試合開始前から神戸のゴール裏は、見渡す限りの赤。この
クリムゾンレッドで
埋め尽くされたゴールに加え、バック自由、バック指定なども
ペーパーを
配布されて横浜側と空席以外は赤く染まる。
圧倒的な敵意を感じないのは柏と違うところ。同じ港町であり、空気に
誇りと優雅な
スタイルが気品に溢れている。
逆に
横浜は、300人とも400人とも言われたサポーターがゴール裏に集結し
アウェイゴール裏にある防音壁を突き破る位の声を出し、ホーム神戸の
サポーターに負けない存在感を示す。

横浜サポはアウェイでも300人近くがウィングスタジアムに集結した
上位の直接対決シリーズもこれで最後。この試合が終わった後に3位になって
いたものは自力自動昇格の目が消えてしまう。特に横浜は神戸より下の順位に
いて、勝利以外突き放されると思わなければならないという厳しい試合になる。
試合は、開始よりこれが天王山という展開になった。
前にも書いたが、横浜と神戸のスタイルは正反対なれど、全員が動く戦いは
同じだ。全員攻撃全員守備の横浜、連動性運動量の神戸か。
神戸をチームマスコットの牛に例えるなら、歯が牛ステーキを噛み切れるか、
それとも肉が横浜の歯茎である筋持久力を疲弊させるか、
口を閉じたウィングスタジアムの中、そのイメージが飛び込んでくる。

全員で円陣を組み気合を入れる。
試合開始から城がいきなりシュート。枠にも飛ばなかったが狙うという
姿勢がヒシヒシ伝わってくる。試合が進むにつれて、優勢に立ったのは横浜。
神戸にいつもの連動性が見られない。サイドでフリーになるまではいくが、
その先で味方に選手が絡んでこない。アツが持った時だけは迫力があり、
信頼感があるから絡めるが、朴らが持ってもサイドを追い越していく動きは
一歩遅く、中島がこの部分をストップさせた。
キムテヨンを怪我で欠くのは相当痛いはず。4-3-3の1ボランチを
こなしていた選手が10月に離脱。この試合も丹羽で埋めてきたが、
機能しているとは言いがたかった。城は、挟み込まれないと感じ
菅野に
ロングボールを放り込む様に指令を送る。
攻撃でも絡んでいるとはいえなかった。この部分を横浜が制する事が
できる様になり始め、横浜は押し上げられる様になった。

ゲームの多くの時間で消えていた神戸・丹羽
前半35分。それまで拮抗していた試合が動く。丹羽がボールを持ったまま
パスコースを探している内に、滝澤が前線から激しくプレッシャーを
かけてこれをカズと強奪。カズは右に開いた智吉へ。
智吉は神戸・坪内と対峙するも、構わず中央にクロス。
DFを振り切ってフリーになった城がヘッドで合わせ先制点が生まれる。
丹羽の躊躇、萩の目測ミス。些細なミスが失点を生んだ。

先制点を決めた城はカズと抱擁。

城が「守備が楽しい」というまでになり、攻守に活躍した。
横浜がリードして前半を終える。横浜は一番望んでいた先制点。
相手のミスに乗じて生まれた先制点。勢いは横浜にあった。
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