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2018年09月13日

2018年J2第26節 アビスパ福岡-横浜FC「唇を噛みしめて」

博多駅で小倉に向かう特急に飛び乗って座席を確保した時、タイムアップの笛が鳴ると同時に飛び出してきた自分を少し責めていた。激しいゲームを戦い抜いた選手を称えないままスタジアムを後にしてきたからだ。そのタイミングで飛び出さないと、北九州空港すぐにあるホテルに到着するのは、日をまたいでしまうことになるので仕方ないが、ちょっとだけ唇を噛んだ。

早く出てきたことを後悔するほど、このゲームは激しいものとなった。前半の序盤は福岡ペース。サイドからガツガツ攻め込んでくる。この試合システムを4-4-2にした横浜は両サイドの藤井、武田が守備に走りまわらされる。中央では横浜キラーという福岡レオミネイロがゴールを窺う。
ただ、この時間も長くは続かなかった。齋藤が守備でアジャストすると福岡のサイドバックからのボールを遮断。福岡のサイドがボールを持って前を向く時間が短くなった。福岡はロングボールを蹴るが、カルフィン・ヨン・ア・ピンがこれを身体を張って跳ね返し続ける。2列のブロックがしっかりと機能して相手の侵入を許さない。
福岡は、ディフェンスラインのパス回しに難があると見るや前線からボールを回すが、これを上手くいなしてボールを前に進める横浜。ただ、横浜も福岡の守備に阻まれてミスを犯し、カウンターの様な形でボールを失っては攻められ全員で必死に戻ってボールを奪い返す展開が続く。

北爪が欠場した事で、攻撃の多くはイバとレアンドロ・ドミンゲスの突破に任せ、カウンター気味の鋭いアタックは時折福岡ゴールを脅かした。

後半、横浜は野村を投入。少しだけ攻撃にシフトをする。これにより行ったり来たりしてお互いのゴール前でのチャンスが生まれていく。

横浜はペナルティエリア内で放ったイバのシュートや野村のミドルシュートがブロックされれば、福岡・ドゥドゥのクロスに合わせたヘディングはGK南がパンチングで凌ぎ、コーナーキックから福岡・古賀の放つシュートには、藤井、スンジン、田代が体を投げ出すようにしてブロックしてお互い激しい闘志を前面に出してゴールを割らせない。

横浜は瀬沼、戸島と前線でポイントになれる選手を続々と入れてより前線に重心をかけて1点を奪いに行くが、ややオープンとなった一進一退の展開もそのままスコアレスドローでタイムアップ。

勝ち点1を得るにとどまった。ただ、タフなゲームとなった昇格争いのライバルに勝ち点3を献上しなかったのは意義がある。システム変更で多少戸惑いやズレもあったが最後まで体を張って凌ぎ切った。欲を言えば勝ちたかったが、それは相手も同じ。
昇格争いのライバルと引き分ければ上位に行かれることはない。ただし、それは残りの試合自分たちがすべて勝つという条件がつく。まだ大宮とも大分とも戦いは残る。本日負傷による田所の戦線離脱も発表になった。

ここからが本当の堪えどころ。まだまだ唇を噛みしめるタフな戦いは続きそうだ。

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2018年09月09日

2018年J2第32節 東京ヴェルディ-横浜FC「痛い」

痛い痛い痛い。試合開始5分の北爪のオウンゴールよりも、自分のカメラが故障したこと。なのでこの試合は写真は一切なし。それどころか修理に出すので数週間は離脱。修理してしっかりして戻ってきたらそれでよいのだけど。カメラは修理すれば戻ってくるが、試合の中のオウンゴールは残りの時間で自分たちで取り戻さなければならない。

前節の様に失点しても気落ちすることなく横浜は東京Vに立ち向かっていった。ただ、5-3-1-1と4-3-3のシステムでかち合った時、横浜は佐藤謙介がボールを持てる時間もあるが、思っている以上にスペースがない。上位同士の対決ということもあり、点が入っても両者は落ち着いていた。ヴェルディは前線からのプレスはそこそこにして、ブロックをしっかりと作る。特に東京Vは守備の際に、横浜の左サイドはある程度やらせても、右サイドはガッチリと詰める。北爪の快速は封じられ、クロスでチャンスを作る武田は、敵陣深くには入れるがクロスでチャンスを作れたのはレアンドロ・ドミンゲスのミドルシュートまで結びついたものだけだった。

