2007年10月02日

2007年U-17W杯 グループF ドイツ代表-トリニダード・トバゴ代表 「カイシャク」

予選リーグ突破を確実にしたいドイツはこの試合、大爆発の5得点。
開始5分で#19ブロハンメルがカウンターで飛び出して先制すると、
その後はやりたい放題で、前半に4点を決めて試合も決めてしまった。
ドイツは#10クロースを始めとして先発選手を前のガーナ戦より
5人以上交代させたが遜色のない出来で、層の厚さがうかがえた。




この試合主審は西村雄一氏。相楽さんと私を合わせて日本人は3人か。

それよりもトリニダード・トバゴ代表の拙さが露呈した試合だった。
CKからの失点では、GKが飛び出すが目測を誤り頭の上を越された
ばかりか、その後ろにいたドイツ代表の選手とは誰も競っておらず
フリーの状態でヘディングを許してしまった。一般的に
CKからの失点の多くは、マークを振り切られたり、競り負けたりと
いった理由だが、トリニダード・トバゴはマークを教えるところから
始めなければならない。



ディフェンスが限りなく不安定ならば、攻撃側も怖くて前にいけない。
実際、#9マウンドは左MFだったが、守備時には左SBに入ってしまい、
4バック+左右のMFで6バック状態だった。こうなると攻撃時には押し
上げられなくなり、左右の選手の疲労は前半から厳しいものになる。



結果的に後半ロスタイムにFKから失点を許してしまい、5-0の敗戦で
トリニダード・トバゴは韓国を後にする事になってしまった。
ただし、彼らは不運だった事も考えなければならない。
同じ組に準決勝まで進出したガーナ、ドイツがいて、コロンビアも
ベスト16で優勝したナイジェリアに2-1と健闘している。
これらの強豪がいた事は、考慮する余地はあるだろう。

http://www.fifa.com/newscentre/videos/player.html#ch=u17&id=581664

3戦全敗で予選敗退となったトリニダード・トバゴだったが、
いくつかの収穫はあったと思う。ガーナ戦・コロンビア戦に出場した
GKサムエルは反射神経も良く、失点数こそ5だったが彼がいなければ
10はあったかも知れない。ポジショニングの精度が高くなれば
面白い存在になるだろうか。



そしてもう一人。

U-17代表監督アントン・コーネルはあまり起用しなかったが、
#8デ・シルバは左右の足から長短のパスを出せるボランチ。
白人の彼はA代表でセントミレン所属のクリス・バーチャルを
彷彿とさせた。彼をスターターで起用しない理由が理解できない。
ドイツに押し込まれ輝く場面は少なかったが、低いところから
しっかりリズムを作れる部分は、他の選手とは見ている内容が
違っているのだろう。スペースに出すパスは可能性があった。
もう少し積極性が出てくると、大きな選手に育つと思う。



試合後選手の出入り口で選手を待つ。大きな国際大会と違って
警備は緩やかである。ドイツチームはそうでもなかったが
トリニダード・トバゴ代表は家族ぐるみで応援に来ていた。
会話を逐一聞いていた訳ではないが、ガックリと肩を落とす選手に
コツコツと激励の言葉を話している様だった。

私にトリニダードの国旗を渡してくれた選手は、
「本当はもっとたくさん国旗を渡すつもりだったのに・・・」と
まだ左手に何本もの小旗を握り締めながら予選リーグ敗退の
悔しさを語ってくれた。

この試合のチケットは、ネットで事前に購入もできるが、私は
当日どうなるかわからない事もあって全て当日券で購入した。
シングルチケットの場合当日券も前売り券も価格はほぼ一緒である。
当日券は3000ウォン=360円。JFLや大学リーグよりも安い。
だから、予選敗退が決まっているトリニダード・トバゴの
試合には行かず同じ日に、ソウルから近い水原や天安で試合を
観戦してもよかった。
交通費もかからないし、天安であれば2回目で多少の融通が効く。


試合後、デ・シウバはお婆さんと話していた。

だが、私はトリニダード・トバゴの試合を選んだ。昌原への旅に
興味があったのも事実だが、メインは彼らの試合だった。
予選敗退、予想される厳しい試合。なぜそれを選んだのか。



それは、自分の中には「介錯」だったと思う気持ちがある。
自分が大声で応援する訳でもないし、物理的に手を下す事もない。
どの国でもそうだが、U-17代表がそのままA代表にステップアップ
できる訳ではない。
それどころか、トリニダード・トバゴという小国のU-17W杯出場は
今回で最後になるかも知れない。
そう考えるとどうしてもこの最後のドイツ戦は見送ってやろうと
考えたし、少しでも縁のある自分もそこに居るべきだと考えた。
それは自分なりの「解釈」でもあった。
posted by おかき at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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