2007年12月02日

2007年J1第34節 横浜FC-浦和レッズ 「レジスタンス」

日産スタジアムを真っ赤に染めたのは浦和サポーター。この日、
スタジアムに足を運んだ約4万6千人のうち、4万人近くを占め
自軍ゴール裏はもちろんメインスタンド、バックスタンドの
殆どの席を占拠した。まさに横浜に侵攻した浦和軍と言ってもいい。

だが、どれだけ数の論理で席を占拠しても大切なのは、
どこに気持ちがあるかである。選手入場の際に、浦和は禁止されている
場所から横断幕を2階から1階に垂らした。大人な横浜サポーターの
多くはそれを受け入れていたが、一部の人達は明らかにホーム側で
あるのに、なぜ浦和の幕を自分の目の前に下ろすのかとその幕を遮る様
に横浜の青いマフラーを掲げ続けた。たった数分の出来事であったが、
その光景は私の心を強く打った。横浜のゴール裏を除けば、赤い波に
飲み込まれている青き雫だったがそれぞれがそれぞれのやり方
横浜への思いを貫いた。浦和から見れば鼻で笑う光景に写っただろうが
そのささやかな抵抗は、試合にまで伝染した。



ゲームは開始直後より横浜が浦和を圧倒する。これはゲームプランを
立てていたのだろう。多少無理をしても中盤は中盤のポンテ・長谷部を
しっかりとマークし、ゲームを組み立てさせない。サイドへはある
程度自由に展開させて、中央の最後の部分だけをケアした。個人技で
敵わないなら、人数を掛けて挟み込み自由にさせない。横浜の抵抗は
序盤から激しかった。



ただ想定外だったのは、浦和のパフォーマンスの悪さだろうか。永井や
長谷部がサイドを破っても、クロスは全く合わない。低い位置からの
サイドチェンジは味方の頭を越えていく。守備面はこれが首位だった
のかと思わせる様な失望する内容。目の前のボールに足が出ず、
後手後手に回り横浜の根占・滝澤に山口を加えた中盤にボールを
好きな様に回されていた。



横浜の流れのまま迎えた前半17分。左サイドを破った三浦知は、中央に
2列目から走りこんだ根占にグランダーのクロスを供給。根占は追い
すがるDFをモノともせず、角度を変えるだけでよかった。横浜FC先制。

首位?優勝?勝ち点?そんな事情は関知しない。なぜならここは
「横浜」だから。この街は自分達が守らなければならない。
赤い戦士達にスタジアムを占領されても、散り散りになった仲間は
声を出し、各々が戦っていた。
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2007年11月19日

2007年J1第32節 横浜FC-アルビレックス新潟 「Yesterday once more」

試合前にスタジアムに流れるカーペンターズのイエスタディ・ワンスモア。この曲だけが流れ続けた訳ではなく、この曲が収録されているCDを
流していたとは思うのだが、この曲は穏やかながらに、しかし私の
心の線を激しく揺らした。

ちょうど1年前のこの日、11/18私達は神戸にいて昇格争いの目下の
ライバルであった神戸を城・アレモンのゴールで降し、J2で首位に
立っていた。まだ昇格も何も決まった訳ではなかったが、この先に
待ち受ける未来への期待感がその不安感を吹き飛ばし、誰もが鼓動は
高ぶっていたに違いない。深いため息は悲しみによるものではなく、
これから待ち受ける新しい歴史の扉を開ける瞬間に出会う高揚感で
胸がいっぱいだったからだ。

2006年11月の神戸戦観戦記
http://okaki.seesaa.net/article/27792732.html

だが、その1年後。この横浜FCというクラブに高揚感は感じない。
「AS ONE」は「あっそ、ねぇ?」と読めなくもない。
キッチンカーにしても、千葉のフクダ電子アリーナ周辺と同じ事を
しようと考えているのだろうが、そもそも客がいないのでは
閑古鳥しか鳴かない。勝利する為に観客を呼ぶというコンセプトを
忘れたクラブは、飛ぶ為に羽ばたく事を忘れた鳥と同じ。
この試合も羽ばたけない鳥達が右往左往する姿を目の当たりにする
だけのものだった。


滝澤にタックルするリシャルデス。ダイバスター効果はなかった。

4-1-4-1で形成されたシステムだったが、山口は狙われるばかりで
それを往なしてボールを効果的に捌く事が出来ず。このシステムは
1ボランチが如何に機能するかが重要だが、その役目を果たせず。



また守備面においても軽いプレーで交わされる事が多く、相手の
リズムを断ち切れない。そうすると足の速くない小村が釣り出さ
れ負担がかかってしまう。運やミスに助けられ失点はなく、
ボールは持てているがそれは新潟がラインを下げているからに
過ぎず、その支配から決定機を演出するまでには至らなかった。

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2007年10月28日

2007年J1第30節 横浜FC-大宮アルディージャ 「青い雨」

降格が決まった横浜FC。「来期にむけて」とか「一勝でも」という声が
聞こえるが、今年の「残留」という目標もなくなった時点で、残り
5試合はチームとしてはっきり言って何の意味も持たない。
来年の監督が決まっているのならば、先を見据えて違う選手や戦術を
試す事も出来るが、ジュリオレアル監督の去就は未だに不明である。
戦力外通告の期限まで残り約1ヶ月となるが、その大半は決まっており
その残りの決まっていない部分の可能性に懸けて選手は個々人で
奮起するしかない。

その奮起した結果が、高木前監督が目指していた4-1-4-1というのは
皮肉だろう。監督が交代して2ヶ月経って同じ方向性が出たのだから。



降格は決まったが、試合開始直後は横浜がペースを作る。
4試合ぶりにスタメンの根占が鋭い出足でボールを奪い取りリズムを
作り好ゲームを予感させたが、それより先でチャンスをモノに出来ず。
チャンスがなかったとは思わないが、それらはどれも枠を捉える事は
できなかった。

激しい風雨で、両チーム共にボールコントロールはままならず、
横浜は裏へ、大宮は2トップの森田、デニス・マルケスに向かっての
ロングボールの蹴り合いになってしまった。