後半開始から、横浜は4-4-2にシステム変更してこれが当たる。前半は東京Vの3トップをCB3人で対応し、さらにサイドは相手のWBを見るというよく言えばマッチアップの面白さ、悪くというとストレスのたまる展開で横浜は数的に余る佐藤のところでボールは保持できたがそこから決定的なボールは少なかった。後半は4バックに変更して、3トップの頭を2枚で対応して、残り2人をボランチ2人で見る形は相手に前を向かせなくして、横浜がゲームの主導権を握った。北爪もボールを持って抜け出し、藤井が追い越してというシーンも出てきた。

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2018年09月03日

2018年J2第31節 横浜FC-京都サンガFC「ニツマル」

2点差がある中で、終盤の横浜のボール回しは圧巻だった。戦意を失った京都とは言え、カイオやレンゾ・ロペスは一発がありそうも気を抜いていられないのだが、京都にボールを触れさせない余裕の勝利を見せた。仕上げはまさにコトコト煮詰めるスープの如く程よく終わらせたゲームとなった。

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立ち上がりは決して横浜にとって良いものではなかった。佐藤の欠場の影響はあって、松井が代わりに入るもどうしてもそこにチームが引っ張られてしまい、ズルズルとラインが下がるし全体もそこをケアしようとした結果守備でスペースを与えてしまっていた。

前半14分、横浜に先制点が転がってきた。ショートコーナーをイバがヘディングでゴールに流し込んだ。ただ、イバは相手選手と接触して倒れているし、さほど周りも喜ばない、主審も横浜のファウルのシグナルなのかセンターサークルを指しているのかわかりにくく、一瞬ゴールなのかどうかもわからなかった。

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横浜は先制点で気を良くしてと言いたいが、ここからは両チームともに低調なゲーム内容に。京都は前線にボールを運ぶのも苦労するようになる。横浜はボールを奪う位置が低くゲームを作って崩しきるところまで至らない。松井はボールは散らせても、縦にボールを入れられないので、どうしても攻撃は遅くなる。スタメン出場が約1か月ぶりで中盤の底でプレーするのも、春の金沢戦以来で守備をするプレーの範囲は決して広くなかった。及第点という人もいるが、京都だから及第点だが上位のチームと戦うと考えると心許ない。リードはしているが、何だかモヤモヤした空気を感じたのは自分だけではないだろう。それを人は煮詰まったというのだろうか。

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2018年08月20日

2018年J2第29節 横浜FC-カマタマーレ讃岐「チャレンジ」

このゲームは序盤から横浜は新スタイルにチャレンジしていた。億劫で熊本戦をハイライトしか見ていない自分にとって、この日のシステムは新鮮に映った。田代を3バックの真ん中に据えて、タヴァレス監督はラインを高く採る事をしつこく求めていた。これは今までの采配では珍しい。そしてスンジンがこれまで前線に何度も大きく蹴っていたフィードも影を潜めた。これまでは、イバにボールを集めて、落としたところにレアンドロ・ドミンゲス、北爪が絡むのが常だったが、町田戦の様に北爪とセンターバックの間でボールを受けられると、前線との距離感ができてしまい横浜はまともに前を向くこともままならなかった。
この部分を全体を高くすることで修正を図ったのだろう。ラインを高くして、ロングボールをやめて低い位置からサイドの選手を使いながら相手のブロックを攻略。選手の距離感が程よく保たれ、選手たちは伸縮自在の糸でつながれた様に、時にはサポートに入り、時には相手選手を引っ張り続けた。

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今まで3バックの真ん中が多かったカルフィン・ヨン・ア・ピンは、左のセンターバックに入ったことで、田所を追い越してオーバーラップしての攻撃参加も前半から積極的。スライドしての対応なのか、田所が埋めるのか選択肢はあり、時折柔軟な攻撃も成立した。相手が降格圏を彷徨う讃岐であることを差し引かなければならないが、前半から非常にポジティブな印象があった。

