最近の記事

2018年10月10日

2018年J2第36節 栃木SC-横浜FC「一歩千金」

試合後、両チームのボランチの選手が同じ様なコメントをしているのが印象的だった。栃木・古波津、新井とも「行こうかなと悩んでいた」「自分がもっと積極的に拾って絡んだほうが」と。その通りで、セカンドボールを奪った方が速攻を決めて、守備側はそれをディレイさせて、ブロックを作って凌いでセカンドボールを奪うゲームになった。その前に出て行く時にボランチがもう一枚絡めないとと感じてはいた。

栃木は7月8月負けなし。9月の徳島戦で大敗してリズムを崩してから負けが込み始めたとは言え、パウロン、ヘニキのフィジカルに特長のある選手がいて、中盤で思う様にボールを保持できなかった。イバがサイドに流れてゲームを作ろうとしたのも、彼とパウロンのマッチアップから2列目の飛び出しを考えていたのだろうと思う。

IMG_6281.JPG

ただ、試合後にボランチ2人が語った様にそれぞれセカンドボールを良い形で収めることが出来ず、ブロックを作られて攻撃は遅くなり、ミスが増えて決定機を作りきる事が出来ないままだった。

栃木に攻撃の鋭さはなかった。守備を固めて一気に前線に迫るスタイルで、頂点にいる大黒に一度だけクロスにフリーで侵入を許したが、多くのシュートはゴールの枠を捉える事が出来ず横浜は難を逃れた。ロングスローは長身のパウロンをターゲットに横浜ゴールを脅かし、ロングボールのこぼれ球の反応という意味で怖さはあったが、崩し方は単調で読めている部分もあった。

IMG_6277.JPG

横浜に勢いが出てきたのは後半野村が投入されてから。後半彼が入る事でセカンドボールを回収して、さらに縦に縦に歩みを進める事で栃木のブロックを釘付けにしてラインを食い破ろうとする。退いた齋藤への批判があるのは仕方なく、彼は守備の時に体を張ることが出来ていない。そして、ボールを持った時に自分で仕掛けない。これでは苦しい。得意なポジションか否かという議論はあるが、それは野村も同じ。サイドでもっと縦に行きたいが低いところで相手に体を寄せてボールを奪って、さらに縦に当てたボールをサイドに捌いて前にも顔を出す。そうしたプレーはポジションは関係ないだろう。

IMG_6359.JPG

4バックにシステム変更して攻撃的に横浜は栃木ゴールに向かう。ただ、それでも栃木の激しい守備に手こずりチャンスらしいチャンスを迎える事はできない。イバが抜け出して放った右足のシュートもゴールの右上隅を掠めてしまう。

最後の最後、レアンドロ・ドミンゲスが放ったシュートもわずかにゴールを逸れてしまいここでタイムアップ。5000人以上が来場したスタジアムとは思えない程の静寂が訪れた。言葉を失うというのはこの事だろう。落胆という意味では横浜の大きいだろう。栃木は勝ち点45で数字上降格は残り勝ち点1を得ればなくなる。が、横浜は上位チームが足踏みをした今節も勝利できず7位。

IMG_6335.JPG

終わったとかシーズン終了だなんて声もあるが、全くそう思わない。タヴァレス監督も言う様に、残り数試合で順位が決まる様な展開どころか、最終節の1ゴールで明暗が分かれる展開になるだろう。

IMG_6347.JPG


将棋の世界には、一歩千金という言葉がある。前に一つしか進めない「歩」はそれだけなら強くないが、逆に歩がないと勝利できない位大切な駒である。それを指して「一歩千金」あるいは「歩の無い将棋は負け将棋」ともいわれている。
サッカーで、その一歩はたった一歩かもしれない。出そうで出ない一歩。一歩を踏みだそうとして、リスクを考えて出せない。それで未来はあるのか。勝ち点の意味でいえば、この一歩も、ディフェンスの選手からすれば最低限勝ち取った「一歩」。もちろん勝ちたかったのは当たり前。でも、この勝ち点1が後で取れてよかったと思いたい。

IMG_6275.JPG

悲観しても意味がない。俺たちは歩みを止めるな。一歩でも良い。前に進むんだ。
posted by おかき at 20:16| Comment(0) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]