そして徐々に山口がミスを見せる様になって、自分達のリズムを
崩してしまうと、大宮の攻撃が決まる。前半39分右サイドのクロスに
抜け出したのは2列目の小林大吾。森田とデニス・マルケスを
見ていた横浜FCの選手の隙を突いた一撃で大宮が先制した。



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2007年10月08日

2007年J1第28節 横浜FC-川崎フロンターレ 「インシデント」

航空機事故、トラブルの際に「インシデント」という言葉を聞いた
事があるだろうか。「インシデント」は直訳すると出来事や事故と
なるが、航空機事故の際の「インシデント」は「トラブル」的な
使われ方をする事が多い。

航空機でトラブルが発生した場合、事故調査委員会がその内容を
検討した上で、「重大インシデント」等に指定して、事故の原因を
調査する事になっている。
高い空を飛びながらいくつものインシデントが発生して、まさに
墜落事故を起こしそうな航空機とJ2降格が目の前にある横浜FCとがダブる。



しかし、この日の横浜は今までと違った姿が見えた。中盤の吉野と
パウロはコンビネーションが絶妙で、吉野がスペースを消す事で
パウロが前線からボールを追い続けられた。川崎の中盤を構成する
中村、谷口、大橋の3人をジュニーニョから遠ざけた事で、
前半からペースは横浜が作っていく。
3バック特有のサイドの裏のスペースにカタタウが走りこみ、
攻撃で先手を握るとそれに呼応し、三浦淳、三浦知も躍動する。



過去、横浜が川崎に唯一勝利した試合でも主導権を握る事はなかった。
2002年の等々力での信義のシュートも、有馬のゴールもカウンター
抜け出してたのを決めたもので、支配できたとは言えなかったが
あの時よりも互角に戦っている今日の横浜FC。



前半中ごろまではいつも以上に希望が見えていたが、大きな
インシデントが横浜FCを、ゴールを直撃する。
それまでパウロとCBに挟まれてゲームコントロールできなかった
川崎・ジュニーニョが先制ゴールを挙げたのだ。
CKのこぼれ球から、大橋がPA付近まで持ち込みシュート、このボールは
菅野が素晴らしい反応で弾き出したが、そこに詰めていた
ジュニーニョはほぼフリーで決めた。



まさに「事故」でも言うべき失点。確かにポジショニングを褒めるべき
だろうが、DFが重大なミスを犯した訳ではなかった。この事故の
様な失点を喫した事で、ここからは川崎がサイドで優勢になり
チャンスを作り始めた。
横浜は内田と三浦淳のポジションを入れ替えるなど工夫を凝らすが
殆ど効果はなかった。

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2007年09月16日

2007年J1第25節 横浜FC-FC東京 「女心と秋の空」

台風が抜ける度に日本は秋の訪れを感じる国である。今年は8月が
例年以上の猛暑だったが、8月下旬に台風が抜け、そして9月も
関東地方を台風が抜けて、夜になると涼しくなってきた。
昨年は実りの大きな秋になったが、今年は不作で価格も急騰。
チケットの価格も高く感じてしまう事だろう。



2週間の中断期間を挟み再開されたJ1。横浜FCはジュリオレアル監督に
なり、2週間で戦術の構築を図っていた。この日のスタメンは
高木監督が目指していた4-1-4-1という戦術ではなく、また新監督が
就任してタスクを整理する為に採用した4-4-2でもなく、4-2-3-1という
三浦(知)が1トップで、内田が中央に入る形の新布陣。



しかし、前半からこの布陣は殆ど機能しない。前線がボールを
抑えられないだけではなく、中盤で連携の悪さを露呈。DFラインも
押しあがらず、サイドは孤立しボールを下げてしまう。
守備面で気になるのは、FC東京ルーカスをフリーにしてしまう事。
彼のポジショニングに対応できず、DFが付いていくのかボランチが
下がるのか曖昧なままで、中盤にポイントを作られる。



その結果がFC東京の先制点という形で生まれた。ボールを落ち着かせる
だけで数トラップを要する山口が、自陣低い位置でミスパス。
これを奪われ、右からのクロスに走りこんだのはFC東京・福西。
ノートラップで振りぬいたシュートは、菅野が弾いたがネットを揺らし
FC東京が先制点を挙げる。
前半はFC東京のシュートミスに救われるシーンもあり0-1で折り返す。


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2007年09月02日

2007年J1第24節 横浜FC-サンフレッチェ広島 「光陰矢の如し」

79分。右サイドで和田からボールを奪った広島・佐藤が中にパス。
ペナルティエリアのやや外正面で満を持して待っていた広島・
ウェズレイが放ったシュートは、横浜FCのゴールに一直線に飛び、
菅野がどれだけ手を伸ばしても絶対に届かない場所に決まった。
横浜FCに追いつかれた広島が決めたまさに「矢」の様なゴール。
この逆転でゲームの流れを掴むとそのまま逃げ切り、三戦ぶりの勝利。
横浜FCは11戦勝ち星なしの結果となった。



横浜FCは勝利を逃したが、前半はほぼ一方的な横浜ペースだった。
ジュリオレアル監督の采配を初めて見たが、やりたい事は布陣を見れば
大方予想が付く。中央のCBは対人守備が強い室井、和田でボールを
跳ね返し、中央のパウロ、山口は機動性よりも守備面。サイドの
選手はクロスよりも縦や内側への進入を要求しているのだろう。



足達監督から高木監督になった時もそうだったが、最初に行ったのは
タスクの整理だった。4-1-4-1等のバランスや連携を求められる
システムよりも、監督としてシンプルな4-4-2でまず清水・広島戦に
臨んだのだろう。



それが功を奏し中盤を支配し、ゲームをコントロールできた。
ヨンチョルのループ気味の、三浦知のポストを掠めたシュートもあった。
時折駒野の突破からのクロスや、ウェズレイのFKにヒヤリとする
場面もあったが、前半は横浜の流れで得点への期待感が高まった。