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それでも前半は讃岐GK・清水の好セーブもありゴールを奪えなかった。こういう時に嫌な雰囲気になりやすいところだったが、その空気を吹き飛ばしたのはレアンドロ・ドミンゲス。



後半6分、カウンターからドリブルで仕掛けたイバが倒されて得たFKをレアンドロ・ドミンゲスが直接ねじ込んで横浜が先制。讃岐・清水が左に2、3歩ステップを切ったのを見逃さなかったのか、駆け引きで左に寄ったタイミングで想定以上に鋭いボールが来てしまったのか。どちらにせよ、讃岐相手に優位になりつつもゴールを奪えなかった横浜が先制して、横浜はこれで楽になった。

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2018年07月22日

2018年J2第24節 横浜FC-FC岐阜「一つ一つ」

試合前、ゴール裏のメンバーから先日の天皇杯の試合前の黙とう時に応援をしていた事に対する謝罪がメインスタンドにあった。新鮮だった。これまでは、尻を出そうがサポがフィールドに侵入しようが私の知る限り表立って謝罪をする、しかも他のスタンドのサポーターにはなかった。起こしてしまったことは仕方ない。それでも謝罪を公の場所でしたら、それで終わり。横浜のサポーターはそこまで粘着質ではない。大きな拍手がそれを物語る。信頼は作るのに時間はかかるが、壊れるのは早い。何でも一つずつである。

サポーターのそういう一件はありつつも、チームとしては一時昇格プレーオフ圏外になりつつも一つ一つ取り返してきた。甲府戦は齋藤がJ初ゴールで勝ち星を挙げ、山口戦では役者そろい踏みの3ゴール完勝、山形戦も先制点を許す展開も後半最後に佐藤謙介のゴールで同点にしてみせた。前節は耐えに耐えて連動して戸島の奪ったゴールを守り逃げ切った。序盤で失った勝ち点はもう戻ってこない。下を向いても仕方ない。これから一つ一つのゲームをどう戦えるか。

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前節からはとうとうレアンドロ・ドミンゲスがベンチからも外れて、横浜としては苦しいゲームになることも予想されたが、開始3分で右サイドをパスカットから50メートル近く独走した北爪の折り返しを、イバがヒールで落とし、走りこんだ野村のダイレクトシュートが岐阜ゴールを強襲。GKビクトルの脇を抜けて、ポストを叩いてゴールに吸い込まれていった。ベルギー-日本代表戦のあのベルギーの3点目の再現シーンを見ているかの様な鮮やかなゴール。これで、横浜はゲームを優位に進められた。

岐阜の監督は大木監督。彼が率いてきたチームは、その殆どがポゼッションサッカー。パスを丁寧につなぎつつ、連動してゴールに向かっていく。岐阜でいえば、古橋や田中というキレのある選手がサイドに構えて横浜ゴールを虎視眈々と狙う。ただ、横浜が先制点を挙げて岐阜にボールを回させる展開は怖くない。もちろん、田中や中島が抜けたシーン、古橋にフリーでシュートを打たれたシーンもあったが、それが余計に横浜守備陣の失点に対する意識を高くした。
それと古橋のような選手をサイドで張らせるだけでは、岐阜にチャンスは生まれない。彼をそこにくぎ付けにしたのは、渡邊の貢献度。古橋に出てしまったのは仕方ないが、そこに良いボールを渡さなければ必然的にピンチは生まれにくい。この駆け引きで、罠を張っていた。
前半45分、その渡邊がボールを奪うと北爪に預けて一気のカウンター。サイドラインギリギリを駆け上がると、グラウンダーのクロス。岐阜のゴール前を抜けていくが、そこに合わせたのは走りこんでいた左の武田。無人のゴールに難なく押し込んだ。これで2-0。

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2018年07月18日

2018年J2第23節 アルビレックス新潟-横浜FC「まつりや」

試合後、新潟タレカツの有名店「政家」で夜食を取る。メニューを見たら飛び込んでくる「粘り勝つ」の文字。なんだ、今日の試合のことかと、その「とろろかつ丼」を注文。夏に粘り勝つとろろかつ丼を頬張りながら、試合を回想。まさしく粘り勝つが当てはまる厳しいゲームとなった。

