2007年07月01日

2007年J1第18節 横浜FC-JEF千葉 「Rhythm」

昨年半ばまで現日本代表監督イビチャ・オシムが指揮を執ったジェフ千葉
ジェフのサッカーは、彼が来る前からヨーロッパの香りがしていた。
GMだった祖母井氏がヨーロッパの人脈に明るい事が大きく影響しているのだろう。
1997年以降は皆ヨーロッパ人の監督が指揮を執っている。そして、その多くが
東欧出身者である事も興味深い事実だ。

ジェフのサッカーはまるで、オーストリア国籍を持つオシム前監督が作り上げた
ワルツと呼ぶに相応しいものだ。一定の規律の元に、速いテンポで幾人もの
選手が豊富な運動量を維持しながら、高い連携を保ちボールに絡んでくる。
ワルツが3拍子のリズムならば、彼らのサッカーは3人目の動きあるいは、
3人目に通す為のパスが美しいからこそ、日本代表に何人も選手を送り込める。

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ただ、昨年前任者であったイビチャ・オシムが日本代表監督に就任し、
息子のアマル・オシムが引き継いだが、偉大な父の背中は越えられないのか
ヤマザキナビスコカップこそ優勝したが、リーグ戦の成績は急降下。
また昨冬にはイビチャ・オシムを招聘した祖母井GMが仏・グルノーブルに。
今年不振になる伏線はあった。指揮者が変われば、同じ曲でも解釈や理解は
異なり、それが表現方法の違いとなって現れるものだ。

前半戦を通してみれば不振であってもここ数戦は連勝をし、徐々に
自分達のリズムを取り戻しつつある千葉を迎え撃つのは6月に勝ち星のない横浜
原因は技術力の低さと、運動量の違いという考え方が支配的。
山田卓也ら3選手が加入し、一定の効果はあったが現状では大きな起爆剤にはならず。
ここ2試合は連続で3失点と厳しい戦いが続いている。
今節は千葉・水野を警戒し、左に怪我から復帰の和田を起用して必勝を期す。

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試合は序盤から予想通り千葉がボールを支配し、横浜陣内に攻め込む。
開始早々に滝澤から平本に鋭いクロスが入ったのが、千葉イレブンに火をつけたか
水野、羽生、山岸らがサイド、中盤を押し込んでいく。
そして開始からたった9分で横浜ゴールをこじ開けた。
左に流れていた羽生から楽山へ、最後は山岸が突破して横浜のネットを揺らす。
ここから前回の対戦の時の様に千葉の一方的な流れになるかと思われたが、
横浜が持ちこたえる。



特に度々見せた山田、鄭のパスカットから勢いある突破からゴールに
迫り、千葉も悠々とワルツを踊る時間はなかった。

後半、横浜に確実にチャンスがあった。守備面ではセカンドボールへの
積極性に欠ける面もあった鄭だが、右の山田からのクロスを
ボレーシュートであわせるも、ゴールバーに嫌われる。
その直後、早川から平本、落としたボールを早川から平本に繋ぐが
決めきれず。

このチャンスを逃すと、リズムは悪くなり横浜は攻め手を欠いてしまう。
運動量が落ち始め、味方と合わないロングボールとサポートが遅くなり
孤立する選手、そのボールを奪われてカウンターに曝された。
しかし、千葉も羽生のミドルシュートを含めチャンスはあったが、
追加点が奪えないまま時間だけが淡々と過ぎていく。

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1点ビハインドの横浜のサポーターは誰しもが交代によってリズムを
変える選手の登場を待った。この淀んだ流れを変えて欲しいと、時計
睨めっこを始める。
その重い腰が上がったのは後半38分。内田に変えて中島。
水野と接触し負傷した鄭に代わって山口。疲労の見える滝澤に代わって玉乃。

まるでワルツのリズムを壊すスタッカートの様に、立て続けに交代を
行ったが、そのどれも歓喜を生む事はなく、最後はデクレッシェンドした。
監督の交代にはどれも意味があったが、そのどれもがレンティッシモ
(のろま)だった。
これで横浜FCは6月勝ち点1を挙げる事もできないままの5連敗で、
中断期間に臨む事になった。

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この試合が行われる約1時間前、マーチングバンドが演奏をしていた。
リズムにかすかなズレはあったかも知れない。しかし、彼女達は
アニマート(活き活きと)していた。
演奏が聴衆の心を惹きつけるのは何も正確な技術だけではない。
その曲に対する「情熱」だ。玉乃は後半ロスタイムからの出場で、ボールに
触れたのも2回。だが、そのうちの1回で強引に仕掛けファウルを誘った。
ファウルでも倒れずゴールする高い技術が一番だが、
泥臭くてもいいから前を向いて戦う情熱。
その情熱が、チームに新しいリズムを作り出すのである。
タグ:横浜FC 千葉 JEF
posted by おかき at 04:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 横浜FC2007観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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