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2007年08月19日

2007年J1第21節 横浜FC-ガンバ大阪 「七転び八起き」

村上主審が試合終了の笛を吹いた時、高木監督は明らかに不満そうな
表情を浮かべた。それは、この試合が引き分け「で」終わってしまった
からだろう。首位を走るガンバに10人で引き分けた事だけを考えれば
十分過ぎる結果と言えるが、試合内容を加味すればそれで満足できる
ものではなかった。



システムを4-1-4-1に変更していた横浜は、前半ヒヤリとするシーンを
見せながらも、格上のガンバに喰らいつき決定的な場面も菅野を
中心とする守備陣が跳ね返し続けた。パウロの1ボランチと、
その前にいる根占、吉野の三人が明神、橋本の後ろからのパスを遮断し
前線と遠ざけた。試合後ガンバ・西野監督も「4人が少し離れすぎて
いて、そこがよくなかった」とこぼすほど守備は機能していた。

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そしてもう一つは滝澤の守備。対面する加地のスペースを消す事で
彼のバックパスを増やし、まるでアジアカップの再現を見ているようだった。それはイコール、横浜の守備が機能していた事の表れ。
ガンバがボールを多く支配するが、リズムを握らせない。
パスを封じるには受け手と出し手のどちらかを塞ぎに行く必要が
あるのだが、高木監督は後者を選択しこれが成功した。

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守備陣がボールを奪取できると攻撃の機会も自然と増える。
平本はマークを振り切り前線で基点となったし、それは4-1-4-1の
システムで回りに選手が近い事もあっただろう。ボムソク、滝澤が
効果的にクロスを上げるシーンもあった。前半からチャンス
臭いは漂っていた。

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2007年08月16日

2007年J1第20節 横浜FC-ヴァンフォーレ甲府 「終戦記念日に」

今から遡る事62年前、日本はポツダム宣言を受託し、昭和天皇が
玉音放送を行った事で、戦争が終結した日がこの8/15であった。
今度は今まさに横浜FCの終戦が刻一刻と迫りつつある。最下位で
あるばかりか、勝ち点も10と17位の大宮に7点差付けられている。
勝ち点差は縮まらないが、残りの試合数だけは減っていく、試合
内容に前進が見られるかと思いきや、アジアカップの為に中断していた
J1の再開緒戦のFマリノス戦では屈辱的な8-1の大敗を喫している。
特に3点目を失ってからの戦いからは、目を覆うばかりで戦術とか
技術といったもの以前の、気持ちというレベルでゲームを放棄していた。その気持ちという部分で、この試合は前の試合よりは幾分か
ましな試合にはなった。



CBに和田を配し、ボムソクを右に、吉野とパウロのボランチで、
難波の抜けたところにはヨンチョル。センターラインを再構成しなおし
ゲームに臨んだ。序盤は、甲府の連動性高いサッカーに苦しめられ
ながらも、ラインを高く保とうと腐心し抵抗を見せる。
その姿勢は前節のそれとは異なった。
だが、その姿勢に水を差したのが、ゴール前の一瞬のミス。
DFが自陣右サイドから出されたパスへの対応を誤り、先制点を許す。

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1失点しても我慢強く耐えてはいたが、危ないシーンは続く。
智吉が試合後「タテにスピードアップされるのだけは防ごう」と
考えていた様に、甲府の武器はどこか縦のボール、楔のボールが
入った時にスピードアップする点で、これを如何にプレスを掛けて、
ボールを回されても我慢できるか。前半は失点しながらも残りの
30分は耐えていた。

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ただ、ツギハギの攻撃面では滝澤にボールが出るまでの連携は形に
なっているが、それ以外は組織的というより直感的に動いている
プレーばかりでチームとしてどうやって点を取るのか形がなかった。
それも仕方ないだろう。MFとFWの選手では滝澤と吉野しか昨年から
いた選手はいないのだから。
パウロもボムソクもプレーの質は高かった。だが、それは個人の
クオリティの話であり、例えばパウロはボールを奪う事に高い
技術はあるが、その瞬間にどこに誰がいて誰に捌くルールなのか
感覚的に判断出来る訳ではない。
ボムソクも長いクロスを上げればいいのか、FWが流れてくるのか
決まっていないから判断は自ずと遅くなる。

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posted by おかき at 08:21| Comment(0) | TrackBack(1) | 横浜FC2007観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月11日

2007年J1第19節 横浜Fマリノス-横浜FC 「魂の還る場所」

ジュニアユースのダービーマッチが引き分けに終わり、徐々に
両チームのサポーターの応援が熱気を帯び始めた時に、その熱気を
一瞬で冷ました出来事がある。
FマリノスTVという場内ビデオで、Fマリノス・大島がその冒頭に
「フリューゲルスは」と発言した時だった。横浜フリューゲルスは
もう既にこの世になく、「横浜FCと横浜Fマリノスの歴史はまだ
始まったばかりだ」と言う人もいるだろう。だがしかし、その言葉を
上っ面なものと感じさせてしまう程、あのスタジアムに一瞬駆け抜けた
静寂の風は「フリューゲルス」という言葉がまだどれだけ重いのか
それを感じさせるには十分過ぎるものだった。

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試合は、予想通りの展開になったFマリノスが攻め、横浜FCが守る。
この試合新加入の外国人マルコス、呉の二人をボランチに起用した。
横浜FCは秋田で合宿した効果はあったのかわからない。
中盤の要であるボランチを山口、根占から一気に二人変えた事で、
今までのロングボール一辺倒のサッカーでなくなったが、
逆に連携にチグハグな場面も見せた。
短期間で戦術の根幹を変えているのに、連携不足では短期間に
結果を残す事は現状から言えば厳しい。

その状態に追い討ちをかけたのが、菅野のミス。右サイドマリノス・
吉田のクロスをキャッチし損ねて、弾いたボールを大島に決められる。



チームの中で唯一J1レベルで試合をこなしていた菅野のミス。
もちろん過去何年も彼で勝ってきた試合もあるからこの1点だけを
責めるのは酷だが、キャプテンとしてGKとして痛い。
そして前半終了間際に坂田にミドルシュートによるゴールを献上し
2-0で前半を終了する。

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HTに高木監督は「守備は悪くない」とコメントしたが、実は
この坂田のシュートこそが、この試合を壊す予兆であった。