守備からゲームを組み立てると言われている新潟らしく、前線からの積極的なプレッシャーを受けて横浜はボールを繋げない。今年イバが不調と言われているが、昨年はセカンドボールを収める選手が近くにいたが、今年は5−3−1−1と極端な守備戦術を敷いているので前線と後ろとの距離が長く、イバがボールを収める機会が少ない。そして、レアンドロ・ドミンゲスがこの試合欠場し、5−3−2の形になるが今度は中盤でボールを奪えず苦しい展開だった。

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それでも、前半の中頃から中盤に配した戸島とトップに入れた野村の位置を変えると横浜の攻撃も徐々に機能し始める。イバが落としたところから、北爪のクロスに飛び込んだ戸島のシュートは枠を僅かに逸れてしまうが、横浜も新潟を押し返し始める。戸島はやはりサイドではなく、ストライカーの選手。彼の今シーズンのゴールはどれも点で合わせたもの。前線においてこそ彼だけではなくチームとしても機能する。

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ただ、この日の横浜はミスが多すぎた。横パスもずれて奪われカウンターを受けたり、縦パスが入らなかったりと、どこかチグハグな部分もあった。それでも、時間が経過するにつれて新潟の方が運動量が落ちていった。前半に見られたような奪ってから連動して、前線の選手がシュートを放つ様な形にならない。GK南の好セーブ連発にも救われた。
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2018年07月13日

天皇杯第98回全日本サッカー選手権大会3回戦 横浜F・マリノス-横浜FC「"よくやった"でよいのか」

久しぶりのF・マリノスとの横浜ダービーが三ツ沢で行われる。前回の三ツ沢での対戦は2007年のJ1での試合。クラブ創設初めてトップチーム同士の横浜ダービーとあってあの時は両チームのサポーターが試合前からかなりヒートアップしていたっけ。
そう考えるとこの試合は時代が変わったと感じる。ホーム側になったF・マリノスの応援がどう聞いてもパワーがない。一触即発で何かあったら緩衝地帯を破って突撃されるようなピリピリしたものは感じない。無論、試合前から神奈川県サッカー協会から警告に近い形で注意がなされ、スタジアムの導線も交わらない様に整理されていたとは言え、スタジアムに同居してはみたものの戦争から一種のイベントになった気がした。戦いを喧伝してきた横浜FC側にとってはやや拍子抜けに感じた部分もある。

フィールドの選手たちもギラギラしたというよりも、良く言えば大人になって120分を通じてイエローカードが1枚という非常にフェアなゲームを展開した。このゲームに出場した選手の中で、あの三ツ沢を知っているのは横浜FCはカズ、F・マリノスは中澤しかいない。直近の横浜ダービーだった2012年第92回の天皇杯を含めても、さらに数選手が増えるに過ぎない。

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ディビジョンの違いがあり、横浜FCはJ2リーグ真っただ中でのターンオーバーで控えメンバー中心、F・マリノスはJ1リーグ中断の中で試合勘の少ないところの公式戦では、お互い言い訳無用のダービーマッチというよりも、諸事情を抱えながら非常にリアルな戦いをしていた。

横浜は普段のシステムを変更して、4-4-1-1。F・マリノスの4-3-3のシステムを、中央のCB2枚で1トップをケアしながら、サイドバックは1対1を耐え続ける。もちろんここを、サイドの選手がプレスバックして奪って1トップの戸島に当ててカウンターを狙う。サイド攻撃に偏重したF・マリノスのサッカーを食い止めるのに有効な手段ではあった。イバやレアンドロ・ドミンゲス、佐藤謙介といった主力に休養を取らせた結果がこのシステムだった。この狙いは功を奏した。前半永田が対面する相手をしっかりと止め、中盤では中里と松井が体を張る。松井は4月5月に見た時よりも、コンディションが良くなっていて押し倒す様なファウルがない。前半は0−0で終了。横浜側からも拍手が起こる。

