2007年09月19日

2007年Xリーグ第2節 オービック-富士通 「風に乗れなかった鴎」

ゲームはキックオフリターンタッチダウンで幕を開けた。
オービックシーガルズWR日本代表でもある#83清水がエンドライン近く
でボールをキャッチすると、そのまま相手の守備陣をすり抜けて
87ヤードを走りきりタッチダウンを挙げた。

過去リーグ戦では富士通にここ10年負けていないオービックの圧勝を
イメージしたが、試合はそうはならなかった。
攻撃陣がまるで機能しないのだ。

TD直後の攻撃は富士通QB#18出原の巧みなクォーターバッキングから
前進を繰り返し、オービックエンドゾーンに迫る。だが、ここで
RB#28進士がボールをこぼしファンブル。そしてオービックはこの
ボールを抑えて攻撃権を取り戻す。

だが、この攻撃もパスがヒットせず、日本代表RB#20古谷中心の
ランオフェンスも完全に読みきられ、前進できず。
パントで攻撃権を富士通に渡す。富士通はQB出原から#86清水聡への
60ヤードTDパスが通り7-7の同点に。

その後のキックオフでオービックは攻撃で前進できずパントに
なるがこのボールを富士通がブロック。優位な位置から攻撃権を握る。
ここで富士通はQBに解散した日産から移籍した#19吉田を起用し、
最後は進士がエンドゾーンに飛び込み逆転14-7。

しかし、この日オービックで唯一輝いていた清水はこの次の
キックオフでもビッグリターンを見せて60ヤード近くを走って
富士通陣内20ヤード付近からの攻撃。ところがここでもオービックは
攻めあぐね、4thダウンギャンブルも失敗し攻撃権を明け渡す。

そして、オービック・清水は第1Q終了直前の富士通のパントを
キャッチして再びビッグリターン。敵陣1ヤードまで攻め込んだ。
ここでオービックは、古谷にボールを託すがなんとここでボールを
ファンブルし、しかも相手がこれを抑えてターンオーバー。
日本代表選手を多く抱えているチームとは思えない拙攻を繰り返す。

第2Qにも富士通はタッチダウンを挙げて21-7とオービックを
突き放して前半が終了する。

後半は一転して静かなゲーム。オービック守備陣が富士通の
攻撃をアジャストし始めて、富士通も前半の様な好き勝手に
突破できる状態ではなくなった。
オービックの守備には定評があるが、特に秀逸なのは代表選手が
多いDB陣よりも、スクリメージラインに早く侵入し相手のランを
ノーゲインにするLB達だった。驚異的な速さと強さがあるから、
相手QBはプレッシャーを受けて精度の悪いパスしか投げられず
その先も止められるのだが、最近のオービックはランで侵入を
許すことが多く、それでパスとランで振り回される。

後半になって守備がアジャストしたのは、森本、進士という
富士通の二枚看板のRBに対してプレッシャーを速くし、
一人が交わされても次々に殺到する意識が高くなった事だ。

守備陣が次第に修正し、オービックにリズムが生まれてくるが
これを潰し続けたのは攻撃陣だった。富士通の守備の意識が
高いこともあるが、QB#15龍村のパスが味方に通らない。
レシーバーが落としたりというものではなく、方向が合わない。
これでゲームを優位にもっていくのは難しいだろう。

そして、RBは古谷だけの起用。新外国人ジョン・ウェストは
普段着のまま、若手の古川はユニフォーム姿だったがサイドライン
上で見ているだけで起用されず、白木はパントの際のブロッカーが
その役割だった。怪我人だろうが、ここまで人がいないとRB一人
では厳しい。

そして第4Qには龍村も負傷退場。後半1点も取れないまま試合終了。
富士通がリーグ戦で初めてオービックを倒す瞬間だった。

富士通は、今期から元オービックの柳コーチ、大野コーチが
移籍してオービックのやりたい事は殆ど筒抜けだった。
富士通はまさにこの試合の為だけにオフトレーニングを積んで
きたといっても過言ではないモチベーションだった。
そして個人的にはQB#18出原の出来が冴えていた。元々関西学院の
出身で能力値は高いが、ここ数年富士通はQBに恵まれておらず
非常にいい補強をしたと思う。
もう一人のQB#19吉田はマルチなポジションをこなせるQBで
RBやKとしての起用が出来る事でオービックはその対策に
頭を悩ませていた。
万年3番手の富士通が今シーズン台風の目となるのか。
この試合の直前に行われた試合も3番手のIBMが昨年の王者
オンワードを下している。リーグは混戦の様相を呈している。
posted by おかき at 18:05| Comment(0) | TrackBack(0) | アメフト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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