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2007年07月01日

2007年J1第18節 横浜FC-JEF千葉 「Rhythm」

昨年半ばまで現日本代表監督イビチャ・オシムが指揮を執ったジェフ千葉
ジェフのサッカーは、彼が来る前からヨーロッパの香りがしていた。
GMだった祖母井氏がヨーロッパの人脈に明るい事が大きく影響しているのだろう。
1997年以降は皆ヨーロッパ人の監督が指揮を執っている。そして、その多くが
東欧出身者である事も興味深い事実だ。

ジェフのサッカーはまるで、オーストリア国籍を持つオシム前監督が作り上げた
ワルツと呼ぶに相応しいものだ。一定の規律の元に、速いテンポで幾人もの
選手が豊富な運動量を維持しながら、高い連携を保ちボールに絡んでくる。
ワルツが3拍子のリズムならば、彼らのサッカーは3人目の動きあるいは、
3人目に通す為のパスが美しいからこそ、日本代表に何人も選手を送り込める。

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ただ、昨年前任者であったイビチャ・オシムが日本代表監督に就任し、
息子のアマル・オシムが引き継いだが、偉大な父の背中は越えられないのか
ヤマザキナビスコカップこそ優勝したが、リーグ戦の成績は急降下。
また昨冬にはイビチャ・オシムを招聘した祖母井GMが仏・グルノーブルに。
今年不振になる伏線はあった。指揮者が変われば、同じ曲でも解釈や理解は
異なり、それが表現方法の違いとなって現れるものだ。

前半戦を通してみれば不振であってもここ数戦は連勝をし、徐々に
自分達のリズムを取り戻しつつある千葉を迎え撃つのは6月に勝ち星のない横浜
原因は技術力の低さと、運動量の違いという考え方が支配的。
山田卓也ら3選手が加入し、一定の効果はあったが現状では大きな起爆剤にはならず。
ここ2試合は連続で3失点と厳しい戦いが続いている。
今節は千葉・水野を警戒し、左に怪我から復帰の和田を起用して必勝を期す。

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試合は序盤から予想通り千葉がボールを支配し、横浜陣内に攻め込む。
開始早々に滝澤から平本に鋭いクロスが入ったのが、千葉イレブンに火をつけたか
水野、羽生、山岸らがサイド、中盤を押し込んでいく。
そして開始からたった9分で横浜ゴールをこじ開けた。
左に流れていた羽生から楽山へ、最後は山岸が突破して横浜のネットを揺らす。
ここから前回の対戦の時の様に千葉の一方的な流れになるかと思われたが、
横浜が持ちこたえる。



特に度々見せた山田、鄭のパスカットから勢いある突破からゴールに
迫り、千葉も悠々とワルツを踊る時間はなかった。

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タグ:横浜FC 千葉 JEF
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2007年06月24日

2007年J1第17節 横浜FC-柏レイソル 「三ツ沢に見る夕陽」

昨年J2で凌ぎを削った柏を三ツ沢で迎え撃つ横浜FC。約1ヶ月ぶりにここに
戻り3連敗の悪い流れを食い止めたいところ。
横浜駅から見て西側にある三ツ沢。17時キックオフのこの開催で、ここ5試合
未勝利の柏を夕陽になぞらえ沈ませたいと思ったのは私だけではないはず。
柏はフランサ、アルセウの二人の外国人を出場停止で欠き、横浜にすれば
勝利への期待が高まる材料だった。

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スタメンを見て感じたのは、凌ぎあいになると思った。横浜は前節もスタメンで
出場した山口を起用した事と、柏はボランチに永井を当てた事だ。
ボランチでどう捌くか。横浜・高木は「攻撃を仕掛けるパスの精度」と山口を
評しており、彼が縦にサイドにどうボールを散らすのかが横浜の生命線。
柏・永井はFKも蹴る等ボールの正確性と攻守のバランスに優れた選手。

試合は落ち着いた立ち上がりを見せる。人は、特に柏の選手はボールを持って
前を向いてから早かったが、それまでは横浜のカウンターを恐れてというより、
フランサがいないパスを仲間で確かめている感じに近かった。

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横浜はここ2戦スタメンに戻ってきた奥のFKが冴える。前半序盤だけで、
太田、早川へと決定的なボールを供給し、得点への期待を抱かせる。

ところが事件が起こった。柏・鈴木の負傷退場。前へのクロスボールに
飛び出して横浜DFと競った時に顔を蹴られたか激突したか、軽い脳震盪になり
担架に乗せられたまま退場。

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この退場が横浜を弱腰にしてしまう。悪いという呵責の念でもあったの
だろうか、日本人の多くが持つ「(鈴木は死んではいないが)死人を悪く
言わない」風潮が影響したのか、どうしてもラインが下がる。

この日の柏なら多少ラインが下がる事は悪くはなかった。
バイタルエリアに侵入してくるのが、永井か山根ならば強気で突破してくる
選手ではないからだ。山口がここ数戦出場していないのは、ここだ。
2列目から飛び出してくる選手を捕まえきれずに失点していた。
ただ比較的パスタイプの永井なら、そしてアンカータイプの山根なら
正面のこの位置は怖くなかった。

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タグ:横浜FC J1
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2007年06月17日

2007年J1第15節 横浜FC-ジュビロ磐田 「過ち」

今週は菊地問題で日本サッカー界を激震が襲った。高校生を車に連れ込んでの
みだらな行為を犯すという犯罪行為。それはジュビロ・菊地だけの問題ではなく、
「地域密着」を掲げるジュビロ磐田、そしてその統括であるJリーグやJFAは
陳謝を繰り返した。

このチームを揺るがした菊地の「過ち」に対してチームは一つになり、
サポーターへの感謝の気持ちを述べると共に戦っていく事を誓った。
その思いはサポーターをもまた一つにした。
試合前ジュビロの全選手がゴール裏に来て謝罪し、そして「ジュビロ磐田」コールで
サポーターが迎えた事で「チームが一つになる」思いでガチッと固まった。