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横浜としては、相手の中盤の3枚をどうケアするかが課題。F・マリノスはここでサイドを追い越すような動きではなく、中央に向かって攻め込む形が多く横浜としては身体を張って守ることでこれを遮断。と同時に、前線にボールをつなげないこともあり、斎藤がやや前に残り、4−3−2−1のような形に移行。システムどうこうというより、より本能的に戦い続けた。

後半開始直後にF・マリノス陣内に侵入したプレーが狼煙だった。戸島が踏ん張りボールを収めるとカズに渡り、裏に抜けた斎藤にボールが通る。結果的にはシュートに至らなかったが、このプレーから前半と打って変わって殴り合いになり始める。スペースが増え、運動量を求められるよりタフなゲームになった。

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しかし、大方の予想に反して先制点は横浜FCだった。後半23分、右サイドから新井がジョンにボールを預け、ヒールパスでリターンを受けると、中央に折り返す。斎藤のダイレクトシュートはF・マリノスGK飯倉に弾かれるものの、そのボールに戸島が反応し、相手DFより先に頭に触れてゴールネットを揺らした。リーグ戦でも中々お目にかかれないパスワークで横浜FCが鮮やかに先制点を奪う。

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2018年06月11日

2018年J2第18節 大宮アルディージャ-横浜FC「イト」

そこが勝負だと監督は決断したのだろう。後半開始から戸島を中山に代えて投入した。前半開始早々大宮に先制を許したが、その後は横浜がボールを持てる展開だった。5-3-1-1のシステムではあったが、積極的に高い位置をとっていた左サイドバックに配された中山がフリーになることも多く、横浜のチャンスはこの左サイドから生まれていた。それだけにこの交代は意外だった。交代して、武田がそこに入ったことで、意図としては戸島に前線と中盤の間でボールを受けながら北爪の飛び出しをサポートしつつ、前線でターゲットになっているイバに近いところでもう一枚、レアンドロ・ドミンゲス以外に顔を出させて点で合わせたいというのは感じ取れた。

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実際その攻撃の意図は実現しかけていた。戸島が入って、彼がボールを受けだすとイバが比較的自由になり、武田に通した右足のクロスは決定機を生んだが、武田の空振りで同点のチャンスを逸してしまった。その後も、横浜は積極的に攻め立てたが、大宮ゴールを割ることはできなかった。すると後半30分、大宮・大前にヘディングシュートを決められて追加点を許してしまった。その直後、北爪に代えて立花を左ウィングバックに入れ、武田を右サイドに移動させてフィットさせるまでの僅かな隙を、大宮・茨田にミドルシュートで射抜かれて失点。GK南も一歩も動けなかった。さらに、レアンドロ・ドミンゲスを下げて、石井を入れるもミスで奪われたボールをまたも茨田に運ばれ、横浜DFをトラップで切り裂きゴールを許してしまった。たった5分で3失点を重ねて4-0となった。

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このゲームは、謙介、田所らを欠き横浜としては試合前から厳しい状態が想定された。中盤の運動量に欠けるから、窮余の策として武田を中盤に持ってきた。これはこれで中々良い選択で、中盤で激しいプレッシャーで何度も横浜はボールを奪った。左サイドバックで起用した中山は、今年に限って言えばダナンキャンプからここを試してして、コンバートするのかなと考えていたので、驚きは少なかった。とは言え、経験値が低い分苦しい部分もあったが前半はチーム全体で補って戦っていた。

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中山を退かせて勝負に出たタヴァレス監督だったが、戸島を入れてもなおゴールが遠かった。意図はわかるだけにこうなってしまうと辛い。それに追い打ちをかけて追加点を許してからは、全く理解できない采配になってしまった。

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2018年06月04日

2018年J2第17節 横浜FC-東京ヴェルディ「1分」

ユニフォーム姿になった新井が投入されることはなかった。アディショナルタイム5分で喫した東京ヴェルディ・李のゴールの前に、その策は意味を為さなくなった。
「その」というのは、当然時間稼ぎのこと。このゲーム、東京ヴェルディのロティーナ監督の退席もあり、示されたアディショナルタイムは6分と長い。その6分をリードしている横浜はどう終わらせるか。その1点に絞られていたはずだ。

