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2020年11月05日

2020年J1第26節 横浜FC-大分トリニータ「おそまつ」

お粗末な結果だった。2点を先行しながら最終的には、後半アディショナルタイムの失点で2-3の逆転負け。ただの逆転負けというよりも、そこまでの過程も最悪なものだった。

前半横浜は非常に良い立ち上がりを見せる。前節の湘南戦から齋藤功の立ち位置に修正がかかり、彼は縦関係を意識するよりも、3ボランチの一つを意識してゲームを作りつつ、フィニッシュまで顔を出すことを意識した結果、横浜はスムースにボールを動かし続ける事が出来た。湘南戦では、縦でボールを受けて捌こうとしすぎた結果、低い位置からボールが回らなくなり、苦し紛れで左右の裏にボールを蹴り込むばかりになってしまった。
横浜の調子の一つのバロメーターは手塚の状態。彼がボールをどれだけエレガントに触れていられるか。スペースに顔を出してボールを捌いて動いてを繰り返しながらギャップを作っては、自分達の形を作ろうとする。ボールを保持するという自分達のコンセプトを体現している。



大分もボールポゼッションしたいチームだが、この日の前半は横浜のボール回しにプレスが掛からない。横浜は4-4-2の戦いから4-5-1に近い形にしたことで、中盤でのボール争いで優位に立った。

前半29分、右サイドから手塚の入れたボールを田代が懸命に足を伸ばしてゴールに転がした。その直前にも同じ様な形でチャンスを迎えており、狙った形通りにゴールを奪えた。続けて、前半32分、瀬古のクロスを2列目から飛び出してきた齋藤がヘディングでゴールネットを揺らす。
これで2-0。前節やその前の札幌戦の内容と比較して、テンポよくボールが回っている。横浜は良いフィーリングでゲームを進められていたはずだ。



ところが2点目を取った後から次第に大分の攻撃を受け始めてしまう。そういう不穏な空気の中で、コーナーキックから失点。前半終了間際の43分。横浜の流れに冷や水を浴びせることになるお粗末な失点だった。

後半は前半と打って変わって大分の一方的なペースで試合が進む。前線に大分・高澤をいれ、田中を右から左に移して野村と絡むことで攻撃が活性化。中山、瀬古は防戦一方になっていく。また、後半16分にGK六反が遅延行為でイエローカードを提示された事をきっかけに、ボールを繋ぐのをやめて、ロングキックをするようになった。



私はこれは疑問だった。イエローカード一枚で止めてしまうコンセプトなら、正直止めた方が良い。ベンチワークでこれを指示したのか、選手の判断なのかはわからないが、それを止めなかったのだから、チームとしてはOKの方針なのだろう。だが、ロングボール一辺倒の攻撃は簡単に跳ね返され自分達を苦しくしてしまった。コンセプトを崩さないといけない程疲弊する前に、もっと手は打てなかったのか。

さらにそれに輪をかけたのは、志知をいれて3バックあるいは5バックにして相手の攻撃を呼び込んでしまった事。同点にしたいとリスクを掛けて攻めてくる相手をさらに調子に乗せてしまう。横浜が5バックにしたのを見て、これ幸いにと大分は続々と知念、高山という攻撃のカードを切る。



六反のイエローは、選手が疲弊しているSOSに近いはずで、GKとしては一息いれてリズムを変えたいという意図もあったはず。ベンチとしてそれを読み取れないはずがないのだが、それを読み取った上で放った手が5バックとロングボールでは、見ている側もため息しか出ない。あれで残り20分を逃げ切れると考えていたのだろうか。自分達のコンセプトにかじりついて欲しかった。かじりつかなくてもいいけど、ロングボール一辺倒ではない形で、巻き替えしを図って欲しかった。

大分は最終的にはボランチ2枚を削ってでも前に重心を掛けた。無論、横浜が前に圧力をかけてこないということもそれを生んでしまう要因の一つなのだが、それでもリスクを冒してもゴールを狙った。
そして後半43分大分・知念のゴールが生まれる。それまでも何度もチャンスがあり、ミドルシュートあり、オーバーヘッドキックありとゴールの匂いはしていた。
アディショナルタイム4分、同点にした勢いそのままに大分は攻勢を続け、田中達也のゴールで試合を逆転した。もう横浜に競る余力もなければ、プレスをするスタミナもなかった。

コンセプトを捨てて攻めた大分、コンセプトを捨てて守った横浜。その行く末を見た後半45分だったと言える。2-3の痛恨の逆転負けだった。
お粗末な采配で落とした試合。お粗末にお粗末を重ねたまさしくおそまつり。おそまつりとは、かわうそが自分の獲った魚をすぐに食べないで、並べる事を指す。漢字にすると、「獺祭」つまり、ダッサいサッカーを見せられましたとさ。
posted by おかき at 18:25| Comment(0) | 横浜FC2020観戦記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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