ところがそんな人の思いとは裏腹にゲーム横浜ペースで進行する。
前線で平本がボールをキープし、奥がボールを捌いてゲームを支配する。
PKにこそならなかったが磐田・大井が平本に突破を許したシーンは、
平本が徐々にフィットしてきている、そんな感じを受けたシーンだった。

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そして前半5分。秋葉のロングフィードの処理を磐田DFが誤り、前線にいた
平本に。平本は磐田GK川口のポジションを確認し、技ありのループシュートを
決めて横浜FCが先制する事に成功した。

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「一つになる」簡単そうで難しいこの言葉を唱えているだけではダメと
この失点で思い知らされたジュビロ磐田。夢見心地の時間から現実に
引き戻された瞬間だった。

ここから始まるのは磐田の攻勢。低い位置で大井、村井、田中らが
ボールをキープしている間に、中盤以前の選手はポジションの上下動を
繰り返し、ファブリシオ、上田が比較的自由にゲームを作り始めると、
横浜の守備は的が絞れず苦戦する。

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ただ、そうは言っても体力のある前半は、根占、鄭らが粘りこんで
磐田・前田に決定的な仕事をさせなかった。
前半の中頃までは、磐田は攻撃の仕方に戸惑いがあり比較的
手前の位置からでも簡単にロングボールを放り込んでいた為、
横浜FCの守備陣は楽だった事だろう。

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2007年05月27日

2007年J1第13節 横浜FC-大分トリニータ 「CFの日」

右足で強く振りぬいたボールは、脇目も振らず一直線にゴール上段に
突き刺さった。前半21分の事。決めたのはカズだった。
前半から再三再四突破し続けた左サイドの滝澤から送られたクロスを
内田がスルーして、カズの足元に。
DFが飛び込んできたが、それより速く打ち抜いた先制弾。

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この日試合開始直後から攻め続けたのは横浜だった。大分が採る
4-3-3の変則的なシステムは、サイドと中盤の関係が非常に曖昧で
左サイドの根本の突破は皆無に近かった。



横浜は平本が前線で起点となれた事が大きく、サイドの展開も有利に
持っていけた。大分は4-3の7枚で横浜のFWとMFの6人を押さえ込みたい
意図があったのだが、4人のラインと、中盤でカズに付いていた森重が
何度か競り合いでファウルの判定をもらうと、接触プレーを避けて
彼をフリーにするシーンがあり、森重がDFラインまで下がると
5バックの状態になってしまい、それが指示とは言え守備は混乱していた。

P1140666.jpg

その混乱から得点をしたのがカズだった。彼自身が滝澤にボールを
捌くと、滝澤が左サイドを突破してクロス。そこにどうしてフリーの
カズがいるのか。大分の状況の酷さは容赦なく照りつける暑さが
原因ではないかと、助け舟の言葉を出したくなる程だった。



後半には、内田自身初めてのヘディングによるゴールで追加点。
根占のパスカットから始まった攻撃を、滝澤が中央に折り返し
猛然と飛び込んだ内田が決めたもの。

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2点差がついて横浜は余裕と疲れが溢れ出して足が止まり、後半30分には
大分・松橋章に失点するものの、その後は巧みな采配で逃げ切って
3勝目を挙げる事に成功した。

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タグ:大分 横浜FC J1
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2007年05月20日

2007年J1第12節 大宮アルディージャ-横浜FC 「DCMX」

「DCMX」とはNTTドコモが提供するおさいふケータイによる
クレジットサービスである。この「DCMX」のロゴを胸に入れて
戦うのはNTT関東サッカー部が前身である大宮アルディージャ。

大宮アルディージャは横浜FCとの対戦成績が16戦で敗戦を喫したのは
たったの1敗とカモにしている。その相性の良さで最下位脱出を
目指したいところである。

横浜FCにとっては現在2連勝中であり、勢いも出てきた。
前節の広島戦では2トップに起用されたFW三浦・難波がそれぞれ
得点を挙げて、やっと点の取り方を思い出した所であった。
また、今週新加入の平本がどの程度戦えるのかという期待感もあった。

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敗れた方が最下位になってしまうという戦いが始まる。
横浜は藤本に徹底的にマークに付いて彼に仕事をさせない。
左SBの田中のオーバーラップはある程度目を瞑り、藤本封じに注力。
これが力を発揮し、藤本を自由にさせられない大宮はボールを
持つ事は自由だったが、ゲームを組み立てられない。
レアンドロ、斉藤らによるバックパス"ショー"を見る事になる。
約20分近くに及ぶ豪雨による中断が明けた後も、この図式は変わらなかった。
ただ、その藤本を縦に行かせてしまった時だけはピンチを迎える。
そんなシーンが続いた前半だった。

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横浜の問題点は攻撃面にあると言っていいだろう。毎試合工夫が
見られない構成では得点の匂いすらしない。放り込むだけで、
セカンドボールを拾って一人でどうにかするだけだった。
雨で滑りやすくなっていたとは言え、フォローもなしで勝負するしか
ない状況ばかりで、攻撃の形すら作れなかった。

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2007年05月10日

2007年ヤマザキナビスコカップグループC FC東京-横浜FC 「ハロー」

内田の右足から放たれたシュートがFC東京の壁の下を抜けて
ゴールネットを揺らした。それが前半36分。横浜FCにとって
約1ヶ月ぶりの先制点だった。彼の周りに広がる歓喜の輪が、
得点できずに苦しんだ時間を示していた。

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彼がいない間の横浜FCの成績は散々なものだった。怪我で欠場した千葉戦から引き分けを挟んで7連敗で、得た勝ち点はたったの「1」。
当然最下位に転落し、チームの状況は最悪なものになっていた。
そして満を持してスタメンに戻った甲府戦は急性胃腸炎で試合
直前に交代し、チームも敗戦。直前に行われた神戸戦では
途中出場で流れは変えられたが得点には至らず、敗戦を迎えた。

内田は今や横浜一の古株であり、10番を4年も背負う横浜FCの
エースなのである。このチームの窮地、そして自分の価値の窮地に
奮い立つのは当然の事だった。実際「チーム最古参の自分が
やらないといけないという責任が強かった」とその思いを述べている。