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ところがである。アディショナルタイム5分経過したところで、東京ヴェルディは自陣からほぼフリーな形でロングをボールを入れる。東京ヴェルディ・李栄直はカルフィン・ヨン・ア・ピン、スンジンと競り合いながらボールに触り、ボールは山なりにゴールに向かっていく。GK辻も飛び出しており、彼の頭を超えてボールはゴールに転がり東京ヴェルディは土壇場で同点に追いついた。

GK辻のポジショニングが曖昧だった問題もあるけども、あれだけ高さに強い横浜のCB2人がここぞというところで跳ね返せなかったのも痛恨だった。もう一つは、ベンチワーク。選手を交代させたら必ずしも良くならないのが、サッカーではあるけどもアディショナルタイムに1枚でも交代させて1分でも時間を使っておけば起こらなかったのでは、と考えてしまう。

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特にこの日は、後半からのベンチワークが冴えていたからこそ悔やまれる。前半5−3−1−1のシステムが機能しなかったのは暑さのせいだけではないだろう。東京ヴェルディの高い位置からのプレスに苦しんだ。3トップの東京ヴェルディに対して、結果2シャドーのような形で佐藤、藤本の2人をつかみきれなかった。そして、失点。東京ヴェルディ・佐藤優平がフリーなのはともかく、ボールホルダーに何人も寄せに行こうとしてパス1本で決定機を作られてしまった。
5バックと3ボランチで挟みきれないチームは、渡邊をアンカーにすることで一定の解決を見た。

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2018年05月26日

2018年J2第16節 京都サンガ-横浜FC「これが見たかったんだ!」

後半35分、北爪は京都の敵陣深くまでプレスをかけてボールを奪おうとした。あれを見て、北爪を下げるのはよそうと決意させたのかもしれない。前節も前々節も試合の終盤に北爪は交代で下がっている。その直後に失点。もちろん北爪には何の罪もないが、途中交代を喜ぶ選手はいないはず。その忸怩たる思いが、試合の最終盤まで彼を走らせたのかもしれない。終盤でもそれだけ走っている選手は代えにくいし、相手にとっても一番苦しい時間帯に想像以上の走力でプレスをかけられたら怯んでしまうだろう。あの北爪の走りには、大きな意味があった。

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前節タヴァレス監督が退席処分になり、この試合は早川コーチが指揮を代行。渡邊一がメンバーから抜けた以外は、ここ最近出場を続けているメンバーばかりで、3月の頃の様に選手が毎試合コロコロ変わらなくなったのもチームの成績が安定している一因だと思う。システムも5-3-1-1で変わらない。渡邊が抜けたところにスライドして佐藤が入り、佐藤のポジションには斎藤が入る。
前半の立ち上がりは停滞気味に後ろでボールを回しつつ相手の様子を伺うような探り探りの展開もあった。ただ、サッカーは90分全て同じ流れになることは少ない。攻撃が上手く入らなくても、何度も立て直して作り直しを繰り返せば良かった。その中でチャンスもあった。イバもレアンドロ・ドミンゲスもGKと1対1になりながらも京都GK若原にセーブされてゴールを奪えない。
京都は前線が若返ったような布陣で、上月は昨年インドで行われたU17W杯の代表で一種の期待もあった。前節ゴールを挙げた岩崎も今年20歳。若い選手は勢いに乗せると少々面倒なので、ここをしっかりと抑え込めたのが非常に大きかった。どちらかと言うと、彼ら若い選手はリズムが一定に近いので慣れてくると脅威になる選手ではなかった。そういう意味で大人のチームと若いチームの差が前半から生まれていた。

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そうは言っても、決定的なチャンスをフイにしているとやってくるのは相手のチャンス。斎藤の緩い守備で簡単に右サイドの突破を許すと、折り返しに反応した京都・大野に飛び込まれるもクロスバーに当たりゴールラインは割らなかった。前節はクロスバーに当たっての劇的な同点弾を許しただけに、この試合はクロスバーに救われた。

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posted by おかき at 20:44| Comment(0) | 横浜FC2018観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする