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2019年11月05日

2019年J2第39節 横浜FC-V・ファーレン長崎「K」

その昔横浜は3Kだった。勝てないのK、給料安いのK、そしてサポーターが怖いのK。横浜FCの出自が横浜フリューゲルスの解散というエモーショナルな事件にあっても、そのバブルから数年が経てば権力抗争もあり、サポーターの出入りもあり、1999年の様なひとつになってこの現実を乗り越えるということは減ってしまった。JFLを無敗で駆け抜けてJ2昇格したが、その後もJ2参入クラブは増え、自分たちがもっとも新しいというフレーズは使えなくなり、Jリーグを戦力外になった選手の再生工場という意味でも横浜は、横浜にある1クラブになってしまった。

それがここ数年チームの力は確実に上向いた。イバの加入をはじめとして、元日本代表選手の加入などもあるが、自分は下部組織から選手が昇格して、そして活躍するという良い循環が生まれていると感じている。小野瀬も高丘も横浜出身、神戸にいる大崎もだ。元々横浜は田北GKの力もあり、GKの育成に定評があったが、フィールドプレーヤーの活躍が増えてきた。3Kを経験してきた小野信義、重田、水原ら草創期からの選手たちが指導者となっていることが興味深い。その草創期の選手達が成し得なかった悲願をその教え子たちが成し遂げようとしている。



昇格争いも残り4試合となった長崎戦で先制したのは横浜だった。前半42分、右の北爪からのクロスを、皆川が落とすと、フェイントして走りこんだ齋藤が放ったシュートが長崎DFに当たり方向が変わってゴールに吸い込まれた。正直飛んだのは明後日の方向だったが、こうした方向にボールが転がってしまうのは、今のチームの状況を示していた。

長崎は、前線にイバルボと玉田という力のある2トップを並べるも前線に良いボールが入ることがない。横浜は前線で皆川と齋藤がプレッシャーを掛ければ、ディフェンスはイバルボに入ったボールを複数で奪いにいき横浜は容易くマイボールにして攻撃を継続できた。玉田だけに限った話ではなく総じてどのFWもそうだが、FWが中盤に落ちてボールをほしがるというのはチームとしては良い方向ではない。前半長崎はボールの行き場がなく持たされていただけだった。
一度だけディフェンスラインとGK南の呼吸が合わず長崎の選手に1対1のシーンを作られるが、それ以外はほぼ敵陣でゲームをしていた。ただ、横浜は何度かペナルティエリアまでボールを運ぶことはしていたが、決定的なシーンを作れていなかった。前日に大宮が勝利し、山形が敗れており、是が非でも勝っておきたい横浜にとっては、逆に苦しい状況になりつつあった。綺麗なゴールではなかったかも知れないが、勝たないといけないゲームでの先制点の重みは選手達が一目散に齋藤に駆け寄ったのを見ていればわかるだろう。



後半になっても横浜の攻勢は続いた。後半7分、北爪がカウンターで持ち上がった時に前線には4人が飛び出していった。北爪がクロスを入れると、そのボールを胸トラップで受けた斉藤が追加点を叩き込んだ。
今年横浜のサイトウといえば、斉藤光毅といわれるまでに成長。これで6ゴール目。夏場は松尾の加入からベンチを温めることも増えたが、この試合では松尾に代わってスタメンで登場すれば、ゴールという結果で答えた。若武者はギラギラしている。それでよい。昨年プレーオフのフィールドに立てなかった悔しさは立って晴らすのではなく、プレーオフいく必要がないと自分の足で未来を切り開こうとしているのだ。



そこからは横浜はテストも含めてだろうか選手を逐次投入する。中山を下げて草野、齋藤を下げて松尾を。イバを入れて草野と2トップ、左右に松尾斉藤という顔ぶれで長崎を封殺。4-2-3-1から4-4-2にシステムを変更して臨んだチームが見事に機能していた。長崎のパフォーマンスがここまで低いのは想定外であったが、時としてそういうチームに足を掬われることもある。慎重に慎重を期した。長崎は後半シュートの記憶がない。



こうして横浜は2-0の完封勝利。1試合消化の少ない大宮の結果次第になるが、暫定で2位に浮上。次節は今J2でもっとも好調な徳島との戦い。勝てば状況によりプレーオフ以上が確定する。昨年プレーオフで悔しい思いをした齋藤も「自動昇格」を掲げる。目指すは残り3試合で3K。Knock outだけ。それで及ばないなら6Kでも何でもすればいい。ここまで来たら勝ち点計算などいらない。目の前の試合にKつだけ。横浜の3Kはもう酷いチームの代名詞ではない。下部組織から育った未来ある3K(功佑のK、光毅のK、克広のK)のKつ躍の代名詞だと思う。

試合後、J1の試合をチラッと見る。ガンバの小野瀬がゴールを決めて、ユース時代の恩師に引導を渡そうとしている。そういえば、ユースの最高傑作といわれた彼もK康介だったな。今は見なかったことにしようか。
posted by おかき at 22:07| Comment(4) | 横浜FC2019観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつもありがとうございます。
前半1度の決定機を除けばほぼ完勝といっていい試合だったと思います。

最終節の愛媛戦は2006年の優勝時と同じですね、あの時と同じ景色が見られればと思います。

大宮に勝ち点上回られてしまいましたが、ウチはあと3つ勝てばいいだけ。
大宮は今シーズン栃木、新潟、金沢に勝てていません、自滅さえしなければ必ず勝機は訪れます。
Posted by northflight at 2019年11月07日 10:53
相手のことはコントロールできないので、横浜はとにかく目先の試合に全力を尽くしましょう。
選手もサポーターも関わるすべての人が。

> northflightさん
>
> いつもありがとうございます。
> 前半1度の決定機を除けばほぼ完勝といっていい試合だったと思います。
>
> 最終節の愛媛戦は2006年の優勝時と同じですね、あの時と同じ景色が見られればと思います。
>
> 大宮に勝ち点上回られてしまいましたが、ウチはあと3つ勝てばいいだけ。
> 大宮は今シーズン栃木、新潟、金沢に勝てていません、自滅さえしなければ必ず勝機は訪れます。
>
Posted by おかき at 2019年11月07日 22:38
お久しぶりです。拝見していて、ピッチのやり取りがグッと伝わって泣きそうです。この時期にこんな状況になれるとは 前半では考えられませんでした。あと三つ。あの時は(今だから言いますが)うっかり上がってしまってボコられて帰ってきましたが、今年の内容は違います。下部組織からのはえぬきと、スカウティングのあたりと起用の妙。泣いてる場合じゃないです。まだ何も成し遂げてないです。明日その一歩を後押ししに行きます。あ〜楽しい。きっと2006年より楽しい未来が待ってる!。
Posted by PIKA at 2019年11月08日 15:30
お久しぶりです。
返信遅くなりました。2006はカウンターだけで勝ってた時代ですが、今は若い選手もいるし柔軟な起用が当たってますからね。
未来はまだまだ変えられますよね!

> PIKAさん
>
> お久しぶりです。拝見していて、ピッチのやり取りがグッと伝わって泣きそうです。この時期にこんな状況になれるとは 前半では考えられませんでした。あと三つ。あの時は(今だから言いますが)うっかり上がってしまってボコられて帰ってきましたが、今年の内容は違います。下部組織からのはえぬきと、スカウティングのあたりと起用の妙。泣いてる場合じゃないです。まだ何も成し遂げてないです。明日その一歩を後押ししに行きます。あ〜楽しい。きっと2006年より楽しい未来が待ってる!。
Posted by おかき at 2019年11月10日 13:39
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