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この試合、菅野が1対1を跳ね返した事で横浜は波に乗った。
純粋に今年から加入した選手ゼロのスタメンが逆にチームに
統一感の湧出と奮起を促した。
中島が対面するFC東京・石川を押さえ込んでリズムを作らせない。
中央では「必ず勝ちます」と宣言した太田が、ルーカス・平山に
喰らいついた。

また中盤で輝いたのは吉野。昨年山口や三浦、城らが欠場すると
キャプテンマークを巻いていた彼からは、静かな闘志がオーラと
なって身体から漲っていた。中盤で危ないスペースに入り込み、
ある時は身体を張りある時は投げ出し、FC東京ルーカスが
組み立てるリズム感ある攻撃を阻み続けた。

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前半から難波は、前線で積極的にボールに絡み、FC東京守備陣に
手を焼かせる。ここでジャブを打ち続けた事で、内田のFKを
生んだ三浦に対するファウルを呼んだ。

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タグ:東京 横浜FC
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2007年05月06日

2007年J1第10節 横浜FC-ヴィッセル神戸 「降り止まない雨」

ため息混じりに空を見上げたのは、雨が降っていたからだけではなかった。
前節の甲府戦は1-0で敗れたものの、失点はFKに合わせられたもの
だけであり、川崎千葉戦で見せた様な流れの中からの失点は
なかったが、高木監督はDFラインを弄ってきた。
早川とコンビを組んでいた太田に代えて小村がスタメン。
昨年は非常に優秀な"壁"となっていた小村だが、今年はJ1の
速い攻撃の前に苦戦を強いられている。その彼を戻した事で
不安が過ぎったからだ。

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前半から横浜FCはビルドアップに苦労する。神戸の速い寄せに
全く対応できない。特に小村と山口は狙われていた。
J2時代も山口は攻撃の基点としてマークされ、鳥栖等には
執拗にプレスを受け、昨年はこれを個人技でいなして前を
向けたが、今年では寄せの速さと連動性に行き場を失った。

小村はロングボールを蹴る事はできても散らす事に難があり、
プレスを掻い潜る前にGKにボールを戻す事で精一杯だった。
自分達でリズムを壊してゲームが進行する。

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その山口へのプレスから始まったのが最初の失点だった。
やや左サイドで包まれて苦し紛れに出したボールを根占が
パスするも神戸・ボッティの足元へ、そして裏に飛び出した朴が
菅野との1対1を決めて先制。
そして前半も終わろうかとした44分には、またしても
裏に飛び出された大久保にゴールを許してしまう。
この時点でほぼ絶望的な2点のビハインドが付いてしまった。

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タグ:横浜FC 神戸
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2007年05月04日

2007年J1第9節 ヴァンフォーレ甲府-横浜FC 「Unbelievable」

昔「J1昇格なんて絶対無理」といわれたクラブがあった。
負債が累積で4億を突破し、支援している県や自治体に最後通牒を
突きつけられたクラブがあった。そのクラブこそ、1965年に
結成された甲府クラブを前身とするヴァンフォーレ甲府だ。

1999年には今でも破られた事のない619人という史上最低観客動員
記録を誇り、2000年にはJリーグ記録となっている19連敗を
喫し、「J1昇格」という看板は名目だけになっていた。
当時甲府の存続運動の中で、甲府関係者に存続歓迎の挨拶を
した私も、J1昇格がそれからたった数年の内に達成するとは
思っていなかった。誰が甲府のJ1昇格を信じられただろうか。

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2002年に大木武氏を監督に招聘し成績がそれから右肩上がりに
なっていった甲府とは対照的に、横浜FCの成績は2002年から
11位、12位、8位、11位と二桁順位近辺を彷徨っていた。
この成績だった横浜FCが突然変異的に強くなり、2006年シーズン
優勝で昇格を決めた訳だが、その劇的な昇格劇を想像していた
者は皆無に近いだろう。
そのどちらも「J1昇格は無理」といわれ続けてきた両チームが
J1で対戦する日がやってきたのだ。

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横浜は甲府のキーパーソン・茂原に対して必ず複数の人数で
マークして、甲府に攻撃のリズムを与えない。藤田・林が
捌くパスから甲府はチャンスを作るも、早川が戻ってきた
横浜守備陣は懸命に守る。確かに高木監督が言うように
ここ数戦でリズムが出てきた守備陣とは対照的に脆弱なのは
攻撃陣だ。左の滝澤が上げるクロスに合わせてもゴールの枠に
すら飛ばない。久保の1トップも全く機能せず、
逆に甲府の攻撃の起点になっていた。
前半は横浜が守りきり、甲府が攻める展開で終える。



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タグ:横浜FC 甲府 J1
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2007年04月29日

2007年J1第8節 横浜FC-清水エスパルス 「The One」

オーロラビジョンにも肝心なシーンの映像が映し出される事は
なかった。ボールが完全にゴールを割ったかどうかはわからず、
それどころか和田が清水・市川を押し込んでいる様に見える
映像が流されていた。
兎にも角にも横浜FCはこのオウンゴールで同点に追いついた。

前節横浜FC・高木監督が「リズムは少しずつよくなって来ている」と
語った様に試合の入り方は決して悪くはない。
太田はチョ・ジェジン、フェルナンジーニョにしぶとく付いて、
ここを自由にさせない。
清水は横浜の守備を動かしたいという意図が明確にあり、
左右にボールを大きく振って穴を探るが、効果的な崩し方を
見つけられなかった。ショートパスを繋いで突破し、
シュートを放つものの、枠に飛ばなかった。
チョ・ジェジンに最後のボールを配給する方法を練っているのか、
清水の選手は最終目的地への道を最初から探っていた様に思う。
その肝心のチョ・ジェジンがこの試合全くのブレーキで、
清水がゲームを組み立てられないと感じ始めた前半28分。

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久保へのロングボールをカットした清水・青山はそのまま
右サイドをスルスルとドリブルで持ち込み、岡崎を経由して
中央のフェルナンジーニョに。浮いたボールを上手くトラップし、
最後は右足で落ち着いて決めて清水が先制。

