるかかなと思ってます。
Posted by おかき at 2011年12月21日 00:26
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