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2006年10月22日

2006年J2第46節 湘南ベルマーレ-横浜FC 「餞別」

平塚市には、馬入橋という相模川に架かる橋がある。この「馬入」という名前の由来は、かの源頼朝がこの川に架かる橋の落成式で馬に乗って橋を渡ろうとした際に、急に馬が暴れ川に落ちて頼朝も落馬しそれが原因で翌年死亡した事から、相模川の河口付近と橋は「馬入川」「馬入橋」と呼ばれる様になった。この試合、横浜FCにとってはまるで頼朝の様に足を掬われかねない厳しい試合になった。


円陣を組んで気合を入れる横浜FCイレブン

怪我で欠場したアレモン、警告の累積で出場停止の早川に代わり、城と吉野がそれぞれ先発で起用された。城は先発に戻ったが、前節途中交代で出場した際もまだ怪我の影響かキレのあるプレーは見せられず、それをひきずってなのか前半ボールをキープできず湘南にボールを渡してしまうばかりだった。


試合開始直前には笑顔も見られた城だったが、、、

また吉野は昨年まで10番をつけていた湘南を意識しているのか、アップしている時からテンションが高め。気合が乗っている。しかし、試合が始まるとその気合が悪い方向に行ってしまう。「抑えてやろう」という気持ちが逆に積極性を失わせ、スペースを埋めるプレーに腐心し、相手の足元へのアタックが少なく、アジエル・佐藤らの突破を許してしまう。


積極性に欠ける動きになってしまった吉野。試合前は余裕もあったが。

前半からゲームを作れない横浜。それは、湘南も同じもので、横浜・吉野らがチェックにいかないので、ある程度の高さまではボールを持てるが、その先のエリアには意識が低く入り込めない。ファーストシュートこそ湘南だったが、徐々に後退していく。

その基点になったのは、内田の前線への飛び出しだった。この日右MFに配された彼が前線の高い位置に飛び出して、ポイントを作った事から湘南DFは混乱し始め、ジリジリ下がり始める。その間隙を縫ったのはアウグスト。内田と入れ替わる様に右サイドを抜け出しPA内に侵入する。彼の怖さをわかっている湘南DFは二人で押さえようとするが、その前に彼は左足でピンポイントなロビングをファーサイドにいたカズに上げる。
これにカズは難なく決めて横浜が先制。


先制点を挙げたカズ

これで一気呵成に攻めたい横浜だったが、これ以外のチャンスらしい
チャンスはなく前半を終える。

後半すぐさま湘南が動く。坂本に代えて、加藤望。昨年の開幕戦ではFKを決められた怖い存在。孤立気味だった左の坂本に代えて、加藤を起用した意味は中盤との連携。彼がアクセントになり、中盤でタメを作る事ができると、前半単発の突破を繰り返した佐藤とアジエルが要所に顔を出し始める。


湘南・佐藤は後半勢いを増した


湘南の攻撃を支えたアジエル

この頃からは横浜は湘南の選手の突破を抑えきれなくなり、決定的なシーンもシュートミスや菅野の神懸りなセーブで逃れ始める。それに拍車を掛けたのは、アウグストの交代。前半からアジエルと対面して、同じブラジル人として戦いポイントで仕事をさせていなかっただけに、彼の交代が戦術的なものであるなら高木監督の采配ミスだろう。

その後も約10分毎に選手を交代させ、城の1トップで中盤を厚くして乗り切る戦術に変更。変更と意識的に移行したというものではなく選手の体力がなくなり、下がって対応する事しかできなくなったのが現実的な部分だろう。それでも湘南の攻勢は変わる事なく、右サイドは加藤に、左サイドはアジエルに振り回されて決定的なシーンを何度も作られ何度頭を抱えたか。
しかし、最後まで集中して湘南の攻撃を紙一重で交わして横浜が完封勝利。厳しい試合を何とか勝利で乗り切った事だけが評価できる試合だった。


奇跡的なセーブを連発した菅野がチームを救った。


後半多くの時間でDFラインに吸収された山口

試合が終わってゆっくり考えてみると、湘南のあの最後の攻撃は
神奈川ダービーの最後の意地だったのか。そう思える自分がいるというのは、どこかで余裕があるのだろうか。湘南の気迫のこもった後半の攻撃は、私達に対する餞別だったのだろうか。馬入橋を超えると辿り着く平塚。その選手達が、「馬入」に由来する「馬の鼻向け」とばかりに勝ち点3と気持ちを渡してくれた。「もう平塚に来るな」と意地を張りながらも馬の鼻を柏に向けてくれた。その「餞別」を胸に私達は次の大きな戦いに望まなければならない。

守勢が続く試合を守りきった部分は評価できるが、次の試合に向けての不安材料は露呈してしまった。体力的な部分だけでなく、選手の層という点においてもである。吉野のパフォーマンスは今後出場機会があるのかわからないモノだった。サイドで評価できなかった崔はボランチで一定の評価は与えられる動きだった。途中交代で出場した北村も大きなパフォーマンスは残せなかった。今年大詰めになってきて、来期への選手の「選別」も始まっている。


シャツの臭いを嗅ぐ菅野。
posted by おかき at 04:42| Comment(2) | TrackBack(3) | 横浜FC2006観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
いつも、導入部がかっこいいいなあ〜と思いながら拝見させていただいてますが、、、最後の「臭いをかぐ菅野」で爆笑しました。だはは。

しかし、次回柏戦、実はアップアップなんですが出来る限りのゲームみたいですよね。いいきますよ〜〜。
Posted by PIKA at 2006年10月23日 02:12
>PIKAさん

導入部格好いいでしょ?冒頭はモチベが高いんですが、
徐々に下がっていくので、、、中身無し(笑)
今回は苦労しましたよ。帰りにジムに寄って泳ぎながら何があるかなって。
導入もあんまり考えていないんですけどね。

菅野は確か脱ごうとして辞めたのかな。
その瞬間を撮ったらああなってしまいました。

柏戦がまず最初の大きなヤマ。ここを勝たなければまず
自動昇格は厳しいと思っているので、絶対に勝利ですね。
Posted by おかき at 2006年10月23日 04:28
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