横浜の攻撃は、失点する前も後も大きく変わる事はなかった。
清水・伊東の1ボランチは、前線との距離が遠くこの中央の
スペースを苦心しながらも横浜は死守していた事が、
後半の同点劇に繋がる命綱だったと言っても良い。

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ただし、相手陣内に入った攻撃の遅さや不正確さは顕著であり、
攻撃からシュートの匂いすらしなかった。久保がボールをキープ
できなかったのは、失点にも繋がる程安定感のなかったもの。
また薮田は技術的なミスを犯してチャンスを作る事ができない
ばかりか、決定的な場面でもボールに触れなかった。

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タグ:横浜FC 清水
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2007年04月22日

2007年J1第7節 FC東京-横浜FC 「Fallen」

横浜FCが前半を無失点で終える。それは横浜FCがゲームプランを
実行できたからだけではない。前半にあったFC東京のチャンス
ルーカスが2度も連続で外してからに他ならない。
ただ、それ以外にFC東京にチャンスがなかったという点で、
これも褒められたものではない。
前半最初からリズムを作ったのは横浜FCだった。
発表では右MF登録だった三浦がトップ下に入る様な形で、
難波が右サイドに入ってゲームが展開される。

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このポジショニングが想定されたものと異なっていたのか、
FC東京守備陣はマークにズレをきたし、マークが甘くなる。
曖昧なマークのままで進んだゲームだったが、三浦が
裏にフリーで抜け出しパスを受けて、ゴールスレスレの
シュートを放った時、それが前半4分だった。

ただ、横浜FCはそこから前半の攻め手を失う。カズが徐々に
疲れて運動量を失い右サイドに復帰した事で、中央で
ボールキープできなくなった。また技術的な問題もあるだろう。
薮田や山口の緩い浮き玉は悉く奪取され、カウンター
格好の標的になっていた。

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FC東京は横浜の奇襲の様な攻撃を凌ぐと、相手のミスパスも
手伝って攻勢に出るが、要所要所でミスをして得点の気配は
しなかった。
得てして半分は横浜のゲームプランどおり、半分はFC東京の
ミスで、両者無得点のまま前半戦を終えた。

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タグ:横浜FC FC東京 J1
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2007年04月15日

2007年J1第6節 横浜FC-鹿島アントラーズ 「Fail, tail」

早朝に鳴る携帯電話のメール着信の音で目を覚ます。私は
安眠を第三者の手に寄って妨害される瞬間が、一番不機嫌になる。
ただ、事が急を要す場合もあるので、問題はそのメールの中身。
眠い目をこすりながら受信すると、横浜FCからの「Fmail」受信。
「本日の鹿島戦で、カズが出場した場合、そして得点した場合、
300試合出場記念カズダンスを行う事が昨晩分かりました。(以下略)」
私は携帯布団に叩きつけた。

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この試合、クラブは「7万人プロジェクト」と言い、盛り上がって
いたのだが、それは営業内部の内輪的なものであり、サポーター
多くは静観していた。まるで1勝したから全勝目指しますという
様な全く非現実的な目標でしかないからだ。
クラブがした事と言えば、テレビ局とタイアップして鹿島戦の
告知、練習場の最寄り駅の東戸塚駅で選手がビラの配布を
それぞれ1回。これで横浜国際を満員にあるいは7万人も
集客出来るなら、どのクラブでも既にやってる。
サポーターの集客よりも、カズが出場してグッズを販売する事に
主眼が置かれ、試合の日はいつも勝っても負けても
「4/14鹿島戦は70000人」とあるだけ。
なぜこの日でないといけないのか、全く説明はなかった。

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スポンサーの従業員は無料招待され、その家族は優待料金。
市民クラブで、「無料チケットは配布してません」とは発表したが
一般客からみればそれは招待である事に気が付いていない。
スポンサーが席を買っていて、それを従業員に配布したという
理屈はあくまでクラブの理屈でしかない。そして、
その招待客をあわせても7万人の目標の半分はおろか、
2万人にも届かない体たらく。はっきり言って「Failure」だった
という他ない。これで市民クラブと呼べるのか?

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「Failure(=失敗)」といえば、この日の横浜FCのプレーも
失敗の連続だった。その象徴が前半25分、山口がボールを低い
位置で奪われ、そのまま柳沢に決められたシーン。本来なら大きく
蹴るゴールキックを山口は再三再四自分に出すよう要求し、
実際に出た時に失点繋がってしまった。
菅野の怒りはすさまじく、笛が鳴ると同時に脇目も振らず
走ってロッカールームに入っていった程だ。
横浜FCのゲームメイクを担う山口が狙われるのは、J2時代でも
往々にしてあった事。昨年より一段と衰えたキック力は
自身が一番認識しているはずなのに、なぜ低い位置で
無理やり受けてゲームを作ろうとしたのか。彼の判断に苦しむ。



そしてもう一つの失敗が久保の復帰による1トップへの回帰である。

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タグ:鹿島 横浜FC
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2007年04月12日

2007年ヤマザキナビスコカップグループC 横浜FC-大分トリニータ 「Freezing」

後半13分に右FKから大分・高橋にフリーで飛び込まれてこの日
2失点目になる得点を許した瞬間、2007人の観客は一瞬静まり
かえり大分のゴール裏だけでが歓声で湧いていた。横浜FCの
サポーターにすれば、降りしきる雨が一番冷たく感じた
瞬間でもあった。

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その後、反撃を開始した横浜FCは滝澤のクロスに
薮田が1点を返すまでに止まり、横浜FCは大分に対しての
未勝利記録を更新する事になった。

約2週間で6試合をこなさなくてはならない厳しいスケジュールの
中、三ツ沢球技場で行われたヤマザキナビスコカップ。
この日は直前のJEF市原千葉戦から大きくスタメンを変更した。
GKの岩丸を初めとして岩倉、アンデルソン、吉野、玉乃と
シーズンを通して初めてスタメン出場を果たす選手が多かった。

