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2019年08月26日

2019年J2第29節 横浜FC-鹿児島ユナイテッドFC「みすみすと」

鹿児島ニウドが後半31分レッドカードで退場になってから横浜はさらに得点を加えるチャンスがあった。しかし、イバをはじめ横浜はそのチャンスをフイにし続けてしまった。数的不利になった鹿児島にもチャンスらしいチャンスを作らせないままタイムアップの笛が吹かれた。5-1の圧勝で横浜は連勝を重ね、11戦負けなしとなった。イバが2得点、中山が2得点、松尾が1得点と前線の選手がゴールを挙げた。記録としては素晴らしい。素晴らしいのだが、何か引っかかる。

そう、多くはミスからのゴールである事だ。前半17分、鹿児島GKアンがバックパスのトラップをミスしてコロコロとボールが中山の前に転がってしまった。それを奪った中山は、左足で綺麗に流し込んだ。鹿児島は、夏の移籍期間で新しい選手が加入するのと時を同じくして、サッカーの内容も以前の対戦の頃から変遷している。5月の雨中での鴨池での戦いでは、カウンターに近いサッカーが多かったがこのゲームではGKアンが高い位置を取りパスを回して、ショートパスと中盤からの飛び出しでゲームを作っていた。
GKがボールを繋ぐのは横浜もしているが、こういうプレーはリスクもある。チームで一番ゴールに近い選手がミスをするとそれは即失点になる。



カウンターから中山のクロスをファーサイドで松尾が押し込んで追加点を挙げた前半24分に続いて、前半34分にまたしても鹿児島のプレゼントパスが横浜のゴールをアシストする。横浜のスローインのボールをカットした鹿児島八反田が自陣に戻すと、パスはイバの足元に。ボールを奪ったイバは追い越していく松尾にパス。相手を引き付けた松尾は、イバにボールを戻すとイバのパワフルなシュートはネットに突き刺さった。



3-1となった後半、流れは鹿児島に。2点差ということもある。1ゴールを挙げたルカオが思ったよりフィットして後半もGK南と1対1 のシーンがあった。点差はある。ただ鹿児島には決定力が足りてなかった。

そしてゲームを完全に手に入れたのは、後半17分である。八反田に代わって前半から出ていた平川が、低い位置からボールを受けてドリブルで持ち上がるが、イバ、レアンドロ・ドミンゲス、松井のプレスを受けてボールを喪失。松井、レアンドロとつながったボールは右サイドを上がってきた中山に。中山はパスを受けて、思い切り右足を振り抜くとシュートは鹿児島の選手に当たり方向も代わりゴールネットを揺らした。
平川のこの軽率なミスは2点差で、わずかに残る可能性がある中で戦っていた鹿児島を絶望に導くものだった。逆に言えば、横浜は鹿児島のミスで労せずゴールを追加して差を広げていった。



もう一つの見方もある。ミスを誘発させたのは横浜か否かという問い。サッカーは高いレベルになれば、些細なミスがゴールにつながり、その積み重ねがゲームを決める。1点目の様なGKのパスはイバが右側から追っていたとは言え、再現性があるようなミスではなくイバを気にして、味方への視線を当てるのが長かったのか、ボールをあまり見ずに蹴った不用意なパスだった。逆に2点目や4点目のゴールは相手の攻撃の起点からボールを奪って一気の速攻だった。守備はプレッシャーをかけるだけではなく、網を張るのも守備戦術の一つ。特に4点目なんかは、鹿児島平川の両側からプレスをかけて、ドリブルで中に追い込んで松井が刈り取った。その後ろに田代を真ん中に左右に中山松尾がいて縦にパスをつけさせなかった。ミスをしたのは平川だが、そこに追い込んだのは横浜の戦術だろう。

5点目のカウンターからの得点は、ディフェンスラインの意識がズレた事が一因。ニウドの寄せは甘く、鹿児島水本がコースを切るように立ちはだかったが、鹿児島ヨンは曖昧なポジショニングでイバをオフサイドにすることが出来なかった。駆け引きに勝ったイバ、スペースを見つけて正確なパスを出したレアンドロのスキル。実は一番自分達が奪いたい形で奪って相手のミスがあってもなくてもゴールを奪えたのは5点目だったりする。無論鹿児島も4点目を与えた事で相当前掛かりになっていた事は差し引きしないといけないけども。

逆に鹿児島に与えた唯一の失点もミスから。バックパスをGK南が受けた時に、センターバック2枚は左右に。相手も2人の選手が左右に広がっているのでパスコースを完全に切られていないが、網を張ってる。ボランチの田代が落ちてくるが、そこには鹿児島の選手も気が付いてマークに来る。仕方なくボールを遠くに蹴るが、GKの足元にあったボールだったので助走が付かず、蹴ったボールは中途半端な距離で鹿児島の選手がインターセプト。それを繋がれて失点してしまう。



両チーム合計6点のうちの大半がミスからの得点。ミスは決定機を生む。もちろんこのゲームでの差は、それを横浜には決める力があって鹿児島にはなかったという事であるが、現在4位のチームの決定機の多くがミスからというのもやるせない。ミスをきっちり決められると前向きに考えるべきだろうか。前半横浜がゴールを決めるまでに鹿児島にもチャンスはあった。牛之濱のシュートはポストを叩いたりもした。下位の相手だから助かった。これからどんどん上位と戦うのだから、こういうチャンスをしっかり決めきってくる。どれだけミスを減らすことが出来るか。あるいはミスを引き出させるか。

このゲームで松尾は一旦チームを離れ仙台大学の選手として総理大臣杯に出場するので、最大2試合は不在(また8月29日の初戦で敗退したら31日のゲームに呼ぶに中1日で呼んでも疲労感あるだろう)。ニウドともめてイエローカードをもらったレアンドロ・ドミンゲスも次節出場停止。スタメン2人が抜ける。次節の山形戦を皮切りに、甲府、大宮と昇格争いの真っただ中にいるチームと戦う。横浜はシーズン前半にミスを重ねて勝ち点を失い続けた。もうこれ以上のミスは許されない。これからの三連戦は今シーズンの横浜の命運を決める戦いになるかもしれない。苦しい戦いになるが、逆にここで多くの勝ち点を得る事はすなわち直接のライバルを蹴落とすことになる。みすみすやらせはしない。
posted by おかき at 19:07| Comment(0) | 横浜FC2019観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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