2007年10月11日

2007年Xリーグ第3節 鹿島-IBM 「閉ざされかけた改革の扉」

徐々にであるがリーグに新しい波が起ころうとしている。まだ小さな
さざ波であるが、その波は確実の私達の足元に届き、やがて大きな
うねりになろうとしている。IBMビッグブルーはこの試合に勝利すると
その後の対戦を考えるとFINAL6進出をほぼ手中に出来る。
もちろんチーム創設以来初めての快挙である。昨年優勝した
オンワードを倒し、その勢いをそのままこの鹿島戦に持ち込む。



その新しい時代は、若者が夢見る幻想に過ぎない、現実の厳しさを
教える為に立ちはだかるのが昨年準優勝の鹿島である。昨年準優勝した
だけでなく日本代表を5人も擁し(IBMは2人)、その3人はチームで
主将・副将を務めその経験や技術は確実にチームにフィードバックされ
ている。また、昨年大学で甲子園ボウルMVPを獲得したRB法政・丸田が
加入した事で攻撃陣に厚みが増している。

実は2005年にも似たシチュエーションがあった。あの時はIBMが
アサヒビールを倒して、この鹿島と対戦。鹿島に勝利すれば
FINAL6が可能だった状況だったが、9-32と大敗しその夢が結果的に
絶たれてしまった。この試合も同様に強豪に勝てばFINAL6進出に
大きく前進する試合、リベンジの舞台として最高の状況だった。

試合開始からオンワードを破った勢いそのままに溌剌とした動きを
見せるIBMは、前半開始から6分55秒。ターンオーバーから始まった
攻撃シリーズで、最後はQB#15岡村から右のサイドラインギリギリを
走りこんでいたWR#89円谷にパスが通り先制のTDが決まる。
だが、鹿島も負けていない。RB#29丸田のランプレーを上手く絡め
徐々に前進。敵陣23ヤードからの攻撃でプレイアクションパスが
綺麗に決まり、QB#10尾崎はサイドラインを駆け上がる丸田に
パスを通してTDを挙げて7-7の同点に。


新人王がXリーグにあるなら彼になるだろう鹿島・#29丸田

そして、鹿島のキックで試合が再開されるが、ここで一つ試合の
流れを変えるプレーが出る。鹿島のキックオフだったが、レシーバー
#18高木はキャッチした後、逆サイドにいた選手にパスをする
トリックプレーを見せるがこれが選手の頭を大きく超えて、結局
このボールを押さえた鹿島に攻撃権をエンドゾーンまで数ヤードの
位置で渡してしまった。
その後IBMは懸命のディフェンスを見せ、また鹿島の反則などもあり
TDこそ許さなかったがFGを決められてしまい、試合の流れは鹿島に
傾いた。


このスペシャルプレーのミスが痛かった
そして、第2Q早々にも鹿島はTDを挙げてIBMを引き離しにかかる。
また点差だけではなく、IBMのQB岡村は4インターセプトを喫した
様にリズムが悪かった。


鹿島#24DB佐野はポジショニングや読みが鋭かった。さすが代表

後半の第3Q、リードしている鹿島は決して無理をせずラン攻撃で
じわりじわり時間を使いながらIBMを攻略する。丸田、#38佐藤の
ルーキーRBに攻撃を組み立てたかと思うと、八百板へのパスが
決まる等、IBMを嘲笑うかの様な攻撃を披露。最後は#11RB曽根が
飛び込んでTDを挙げる。24-7。


守備陣は強いとはいえないが奮闘していたIBM

IBMは第1Qでスペシャルプレーを失敗した#18高木がそれを取り
戻そうと発奮。タッチダウンを許した直後のキックオフリターンを
そのまま相手エンドゾーンまで持ち込んでタッチダウンを挙げて
鹿島を追撃する。24-14

タッチダウンだけでは逆転できないIBMは決死の攻撃を見せた。
第4Qに入って16秒。エースRB#39磯谷がショートに飛び込みTD。
TFPを外したものの24-20と、4点差。残り時間も10分以上あり、
オンワード戦に続いての逆転劇を予感させたが。。。


この日岡村のパスは4インターセプト。不調だったか

ラン攻撃中心で時間をコントロールしながらIBM陣内に攻め込む
鹿島だったが、IBMも逆転へのチャンスが見えてきたと認識し
ここ一番の集中を見せて、パントにしてしまったはずだった。
が、IBMにホールディングの反則があり鹿島は攻撃を継続。
その結果、第4Q7分1秒にFGを決めて27-20と突き放した。

もうTDとTFPでしか同点に出来ないIBMは残り4分でエンドゾーンを
目指したが、タイムアウトを使い果たしていた上に、残り1分を
切って5人のレシーバーを並べてヘイルメリーに近い形から
エンドゾーンに走りこんだ円谷へのパスがインターセプトされて
試合は決した。


パスがインターセプトされて呆然とする#89円谷

IBMは2年前のリベンジを果たせなかった。悔やんでも悔やみ
きれないミス2つで勝利はその手からこぼれていった。
タイムアウトを早い時間から使い果たしたり、5枚のレシーバーを
並べる等、イケイケ感のあるIBMのアメフトは好きだが、鹿島との
差はミスをするかしないかであった。確かに鹿島にもミスは
あったが、決定的なミスは犯していない。インターセプトも
敵陣で与えたものでダメージは最小限だった。

IBMのグッズの隅には「CRUSADE」と記されている。これは元々
聖戦という意味があり、そこから改革という意味にも通じている。
彼らが目指す改革の扉はまだ閉ざされた訳ではない。
順当に行けば11/3最終節の鹿島-オンワードの試合結果如何では
今度こそその扉を開ける事が出来る。
posted by おかき at 03:32| Comment(0) | TrackBack(0) | アメフト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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