その影響からか、非常に連携ミスが目立つ。単にパスミスだけで
なく、味方のパスターゲットを探しているほんの僅かな
時間に相手からプレッシャーを受けてボールを奪われる。
ヨンデは前半から自陣低い位置でボールをカットしたと思ったら、
パスを出す前に奪われてピンチを招く。彼はこの試合でボランチの
最低限の「パスを繋ぐ役割」すら実行できず、ボールを奪われ
力ずくで止めに行きイエローカードをもらったのが後半6分の事。
ハードワーカーが売りの彼が、逆にそれに曝される悪い流れを
象徴していた。

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前半42分には左サイドからのクロスボールがマークしていた
中島に当たり高く跳ね上がり、落ちてきたボールに対して
岩丸と秋葉のどちらが弾くのかお互いに躊躇した結果、
バウンドしたボールは岩丸の頭を越え大分・高橋に押し込まれる。
連携ミスと言えばそれまでだが、出場機会の無い選手が
見せるスタメンへのアピールとは思えないミス。

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ただ、玉乃は自身が「周りから信用されてませんね」と話した
通りパスが出てくる回数は少なく、またサイドの選手として
いい形でボールをもらえる機会は少なかったが、シュートを2本
放つなど積極性は見せた。後半、滝澤に代わってチャンス
生まれた様に、チームでの信頼性を得れば数少ない
ドリブラーだけに面白い存在になるかも知れない。

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2007年04月09日

2007年J1第5節 JEFユナイテッド市原千葉-横浜FC 「Flow with the fear」

前半27分。右サイドでボールをキープしたJEF・下村から
裏のスペースに入り込んできた水野にスルーパスが出る。
フリーで受けた水野は、右足を振りぬいてJEFが先制する。
事前から予想されていた連動性の高さを証明する得点シーンだった。

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横浜FCが昨年J2で優勝した時の守備の構築の考え方は、
高木監督は「ブロック」と呼んでいるが、選手個人個人が
その壁を形成し、相手の攻撃を挟み込みボールを奪う。
私はそれを選手一人一人の「杭」と思っている。
杭を打ち込み、相手の攻撃の網を捻り取るイメージ。

その「杭」が全く通じなかったのがこの日の千葉
まるで流れる水の如く、「杭」をすり抜けていく。
ワンタッチ、ツータッチと少ないボールタッチでリズムを作り、
横浜ディフェンスが整う前に侵略を開始。

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前半幾度もJEFがサイドを蹂躙する。フィジカルに長ける
和田は、激しく対応するが逆にそれが仇となり、所謂「一発」で
仕掛ける為に、上手くワンツーで抜け出されてピンチを作る。
中島は対面する水野や工藤に良く粘っていたが、一人では
対応できず、危ないシーンを徐々に露呈する。

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そして前半の失点。山口は走りこむ水野に気が付いたが、
スピードの無い山口は水野のユニフォームを掴む事すらできず。
虚空をGKの菅野と共に掴んでいた。

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タグ:横浜FC JEF J1
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2007年04月05日

2007年ヤマザキナビスコカップグループC ジュビロ磐田-横浜FC 「Fortune」

久保、早川、内田らの負傷によってアウェイ・磐田戦は
出場機会の少ない秋葉、太田、薮田、アドリアーノらが
スタメンで先発を果たした。

特に秋葉・太田は、2005年11位だった横浜FCの入団をどうして
決意できたのだろうか。この日もスタメン組が様々な理由で
欠場し出場機会を得たのであるが、それでも入団当初ここまでの
飛躍は、サポーターはおろか本人達も予想していなかったに
違いない。

この日の磐田は、前回ホームで対戦した時とは選手の顔ぶれが
異なった。日本代表戦から川口や、U-22代表合宿からカレンらが
復帰した。失敗に終わった林の1トップという策ではなく、
カレンとの2トップと、サイドを強く意識して選手が
追い越して飛び出して来る。

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前半からサイドを突破され続けた。中島は良く粘り、カズが
内に絞った後のサイドへの対応に戻ってCKに逃れていたが
磐田の上田・犬塚の突破に曝され続けた。
右サイドは、薮田と智吉の守備の関係が曖昧で、二人の
間をすり抜けられるドリブルやパスを通される等不安定そのもの。
磐田・太田はそれを見て、左右に幅広く動きまわり積極的に
ゲームをコントロールしていた。

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幾度も危ないシーンを作るが、磐田の最後へのボールが
カレンらに合わず事無きを得る。

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2007年04月02日

2007年J1第4節 横浜FC-名古屋グランパスエイト 「Face」

ロスタイムも3分近くになり、最後の最後のチャンス
横浜FCに訪れた。アドリアーノが左サイドから挙げた
クロスは途中交代で入った久保の足元へ。彼が放ったシュートは、
名古屋GK・櫛野が弾き、そのボールは詰めていた和田に。
名古屋DFは何人かライン上に立っていたが、主の居ないゴールは
大きく口を開けていた。フリーの和田は強く右足を振りぬいた。

だが、そのボールは枠に飛ぶ事はなかった。
その直後に、試合終了を告げる笛が鳴る。
横浜FCはこれで連敗。



序盤から優勢に進めていたのは横浜FCだった。名古屋DFが後ろで
何度も左右にボールを動かしても、横浜の守備に穴が生まれない。
名古屋の攻撃に勢いを付けるのは、右の中村と左の本田の
攻め上がりであるが、前を向いてボールを運べる時間は少なく、
ヨンセンは低い位置まで下がり、ボールを捌くがそれが逆に
高い位置からのプレッシャーに繋がってしまい、名古屋は
攻め込む事ができなかった。

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ボールをキープされるのは横浜は怖くない。それが戦い方だ。
ヨンセンを早川がしっかりマークし、ゴールから遠いところに
遠ざけてポイントを作らせない。
前線では難波・シウバの2トップがパスコースを分断していた。
前半は退屈な時間が過ぎていたが、それは横浜の戦いだった。

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後半、最初のプレーで智吉が振り切られそうになった時、
名古屋の気持ちの高ぶりを感じ始めたが、先制したのは横浜。
CKから和田が押し込んだボールを難波がゴールに蹴りこんだ。
首位を走る名古屋から大きな得点を挙げた。

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posted by おかき at 03:02| Comment(0) | TrackBack(1) | 横浜FC2007観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする